黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『魔王』伊坂幸太郎(講談社)

2005-11-03 | 読了本(小説、エッセイ等)
あらゆることに考察しがちなサラリーマン・安藤。
ふとしたことから、ある日突然『自分の考えた言葉を他人にしゃべらせる』という不思議な力…腹話術を身につけたことに気づく。
折りしも、世間では諸外国への不審が高まりを見せ、ムッソリーニを彷彿とさせる若きカリスマ政治家・犬養が支持を得るようになる。しかしそんな彼に違和感を覚えた安藤は……『魔王』、
それから5年後……時の首相は犬養。安藤の弟・潤也は、ある日『じゃんけんに絶対負けない』という不思議な力を身につける。兄の友人の「意志と金があれば国も動かせる」という言葉に触発され、兄に代わって戦いに挑む決意をする……『呼吸』の2編。

これからの世の中を予見させるような舞台設定ですが、主題は政治的な事柄にあるのではなく、あくまで兄弟にあるようです。
今までの伊坂さんらしさも出しつつ、新しいことに挑戦してるっぽい雰囲気は感じられます。
……ただ、語られてないところがやっぱり気になります~~(笑)。

<05/11/3>