チョ・ソンジンさんのピアノ・リサイタルを聴きにいきました。この公演まで、彼の名前は知りませんでしたが、2009年11月に開かれた、第7回浜松国際ピアノ・コンクールに、何と15歳で優勝し、審査委員長の中村紘子さんをして「圧倒的な、桁外れの才能」といわしめたそうです(中村紘子さんはこの日もいらしてました)。
この日は、下記の曲を弾きました。これらは初期ロマン派から20世紀にいたるソナタで、作風がそれぞれに異なる曲を弾いていくのは大変なことです。結果は、すばらしい才能のひとことにつきます。
「シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番」では、やさしい軽やかな出だしが印象的でした。シューベルトが終わると、難曲のプロコフィエフ。これはすさまじいとしか形容しがたく、情感をたっぷりこめて、表情豊かな演奏でした。
わたしの座席は、6列目の10番で、めずらしくいい場所がとれ、チョ・ソンジンさんの圧倒的演奏を満喫できました。
19歳になったばかりのチョ・ソンジンさんは、若手とは思えないほどの技巧と音楽性をもっています。それが舞台での迫力につながっています。演奏が終わると、観客に向かっての挨拶になりますが、凄い演奏をした後とは思われないほどの、あどけない普段の表情に戻ります。それが、たまらなく、観客のファンの拍手は鳴りやみません。
・シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 Op.120 D.664
第一楽章 アレグロ・モデラート
第二楽章 アンダンテ
第三楽章 アレグロ
・プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 二短調 Op.14
第一楽章 アレグロ・マノン・トロッポ
第二楽章 スケルツォ:アレグロ・マルカート
第三楽章 アンダンテ
第四楽章 ヴィヴァーチェ
・ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35
第一楽章 グラーヴェードピオ・モヴィメント
第二楽章 スケルツォ:ブレスト・マノン・トロッポ
第三楽章 葬送行進曲:レント
第四楽章 フィナーレ:プレスト
・ラヴェル:ラ・ヴァルス
アンコールは3曲でした。
・シューベルト「4つの即興曲集より」第2番、変ホ長調
・リスト「超絶技巧練習曲20番」
・シューマン「トロイメライ」
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