黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『マルコの夢』栗田有起(集英社)

2005-11-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
就職できずにいた一馬は、フランスに暮らす姉に呼ばれ、仕事を手伝うことに。
ところが、姉の得意先である三つ星レストラン『ル・コント・ブルー』でキノコ担当を引き受けることになった一馬は、レストランの名物料理である『マルコ・ポーロの山隠れ』の食材である『マルコ』という特殊なキノコの入手を命じられる。
そのキノコは実は日本にあるらしく……。

栗田さんらしく、ちょっとおかしな味のある作品でした。
ただ、もうちょっと枚数を増やすか、他の話をもう1編くらい収録してもいいと思うのですが……(ものすごく薄いので/笑)。

<05/11/22>

『ひかりのまち nerim's note』長谷川昌史(メディアワークス)

2005-11-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
険しい山々に閉ざされた街・パラクタ。夜だけが続く日黒期がやってきてひと月が経った。
高等部に通うネリムは、6年前に行方不明となった兄・メストルが引き起こした『森の神隠し』事件を原因に、政治家である父親・スマスナとの間に軋轢が生じ、一人暮らしをしていた。
街を覆う『日黒期』という現象と、優秀だった兄の失踪に対して疑問を抱いていたネリム。
そんなある日、学校の保健室で新しい医務員・ディネに出逢ったネリムは、彼女に自分が疑問に思っている『本当のこと』を仄めかされる。
彼女と共に6年前の事件に関する資料を探し始めたのだが……。

作者的にはポイントであるらしい"初めての性体験"を、この作品入れる必然性があったのか、個人的にとても疑問なのですが;
別になくてもいいような……。

<05/11/21>

『雨の日はソファで散歩』種村季弘(筑摩書房)

2005-11-20 | 読了本(小説、エッセイ等)
大好きだった豆腐のこと、酒にまつわるあれこれ、記憶の中のあの町この町、敬愛する人たちのエピソード……昨年、惜しまれつつ世を去った稀代のエンサイクロペディスト・種村さんの、生前に自ら編んだ最後のエッセイ集。

お名前は、(翻訳本等で)以前からちらほら見かけていたのですが、今まで作品を読む機会がなかったり…;これからいろいろ読んでみたいです。

<05/11/20>

『かたみ歌』朱川湊人(新潮社)

2005-11-19 | 読了本(小説、エッセイ等)
下町のアパートに越してきた幸二と比沙子。散歩に出かけた幸二は、”喜楽軒”というラーメン店を見つめる青年を見かける。そのラーメン店は、強盗に遭い店主が殺される事件が起きていた。幸二はその青年が犯人ではないかと思ったのだが……『紫陽花のころ』、
”カラスヤノアサイケイスケアキミレス”……少年・浅井啓介は、電柱にそんな自分の名の記されたおかしな貼り紙があったという噂を聞く。そして見え隠れする不思議な少年の影。彼の兄・秀則はその意図を察し……『夏の落し文』、
酒屋・サワ屋の邦子は、タイガースのサリーそっくりな青年に憧れを抱く。その彼が、古本屋・幸子書房で、ある本を立ち読みしているのを目撃し、その栞を介して文通を始めるが……『栞の恋』、
夫・靖男に殴られ続けた妻・豊子は、どんなに他から別れるように勧められても、彼と別れようとはしなかった。そんな彼が事故で亡くなり、娘の満智子と2人残されたのだが……『おんなごころ』、
漫画家を目指し上京した青年。そんな彼の元へやって来た猫とは……『ひかり猫』、
中古レコード店の店主は、自分が大学生の頃に経験した不思議な出来事を語る。それは、人の死に際してピンク色の何かが見えるということだった……『朱鷺色の兆』、
覚知寺の隣りのアパートに住む久美子。彼女が窓からよく見かける老人は、寺への参拝の際、いつも境内の石灯籠の穴を覗いていた……『枯葉の天使』の7編。。昭和3,40年代の下町・アカシア商店街を舞台にした連作短編集。

短編としては『栞の恋』『ひかり猫』あたりが好きですが、全体を通して登場する『幸子書房』のお話も良いですね~♪

<05/11/19>

『庖丁人轟桃次郎』鯨統一郎(早川書房)

2005-11-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
元ホステスをしていた福嶋彩乃が営む小料理屋『ふく嶋』。そこへ店舗買収を目論む『加賀屋』の加賀善蔵が現れ、店を賭けた料理対決をすることに。名人といわれる7人の料理人を擁する加賀に対するのは、『ふく嶋』の板前・轟桃次郎。
一方、店の近辺では、罪なき善良な人々を殺しておきながら、ぬくぬくと生き延びている殺人犯たちが、何者かに庖丁で惨殺されるという奇怪な事件が続発していた……。
『冥福を祈るな』『死んでゆくのはなぜか』『悪ふざけは嫌いだ』『厭なことは忘れよう』『俺は悪魔か』『怖い人はいなくなれ』『いつか罰があたる』の7編収録の連作短編集。

短編集ですが、どの話も展開がほとんど同じなのであらすじはまとめてみたり。
とてもブラックなお話です~(結末が特に/笑)。
桃次郎自身のことがほとんど謎のままなのが、ものすごく気になるのですが……(笑)。

<05/11/18>

『瞽女(ごぜ)の啼く家』岩井志麻子(集英社)

2005-11-17 | 読了本(小説、エッセイ等)
明治の御世、岡山県の村落に盲目の女達が身を寄せる『瞽女屋敷』があった。
そこでは美しい瞽女頭のすわ子の元、彼女達は三味線や按摩、口寄せなどで生計をたてていた。
不器量で傲慢な性格ながら、行く先々に福をもたらすイク、三味線などはいまひとつだが、物の怪や死者の気配を感じ取ることのできるお芳。光を失った分だけ、それぞれが何かを与えられていた。
やがて不吉な影が屋敷を覆い、すわ子が寝付いてしまう。『牛女』という、うわ言を繰り返しながら……。

岩井さんの作品は、恋愛ものよりも、こういうちょっと昔設定の幻想系の方が好きなので、久しぶりに読めて嬉しかったり♪
すわ子、イク、お芳の3人の語りの違いもいい感じです。

<05/11/17>

ALI PROJECT 『聖少女領域LIVE』@渋谷O-WEST

2005-11-16 | おでかけ
 渋谷のO-WESTで行なわれた、ALI PROJECTの『聖少女領域LIVE』に行って来ました♪
 今回は地震にも遭わず、無事に到着(笑)。
……万が一のこと(天変地異とか、道に迷うとか、道に迷うとか…/笑)を考えて、早めに渋谷入りしたものの、ちょっと早過ぎたかなぁと思っていたら(5時半前に着いたので)、会場前にはすでに結構な人数が……。ざっと見たところ知っている人たちは、まだ来ていないようだったので、ちょっと他で時間を潰そうと、そのまま通り過ぎ、東急百貨店で紅茶を買っていたり、ブックファーストで本を見ていたり(笑)。
 ある程度時間をつぶして戻ってみたら、知っている方たちの姿もちらほら。しばらく閑談の後、並んで入場。
 それから1時間ほど、会場内でさらに閑談(笑)……で、ライブ開始。

 今回のセットリストは、下記の通りです(わたしの記憶はかなり怪しくて曲順がうろ覚えなので、ゆうすけさんにご協力いただきました。ありがとうございます~vv)

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†セットリスト (及びコメント)

『schism』
『少女殉血』
『愛と誠』

mc

『君がため、惜しからざりし命さへ』~曲紹介の際は、この後に“長くもがなと思ひけるかな”と続きました。     
『阿修羅姫』
『S嬢の秘めやかな悔恨』~『S嬢』は特定の誰かではありません。ローゼンメイデンの主役の真紅ちゃんの『S』で、大人になった彼女が昔のことを悔いる…という意味で、と思いましたが 彼女は人形だから大人にはなりませんよね(笑)……とのこと。
『嵐ヶ丘』~知らない人は新曲かと思ってしまうかも知れません。昔は、これ一曲を歌うだけでも息が切れてましたが、今の曲と比較すると全然ゆっくりですね……とのこと(言い回しは大分違うかも;)。      
『赤と黒』
『ディレッタントの秘かな愉しみ』

mc    

『密猟区』~鞭使用(笑)。
『月蝕グランギニョル』~ドラァグクイーンのお2人登場(インガさんとオリンピアさん)。インガさんは燕尾ワンピースに蜘蛛の巣のタイツ。オリンピアさんは、ロングスカート(ワンピースだったかも)。コルセット着用で、上にシフォン(?)のボレロ。ともに色は前身黒&厚底ブーツ着用。その靴で踊りまくってました。すごいです(笑)。
『地獄の季節』~引き続き踊るお2人。

mc

『北京LOVERS』~前回同様、間奏に歌詞が入るLIVEヴァージョン。曲の最後を待たずに、アリカさん退場。
『幸福の臓箆』~インストなので3人で。この間にアリカさん衣装替え。
『EROTIC&HERETIC』~微妙に間に合わず(笑)。こういう衣装(『聖少女~』の衣装。ロリィタ)はもうやめようと思っていたのですが、とのこと。そんなことは云わずにまた是非(笑)。

mc

『あたしがアリスだった頃』
『禁じられた遊び』
『聖少女領域』

一同退場

アンコール ~一同再登場&アリカさん衣装替え
『人生美味礼讃』~ DQお2人も再登場(お2人の衣装も変わっていたと思うのですが、記憶が曖昧;……オリンピアさんはストンとしたデザインの黒のロングワンピースだったような…)。

mc&メンバー紹介

『未來のイヴ』~ 歌いながら、各方面の観客に対して膝を折り、優雅にお辞儀をするアリカさん(スカート丈が短いのでハラハラしてました>わたし/笑)。途中、うねうねしたマイクコードを踏まれて、コケつつ歌われた姿も可愛らしいかったです(笑)。  



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 今回はソワレの前なので、綺麗な曲はその時に……ということで、全体的にハードめな選曲。
 最初のアリカさんの衣装やヴァイオリンお二人の衣装も、それを象徴するようにかなりハードな感じでした。 
 片倉さんのトークがなくて、とても残念でした。そして特筆すべきは『嵐ヶ丘』が演奏されたことでしょうね(笑)。
 今度のソワレでは、いつものストリングスだけではなく、ピアノやキーボードも入るそうです。ということは片倉さんもステージに立たれるということなので、次回は是非トークを希望(笑)。
 

<衣装編> 
 片倉さんは、黒(濃いグレーかも)にグレーのピンストライプのスーツに、黒のシャツ(上のボタンははずされてました)。靴は白で、つま先の方に模様の描いてあるもので、どちらも以前着用されていたことがあるような……。
 ヴァイオリンのお二人は、前身黒でゴシックテイスト(アイラインとかも入ってました。渡辺さんがブログでいわく、「ナカシマミカを更に体調悪くしたような雰囲気のメイク」。危うく眉を剃られそうになったとか……/笑)。
 渡辺さんは、ドレスシャツに燕尾ジャケット(前の方は銀の金具で留められてました)。
 杉野さんは、ドレスシャツ(渡辺さんのより袖部分が長くて、コートの外で折り返して留めてました)にロングコート(ガーゼっぽい裏地付)。
 お二人ともおそろいで、銀の蜥蜴のブローチをつけてました。
 靴はお二人とも革靴でしたが、杉野さんの方はスクエアトゥっぽい感じだったような気がします。
 アリカさんは衣装替えもあるので別記↓ 

 その1 schism~北京LOVERS
 全体的にパンキッシュでハードな印象。
 髪は黒のショートヘアを(根本をたてて)ちょっと膨らませた感じで、多分、ブルーかグレーっぽいカラコン着用。開始当初(途中ではずされましたが)は、右目に黒い眼帯も着用。
 最初は黒のロングコート(衿はファー)で登場(その後、脱がれましたが)。
 トップスは、alice auaaの蜘蛛の巣っぽい(白い繊維を蜘蛛の巣っぽく貼り付けたもの)ネットの黒のノースリーブのカットソーに、ボトムスは、切りっぱなしの白いガーゼ地(微妙に色が違っていたので2種類使っているのかも…)を幾重にも重ねたアンダースカートの上に、黒いアシンメトリなスカート(説明しにくいんですが、前は上の方だけ2ヶ所をD環やフックで留めてる感じ。あと数ヶ所、同様に留めて吊ったりしてました)。そのスカートの上にゆるく黒いベルト(十字架モチーフ付き)。
 靴は何度か履かれている、黒いエナメルの5連ストラップの厚底靴。スカート丈自体が長かったのであまり見えませんでしたが、多分膝丈くらいの黒い靴下も履かれていたような気がします。
 首にはベルト状の首輪っぽい黒いチョーカー。両方の手首と、ひじ(関節部)にも黒いベルト(合皮?)が巻かれ、その上を同じ素材の帯で繋ぐようにしてあり、チョーカーと一続きになっている……という説明のしにくいデザイン。……例えていうなら『大リーグボール養成ギブス』のような形状?(バネはないですが/笑)
 左の二の腕には蝶のタトゥー。手首には十字架のモチーフ(チャーム?)のついたシルバーのブレスレット(ロドキンでしょうか?)。右はひじから手首にかけては、蜘蛛の巣モチーフの黒いシースルー生地に覆われ、その手首からは黒いガーゼ地で作られたハタキのような物体が(笑)。あとは指輪もたくさん。
 
 その2 EROTIC&HERETIC~聖少女領域
 基本的には『聖少女領域』のジャケ写の衣装。
 お帽子はロシアンな筒型(素材はファー)。左側に白いリボン。
 髪はふわふわの金髪のウィッグ。
 肩は、ファー素材。下に白い長袖のカットソー(薄い素材に地模様でドットが入ってます)。
 白いワンピースのスカート部分には銀のプリント(同じ図柄が並んでたので、刺繍ではないと思うのですが…)でお城が描かれてました(歌詞の『王子様』に因んでいるのでしょうか?/笑)。
 裾に付いているチュールっぽいフリルの他にも、ちょっとひらひらフリルが見えたのでドロワーズも穿かれていたようです。
 靴下は白黒のしましまのオーバーニー。
 靴は(ジャケ写の)白ではなく、黒のワンストラップの厚底靴。
 
 その3 人生美味礼讃、未來のイヴ
 前述の白いカットソー(丈は短め)の上に、ピンクのショート丈のファーボレロ(サテンのリボン付)。
 白のミニ丈のタイトスカート(うしろは、ラインストーンのボタン)。ウエストに白いレースっぽいリボンっぽい何かを巻いてました(笑)。
 髪、帽子、靴下、靴は同じ。

『断鎖<Escape> R/EVOLUTION 1stMission』五條瑛(双葉社)

2005-11-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
過保護な両親の干渉から逃れる為、家出を繰り返す相良亮司は、表向きは英字百科事典の訪問販売員だが、身元を偽り空路密航をする人々の為に、パスポートの名義を貸す人間を捜してくる仕事に就いている。
その会社にアメリカへの渡航を希望する3人の中国人女性が現れ、彼女たちの世話をすることになった亮司は、その特徴から彼女達にマル子、パンダ、お岩とひそかにあだ名を付ける。
やがてお岩が失踪。その捜索を命じられた亮司だったが、そんな中『学校』が何者かにより襲撃され、中国人たちに日本語を教えていた先生こと大川以外の人間……社長・崔らは姿を消した。
一方亮司の前には、赤い薔薇の花束を持った美貌の男が現れ始め……。

再読です。文庫版なので短篇『結露』を収録。
読み返してみて『恋刃』に出てきたあの人は、この人だったのね~と思い出してみたり(笑)。

<05/11/16>

† 新刊情報 (05/11後半) †

2005-11-16 | 新刊情報
11/17
森福都『狐弟子』実業之日本社

11/18
石田衣良『ぼくとひかりと園庭で』徳間書店

松尾由美『ハートブレイク・レストラン』光文社

11/19
西條奈加『金春屋ゴメス』新潮社

11/25
森絵都『つきのふね』角川書店(文庫)

三崎亜記『バスジャック』集英社

篠田真由美『螺鈿の小箱』東京創元社

茅田砂胡『クラッシュ・ブレイズ パンドラの檻』中央公論新社(ノベルス)

11/28
よしもとばなな『王国 その3 ひみつの花園』新潮社

11/29
畠中恵『ぬしさまへ』新潮社(文庫)

11/30
野梨原花南『侯爵様の愛の園 ~よかったり悪かったりする魔女~』集英社(文庫:コバルト)

友桐夏『春待ちの姫君たち』集英社(文庫:コバルト)

11/下
菅浩江『おまかせハウスの人々』講談社

菅野彰『耳から海馬が駆けてゆく 5』新書館





『東京日記 卵一個ぶんのお祝い。』川上弘美(平凡社)

2005-11-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
ふつうに生活していても、けっこう妙なことが起こるもの…。おおむね楽しい、ちょっぴりさみしい。からだ半分、ずれている。カワカミさんの、5分の4はホントの、日々のアレコレ。

ほのぼのとした雰囲気が素敵な『日記』でした♪
川上さんの日常が楽しいです~(笑)。

<05/11/15>