黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

ミルキーレザン@ドゥレザン

2012-12-24 | スイーツ
 いちごのショートケーキ。
『レザン』と付いていますが、レーズンは入ってません(笑)。
 ふんわりとしたスポンジの間にも、いちごが挟まれています。
 生クリームが、かなりミルキー♪

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 ドゥ レザン:新潟(三条)

 今月10日オープンしたケーキ屋さん。ミスド隣のブティック・レザンさんの2階。
 すっきりとした内装で、大人っぽくおしゃれ。
……一昨日も行ったのですが、既にみんな売り切れてて閉店してたので、リベンジ(笑)。

『けさくしゃ』畠中恵(新潮社)

2012-12-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
二百俵取りの小普請組の旗本・高屋彦四郎知久(柳亭種彦)。彼が狂歌の会でたまたまおもしろい話をしているのを聞いた、山青堂山崎平八が戯作者にならないかと持ち掛けてきた。山青堂は貸本屋の世話役をしているのだが、新たに戯作の版元を始めようとしているのだという。彼が語っていた話を戯作にまとめてみないかという。
そんな中、山青堂をやめることになっているという手代・長介から、お仙という娘を嫁にもらい、小さな団子屋を出す話をしており、そのための金子を彼女に預けているという話を聞いた彦四郎は、それを戯作仕立てで語ってみせる……“戯作の一 運命の者、歩いて玄関よりいたる”、
先の顛末を、彦四郎がなかなか戯作にして書いてくれないことから、山青堂が勝手に『お江戸三人物語』という本にまとめて、彦四郎の名で出してしまう。しかもあまり受けがよくなく、怒り心頭。
そんな中、上役である小普請支配世話役の鈴木久次郎が屋敷にやってきた。件の本に、おおげさに書かれていた彦四郎の解決能力を鵜のみにし、ある頼みごとになってきたのだった。
故人である遺品の中から歌が見つかったが、それを誰に贈るつもりのものであったのかを知りたいという。だが真の相談者は、さらに上役である小普請組支配・酒井。
洒井が入っていた連歌の会の師匠・柴山の娘・みつがその歌を詠んだのだが、誰の子かわからぬ子を身籠り、そのまま亡くなったのだという。歌を送る相手=子の父では?ということで、三人の候補が挙がっていて、洒井もその中のひとりだったのだ……“戯作の二 世の中、義理と付き合いが、山とありまして”、
彦四郎は『恋不思議江戸紫』という戯作を制作中。
一方で世間では、評判の戯作『御江戸出世物語』に、みな夢中。しかしその作者は正体不明の覆面頭巾。
ある日、石川伊織という大身旗本が、彦四郎のもとに。曰く伊織の妻・直子の父は、種彦の妻・勝子の祖父である国学者・加藤宇万伎の弟子だという繋がりがあるらしい。そんな彼は、彦四郎が戯作を書いていることを知っているといい、覆面頭巾の正体が同じ狂歌連の朽木貞之進だという噂が流れているというのだが、……“戯作の三 羨ましきは、売れっ子という名”、
山青堂と他の版元が協力して、往来物(手習い用の教本)の一揃いを出すというので金がなく、その所為で潤筆料の支払いが遅れるという話を聞かされ、拗ね気味。
そんな中、大阪の版元・一角屋が、彦四郎の出した『恋不思議江戸紫』に重版(盗作)の疑いがあると、難癖をつけてきて……“戯作の四 難儀と困りごとと馬鹿騒ぎ”、
高屋家の屋敷に、同心が現われた。中間の善太は、てっきり数日前から風邪で寝込んでいる彦四郎の見舞いにやってきた者だと思い、中へ通すが、彼は北町の同心で柳十郎兵衛。
三日前、湯屋の二階で御正道を批判するような言動をしていた者がいたという。戯作を書く彦四郎が、下手人ではないかと話を訊きにきたのだが、寝込んでいた彼は無実。
そんな中、彼の戯作に関わった絵師・葛飾北松が獄門になったと桂堂が知らせにやってきた。真偽を確かめるべく、骨ヶ原の梟示場へとやってきた彦四郎だちだったが、それは嘘であった。同様に呼び出されるような嘘を聞かされた一角屋とともに、同心に問い詰められ、何とかその場をごまかして逃走。
それらの事柄を伊織に知らせようと立ち寄った屋敷の塀の前で、伊織が何者かに襲われる場面に遭遇。腕っ節の弱い彦四郎に代わり、善太が助け、事なきを得る。
直子と共に、一連の騒動を戯作に準えて考えてみることになり……“戯作の五 いや、恐ろしき”、
『恋不思議江戸紫』が突然売れはじめ、再版につぐ再版。どうやら人気の芝居…河原崎屋の『恋並春秋鏡』で取り上げられた影響らしい。
早速その芝居を観に出かけた彦四郎たちだったが、そこで若手女形の市川桜月が何者かに殺害されるという事件が発生し……“戯作の六 明日が知れぬ世であれば”六編(+解説等)収録の連作短編。

ひょんなことから戯作者となった、暇な旗本の彦四郎(一応イケメンの侍だけれど、剣の腕はからっきしで、愛妻家)。周囲で起こる騒動あれこれに巻き込まれつつ、その謎を解く時代ミステリ。
いつものドタバタとした雰囲気も織り交ぜつつ、江戸時代の出版業界などに関する注釈もあり、わかりやすく書かれてます。

<12/12/24>