黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『深山木薬店説話集 薬屋探偵妖綺談』高里椎奈(講談社)

2006-08-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
サラリーマン・荻窪吉保がアパートに帰宅すると、自分の部屋は火事で燃えていた。そこへひとりの美少年が現れ……『秘密』、
旅をするハルとザギ。彼等が立ち寄った(ポーランド?)町では連続傷害事件が起きているという……『ジンクイエ』、
リベザルは懸賞に当たり宇宙旅行へ“真空中殺人事件”、睡眠学習に勤しむ秋“忘れられた目的”、そして座木は店に現れた女子高生から秋のジャケットを受け取って……“回帰”の3部構成……『深山木薬店』、
エリカから座木に託けられたレモンドロップを受け取ったリベザル。そして捨てられたと思っていた花をヘラから渡され……『忘れ物』、
怪我をした仔猫を拾った刑事・高遠たち。高遠は、そこにいた家族連れに声をかけ……『猫』、
おかしな喉飴を作ってダメ出しをくらったり、売れ残りのバレンタインのチョコをもらったり……深山木秋の日常、ホワイトデイまでの二週間……『二週間』、
カーは街で出会った少年を義賊と名高い盗賊・霧の鴉(トウマーン・ヴアローナ)の仲間に引き入れる。そんな霧の鴉の次の標的は、成金バークレイの鈴蘭屋敷。しかし彼等が忍び込んだとき、バークレイは既に死んでいて…『名のない悪魔』、
シン・リーに拾い育てられた、四季の名を持つ子供たちは……『四季』、
秋が去った後、彼を探す旅に出た座木。そこで発生している女性誘拐事件の犯人に間違われ……『花』、
一人残されたリベザルは、思い出の残る家を出、新たな地へ。柚之助の手を借り、そこで始めたこととは……『深山木薬店 改』の薬屋のサイドストーリー10編収録の短編集。

ちなみに、あらすじだけだとわかりにくいので補足すると、『ジンクイエ』は、リベザルと秋たちとの出会い、『名のない悪魔』は、ゼロイチと秋の出会いのお話です。
『深山木薬店 改』は、秋が去った後のリベザルのお話。ちょっと切なく、微笑ましく(貼り紙の文句が気弱に変化していくところとか/笑)、未来に向けて一歩前進した彼の姿が良かったです♪
これが2部へつながる伏線なのかな~。

<06/8/21>