CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】想像ラジオ

2016-11-01 21:01:07 | 読書感想文とか読み物レビウー
想像ラジオ  作:いとうせいこう

東北の震災を扱った小説でした
SFというのではないけども、それに近い
題名の通り、想像を働かせた内容だと
そういえるのでなかろうかしら
なんだろうか、どうしても、この話題は触れ方が難しいと
勝手に身構えてしまうのでありますが、
読んで、じっくり考えさせられてしまったのであります

内容に触れてしまうと
そのままネタバレになってしまうというか、
そこが根幹の部分なんだけどなぁと
語りづらい小説でありました

物語としては、つらつらと、とりとめもないといっても構わない
今でこそ、Youtuberとかいるから、
ああいう感じですねと言えなくもないなぁと、
少しだけ前の本だからか、思わされるところでありますけども
「想像ラジオ」というメディアについて、
様々な人があれこれと語り、
これによって、震災を振り返るではない、
もう一度目に、見直して、受け入れよう
こんな気持ちがにじみでてくる感じがしました

ひとつらなりの小説ながらも、
いくつかの場面にわけることもできまして、
その中でも、移動する車の中の会話が非常に好きというか
なるほどなぁと思わされたところで、
小説としては、語りすぎというか、説明くさすぎると
感じるんだけども、そこで、語り紡がれた内容は
なるほどと思わされるものでありました
震災について、関係の無い人が、悲しいだのなんだのと、
当人に成り代わるようなことを言ってはいけない、
その時期はまだだ、
これは白眉というか、そういうことはありそうだと
凄く思わされたわけであります
そして、やたらそんな話をしたがる輩への違和感がわかった
それは失礼というものなのだ

なんて、思わされたりしたわけでありますけども、
この物語のように、心が変遷していき、
あの出来事が、描きとめられていくのかなと
思わされたりしつつ
なんというかな、しんみりと考えさせられる一冊でありました


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