CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

麒麟がくる  長良川の対決

2020-05-10 20:47:32 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
いやー、道三死んでしまったなぁ…
盛り盛りの演技だったけども、かっこいいからすべて許してしまう
そんなのを地でいったようなドラマでしたが
非常に面白かったので満足なのでありました

殺陣をする人ではないので仕方ないかとも思いつつも、
演舞といえばいいのか、ある種儀式めいた舞踏みたく、
槍を振り回しての大立ち回りというのが
画面にも映えるし、非常にかっこよかったのでありました
絵的にかっこよければ、殺陣としては正義だなと
改めて思い知った次第であります
長槍って、あんな風に使わないんじゃないかなとか
いいっこなしだ

親子の最後の邂逅ともいえる展開をやっておきつつ
その実を一番知っていたのは、やはり息子で、
マムシの毒にかかったと苦々しく言うところが
いい塩梅で、お前もマムシだなと
父親が誰なのか、言葉なんか意味がなく
生々しく語っているようで非常に面白かった

しかし、明智に対しての処分の甘さが驚くほどだったわけだけども、
こっから落ち武者騒動というあたり、
開戦時の決断の声といい、逃避行といい、
まるで最終回の事前練習をやっているような
恐ろしい展開に、なんとなし、気が休まらないというか、
妙な気分で見てしまうのでありました
ああ、このシーンに戻ってくることがあるんだろうかな

十兵衛がものすごく主人公をしていて、
こっちもまた、かっこよかったわけでありますが、
この無残というか、悲しみの状況を
再度年食ってから味わうのかというのが
また、よぎってしまったわけでありますけども、
荒々しく、若いゆえの苦渋というのがよくにじんでいて
すごくよかったと思うのである
また、叔父上とのやりとりがすごいよかった
叔父上は前回今回と、見所というか、
もう、いいところが多すぎるなと
しみじみ思うのである
討ち死にシーンはないけど、落城のときに死んだということなんだろうな

逃避行が次回あるということで、
このあたりで第一部完みたいな感じなんだろうか、
正直、京都で出てくるまで何してるのかさっぱり知らない
おそらく、知られていないんじゃないかと思われるので
楽しみではあるけども、ユースケの役は誰なんだ
越前ってことは朝倉なのか?
気になる

【読書】これでも、いいのだ

2020-05-07 21:18:18 | 読書感想文とか読み物レビウー
これでも、いいのだ  著:ジェーン・スー

エッセーであります
読んでみて、あれ?なんか随分しっとりしてるぞ…と、
印象と違うなんて思ってしまったんだが、
女性作家のエッセーがみんなハイテンションだと早合点していた節があるなと
ちょっと反省したのであります
それくらい、結構おとなしめ、だけども、
ほどよい毒舌めいたものも織り交ぜての
40代シングル女子あるある的な本でした
いや、40代シングルだが、私女子ではないね、仕方ないね(何がだよ)

多分同世代の女性には、それぞれ思い当たる節があるんだろうな
そういう感じのエッセーで、なるほどねぇと
何がなるほどなのか、自分でもわからないまま読んだんだが
日々、あれこれ思うところが多い、
女性が生き辛いというのが、書かれているようで積まされるのであります
みんながそうではないとも思うのだが、
大きな枠で、未だ、古いレジームに囚われているんだろうなと
自身の反省を促すのでありました

まぁ、そんな女性活動家めいた話のようなことを感じたんだが
実際はそんなこともなく、そういう理不尽というか
面白いこともあったよ的なところであったり、
ダイエットにいそしむ男性人の無残な姿を
生々しく描写しているあたり、なるほど
多くの女性はそう見ているのかと
衝撃を受けたりしたのでありました
まぁ、これもまた、個人の感想なので
全部が全部、女性の話ではないのだけども、そう思わされる
何か力強さのようなものを覚えるのであった

意外とというと失礼なんだが、
質素というか、お金の使い方が、あれこれ
ツボがあって楽しいなと、そういうところも読みどころでありました
無駄銭を使うのは好きだけど、無駄銭もそんなに大層な額ではないところで、
まぁ置いておくような感じ、と、書いてはいないけど
そう読んでしまいたくなるほどほど感がよくて、
名前をつければプチ贅沢なんだが、もっと自堕落で
特に誰にいう必要もない出費なんかがかかれていて面白かった
まぁ、それとは別に、マッサージチェアへの賛美が凄かったんだが
こういう、他人の買い物感覚というのは読むだけで
面白いなと感じるところ

さほどアクティブではない人のようなので、
このコロナ渦において、さほど影響を受けてなさそうだなと
仕事方面以外については思わされたのだけども、
人が一人生きることについて、つとつと本人の言葉で語られるのが
ステキなことだなと思わされたのであります
考え方について賛同というほど強くはないけど
なるほどと思わされたのでありました

【アニメ】映像研には手をだすな!

2020-05-06 21:31:25 | ドラマ映画テレビ感想
NHKでやっていたアニメであります
すげぇ面白くて、毎週欠かさず、録画して何回も見てしまった
原作のあるものなんだそうだが、
アニメーションというものがなんなのか、
凄く丁寧に教えてくれるような内容で、まぁ驚いたというか
面白くて面白くて、何から語ればいいのかわからないくらい
どっぷりとハマって見ていたのでありました

山ほど語りたいところがあるアニメだったわけだけども
手をつけられない感じなので、思いつくままにメモを書いておこう

アニメ作るということがどういうことか、
アニメーションというものが、表現であるとはこういうことかと
教えてもらえるようで大変面白かったのであります
サボりの手法ではないけども、
よくあるシーンに、そういう意味、いわゆる尺稼ぎということがあるのかとか、
動きの表現について、そこまで考えて書いているのか
そしてそれを解るという人がそんなに居るものなのか
今まで生きてきて、アニメというものを
根本的にちゃんと見ていなかったということを自覚させられた内容でありました

動画のそれこれとこだわりの部分の面白さもよかったんだけども
進行管理の素晴らしさも図抜けて面白かったのであります
何かをするということについて、
技術と情熱だけではどうともならん、進行管理というものの大切さが
まぁ、本当、俺の人生も管理してくれといわぬばかりに
凄くよかったのでありました
なんだかんだ、あの三人のほどよい関係性が実にすばらしくて
作中で何度も語られていた仲間という表現の重さが
物語で伝わったという感じもして
ドラマ部分も面白かった

最終的に出来上がったアニメが、ちょっと意味わかんないとか思ったが
まぁ作中アニメというややこしいそれだから
あんまり考えるところではなくて、
やっぱりそこにいたるまでの三人のあれこれ、
音響も入れると四人か、いや、生徒会とかもあるから
やっぱり関わったそれぞれみんななのか
ともかく、学生の物語としても面白かったし
仕事の進め方、アニメの見方
色々なことを学ぶことができたと40過ぎたおっさんが
何をいっているんだという感じなんだが
ともかく感銘を受けて、見入ったアニメでありました
すげぇ面白かった、久しぶりにどっぷり感動したアニメでありました

年末台北台中高雄旅行 19 夜の永康街、そして帰国

2020-05-05 20:48:07 | 年末台北台中高雄旅行(2019)
さて、夕飯を食べ終わって、あとは腹ごなしに歩こうというわけで、
永康街をちょっとぶらり歩き


矢場とんがある…、スガキヤといい台湾の名古屋化が進んでいるな


待ち人でごったがえす、小籠包の有名店鼎泰豊
本店は2回くらいいっただろうか、これはこれで美味しいんだが
いかんせん落ち着かないからなぁ


さて、夜の街といっても、雨が降っていることもあって
さほどの人手ということもなく、ぶらぶらそぞろ歩き
流石におなか一杯なので、カキ氷食べようとか、
葱クレープ食べようという気合もなかったため、
ただ歩いただけなんだが、それでも、賑わいが楽しいのでありました


謎のというほどでもないが、マスコット
目的があるわけでもなかったので、ぶらっとしただけなんだが
大きな公園は、結構人が散歩をしていて
繁華街でもあるけど、憩いの場所といってもよいのかもと
考えたりしたのでありましたとさ

と、そんなわけで、なんだかんだ旅行自体はこれで終了、
あとは桃園空港から帰っただけなのでありますけども、
空港で暇にかまけて、うろうろ写真撮ってたので
それだけ紹介させていただきます

とりあえず、朝からさっさとMRTで移動し
前回の反省を生かして、今回は空港で食事をしようと
レストランに入って、牛肉麺なんぞ食べる


牛肉麺 

コーヒーも飲んでみたり

朝早いというか、朝食自体はホテルで食べていたので、
昼飯にもまだ早いからと、3人で一杯という、なつかしのかけそば状態だったが、
一口でも、この味付けを味わえるというのがよいのだと
なんだかんだ、父親がよーさん食べたのであります
老人は意外と健啖家が多いので困る
麺とコーヒー3つで475元、空港はやっぱり高めですな

と、そんなわけで、空港内をうろうろする
いつものデッキは安い航空券の場所なので、
代わり映えしなかったわけだが、歩いて反対側のウイングのほうにいってみると
やっぱりこじゃれた、というか、立派なお店がいくつもあったりして
見ていてなかなか楽しいのでありました


実際に値段ランクで店が変わっているのかは、試していないんだが
明らかにこっちのほうが楽しそうという感じであった


謎の椅子、フライトシュミレーター的なものだったんだろうかしらね


結構いっぱいお店があるようで、さりとて時間もないのでスルー


観光地案内、平渓はまだ行った事ないなぁと思うのだが
老両親はツアーでいったことがあるらしい、羨ましいと思うようなそうでもないような

と、何があるわけでもないお話であります
みやげ物もあれこれ買い増して、最近は空港で土産買ってもクオリティで
失敗することはないねと思ったりするのでありました
そして、飛行機であれよあれよの三時間、中部国際空港へと戻ったのであります



帰国して、セントレア内の廊下、いけてるプロジェクションマッピングだ


帰宅してから風呂入るのも、たいがない(面倒くさい)ので、
セントレア内にある銭湯に入ったのであります
飛行機が見えるというのがポイントだったんだが、年末だからすげぇ寒かった


謎のキャラクタ、名前が直球すぎて面白い

と、そんなわけで、この回は必要なかったなと
書いておきながら思ってしまったのだが、
3泊4日の台湾旅行が終わったのでありました
今回も老両親連れてだけど、比較的満足させられたのでよかった
意外と、年寄りも歩くということがわかっただけでも
なかなか楽しい旅行でありましたとさ

と、これをアップしているこのごろに、次の台湾旅行に行っているはずだったんだが
こんな状況でそれもできず、次の旅行計画だけ、積もっていくのであります
行きたいところ、まだまだ多いなー

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【読書】ノースライト

2020-05-04 21:13:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
ノースライト  作:横山 秀夫

バブルの敗残を味わったある建築士たちのお話でした
とはいえ、企業経済的なそれではなく、
ずっと人間ドラマを続けていく、
そういった状況を味わった、そういう人たちの生活や、
人生というものが、とっくり描かれていて
共感とは切り離された感動がありました
非常に面白い小説だった

バブル華やかなりしころに、それこそ凄まじい給金で、
その時代を謳歌していたと思われる
一級建築士という人種、職業というよりは一種人種だと思うそれ、
そんな人たちが、その時期をすぎて、
辛酸を嘗めたり、その頃の何かに魂を引きずられたり、
どこか、今にあわせつつも、その頃の何かに囚われているような
そんな錯覚すら覚える生き方、ちょっと
投げやりですらあるような人生において、
誇りや、大切なものを取り戻すようなお話

結構入り組んだ内容で、読んでいて、出てくる人たちに
どうしても感情移入できない、なんか、どこか馴染めない
そういう印象のある男、女、それぞれの
言動や、やり方なんかに不快とまではいわないけど、
どこか、共感を遠ざけるものを感じるんだが、
それでも、その人たちの生き方、抱えているものには
惹かれるというか、物語に誘われていくように読み込んでしまった

ある種のファンタジーといってもいい、
輝いていた人間が、再度それを取り戻す、
あるいは、誰もが秘めたものをくすぶらせていて
今一度それを燃やす瞬間がある、
その結晶が、とてもまばゆい、そうであるに違いない
そんな物語になっていて、
全体としては、少し悲しいお話なのに、すっきりとした読み応えで
面白かったと思える一冊でありました

言葉を尽くした、建築物への賞賛と、
その描写が心くすぐる内容で、
最後のミュージアムについては、それこそ、
絵が、姿が浮かぶような、
決してはっきり見えるんじゃないけども、
それはきっと素晴らしいものだという印象が浮き上がるような
そんな文章を読めて、大変満足でありました
美辞麗句というのではない、
文章そのものから、顕そうとするものの熱意みたいなのが伝わる
そういうのが好きだなぁと読んでいて思ったのである

そういう熱意が、仕事だったり、
何か輝くものになるんだろうかなとも
感じたのであった

麒麟がくる  大きな国

2020-05-03 20:54:52 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました。
すげぇ面白かった、そして来週もきっと面白いんだろう
そんな風に思った内容であります
コロナ騒ぎで中断してしまうというのだそうだが
本当にもう、もったいない

あれがこれがと書くのもおこがましいくらいに、
美濃国衆の話が面白くて仕方なかった
というか、道三がかっこよすぎる
こんなのずるいじゃないか、もう、道三の大河でよかったんじゃねぇか
それで終わりというのがいいんじゃとか
考えてしまうくらいに
と、道三絶賛してしまうんだが
光秀もすごいよかったのであります
最後のシーンで、戦国武将の一人であることを彷彿とさせる
気迫のこもった出陣支度が
なかなか素敵でありました、というか、まるでラストシーンを占うように
「敵は高政様」というのがまた、素敵だわ
このドラマ、どうやって終わるんだろうか
今から楽しみになってしまうじゃないか

そんなことを思いつつ、さらっと雪斎坊主が死んで衝撃だったのと
信長が相変わらず人の心がわからない感じでよかった
尾張関係は、帰蝶がよいのもあるけど、みんな
それぞれにいいところが多くて
すごく楽しいのであります
織田方でもう何人かほしいと思うが
まぁ、士官した後にぞろぞろ出てくるんだろうかね

ともかく、道三がかっこよすぎる、
ただただそれによって見続けられると
声高々に言いたい感じでありましたとさ
ああ、続きが見たいのに、終わるのがもったいないとか
そういうドラマだ、久しぶりにすげぇ楽しい

【読書】紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人

2020-05-02 21:35:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人  作:歌田 年

これはタイトル間違ってないか?
模型師の事件ファイルのほうが正しくないか?
そんな風に思ったりもしたんだけども、
殺人事件が関わる物語なのに、凄く読後感もよくて、
いい小説でありました、楽しんだ
圧倒的大団円、そうなるだろうと思ってたけども、
本当に綺麗にそうなって、凄くよかった
心傷んでいる社会人には、安らぎすら覚えるような結末だった(言いすぎ)

紙鑑定士という怪しげな素性の男が、
実際は紙屋さんをやっているんだけども、紙を売るという不思議な世界で、
当然斜陽だから大変な最中、副業めいて
ひょんなことから探偵業をやらされて、やってみたら見事によかったと
そんなお話でありました
もっとも、解決したのはこの紙屋ではなく、模型屋、いやモデラーのほうなんだが
まぁ、なんにせよ読んでいて面白かったのでよいのである

紙屋さんとは、仕事上出会うことがあるので、
出てくるキャラクタの職業病めいたところが、どっか親近感というか
ああ、そういう感じの人いるわ、実際に紙鑑定士見たことあるわと
そんな感じになって読めたのでありますが、
正直、紙がどうしたの部分は本当に枝葉にすぎず、
もっぱら、事件は模型から解決というか、糸口が見つけられていくというのが
斬新というか、タイトル間違ってんじゃねぇかという物語

推理が、正しいか突拍子もないかはさておいて、
読んでて、つっかえることがない、スムーズにそういうものかと
ついつい先を読みたくなるような見事な物語運びで、
あれよあれよと、嫌な予感が膨らんでいくのも
なかなか面白く、あっという間に読み終えてしまった

とっかかりの事件は、特に殺人とか出てくる内容ではなかったけども、
本題の事件でがっつりと、なかなか陰惨な出来事がいくつも出てきて
ショッキングな展開になって、目が離せない
正直素人が探偵の真似事をして、ここまでやってはまずいだろうと
そう思いつつも、やってしまいたくなるというか、
やってしまうなぁという、変な親近感もあって
あれよあれよと物語に引き込まれたのでありました

事件の解決は無事終わるのだけども、
その後のエピローグがまた、さらっと爽やかで、
終わってから、しばらく余韻というか、いい気分で過ごせる物語になってたのが
凄いよかったとおもうところ
難しく考えすぎず、さらっとよい感じで終わる
これがいいなと、つくづく思い知った次第でありました

タイトルと絡めてのこだわりと思われるけども、
本の装丁というか、つくりがかなり凝っていて
無駄に、印紙を折ごとに変えて作成しているとか、
まぁ本当に、出版と紙屋と版元とが悪乗りしたとしか思えないつくりが
しょーもないけど、ちょっと面白かったのでありました
一冊の本に8種類も紙使い分けて、しかもそれぞれ重さも違うとか
出版社の人とかの感想が聞きたいと思ってしまった
もはや作品と別のところなんだが、気になる

【映画】ミリオンダラー・ベイビー

2020-05-01 20:54:08 | ドラマ映画テレビ感想
アカデミー賞受賞作品だと思われます
いかにも、ボクシングで成功していくスポ根的作品だろうと
パッケージから判断してみていて、衝撃を受けたというか、
そうか、クリントイーストウッド作品って、そういうことだったかと
自分の浅はかさを呪うでもないが、
思ってたのと違うと、泣きながら見ることになってしまった
切ない作品でありました、すごい面白かったけどやるせないわ

ヒューマンドラマであったようにも思うし、
哲学的な、生きるということについて、正解とは思えないもので終わる、
なんとも考えさせられる作品でありました
ボクシングのチャンピオンになろうという女性が、
精一杯、そして、決して曲げることなく努力をして
成功していくという姿を見つつ、
その彼女のトレーナーであり、また、住み込みの元チャンピオンでありが、
それぞれ、自身の生き方とも折り合いをつけつつ
彼女と歩んでいくという出だしと、
練習風景なんかが、すごくスポーツものという感じで
それだけで十分に面白いじゃないかと
食い入るように見入っていたのであります

特に、女優さんの作りこみが素晴らしくて、
素人だったころから、練習を重ねていくにつれて
明らかに体つきと動きが変わってきているというのが
並大抵の努力ではないものを感じさせられて、
女優が、その役と同じくらいの肉体的努力をつっこんだことが
ありあり伝わってきて、すごく感動したのでありました

そういった、スポーツの動きという部分もよいのだけども、
出てくるキャラクタたちの人間的醜悪さもまた優れていまして、
ろくでなしがいっぱい出てきて、
本当にろくでもないことをしていく様、
そしてそれが咎められないという切なさ、
そんなひどい仕打ちを映画で見せるなと思ってしまったりするほどなんだが
それがまた、物語を面白くといえばいいのか、
見せるものにしていたのは疑いがないところでありました

最終的には、まるで正しいとは思えない、
生きるということ、生きたということ、そこにある尊厳というものについて
ある結論を出してしまうのだけども、
これがまた、なんというかな、一人の人間の限界というべきなのか、
精神的な、宗教や何かではどうしようもない選択を見せつけるようで
ぐっと心に残ったというか
本当にもう、悲しいと思えてならない、映画だったと思うのでありました

ラストに、途中で逃げた男がまた帰ってくるという
別エピソードのエピローグ的なものがあり、
これが少しだけ、気分を晴らせてくれるというか、
何か、よい予感を覚えさせるのだけども
なんとも、心に重い映画であったように思うのでありました

悪い奴が、ひどい目に合わないというのが
物語のうえで見せられると、余計につらいと
すっかり心が衰えてきた老人だなと自身を鑑みるのである
イーストウッドは、年齢を重ねたうえで、それを撮ってるというのにさ