黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『囲碁小町嫁取り七番勝負』犬飼六岐(講談社)

2011-05-25 | 読了本(小説、エッセイ等)
日本橋本町三丁目に店を構える老舗薬種商・桔梗屋の娘・おりつは、幼い頃から亡祖父の知人である老人・宇兵衛に碁を習い、“囲碁小町”と異名を取る囲碁好きで、免状こそ持たないもののそれなりの腕自慢。
そんなある日、ながらく表御番医師をつとめた人物で、今は家督を譲り隠居している筧瑞伯と勝負した彼女は、思わず完膚なきまでに叩きのめしてしまう。
その後、瑞伯の孫・登志郎との縁談を賭けた囲碁の七番勝負の話が持ち込まれる。登志郎は派手な格好が目立ち、言動にも良い印象を抱いていないおりつだったが、店の商売に差し支えてはと、やむを得ず引き受けることに。
相手は瑞伯が選んだ、おりつより格上の人物ばかり。善戦しつつも次第に追い詰められてゆく中で、さらにおりつに悲しい知らせが……

囲碁が得意な娘が、好みではない孫の嫁になることを条件に七番勝負を挑まれる話。
彼女が勝っても得するところがないし(リスクが高いし、ある種パワハラ)、隠居横暴すぎるやろ;とツッコミ入れたい(笑)。
囲碁の描写は細かくて緊迫感がありますが、途中で何だか話も逸れつつ、最後は一見綺麗にまとまってるようで、中途半端なのが(そのエピソードはいいけど、七番勝負の本筋に締まりがない)微妙かな;もうちょっと恋愛要素も絡めた方が良いような。

<11/5/25>