CLASS3103 三十三組

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【読書】理想を現実にする力

2018-05-26 21:00:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
理想を現実にする力  著:佐藤 天彦

佐藤名人の本であります
まさに、名人戦真っ只中というときに読んだのでありますが、
かなり苦労をされているという印象だったところ、
本を読んで、やっぱりだいぶ苦労したんだろうなと
思ったりなんだったりするのであります
困難というか、人生において困ったときどう考えるか
どうやっていくかの心構えとかを説いた本なのでありました

名人になって、ポナンザに挑む前夜の本だったようで、
なかなか感慨深いものがあるのですけども
若い頃の苦闘というか、最初から物凄く強すぎて
なんかあっけないというか、スターダム的なものではなく、
地道にやってきたことが、ある日突然に開花したと
これはこれでドラマチックで凄いことだと思うような
棋士人生を歩んでいらしっているようでありまして、
あまり知らなかっただけに、大変興味深いのでありました

内容で、あまりというか、ほとんど将棋の戦法なんかには触れないので
ちょっと物足らないと感じたりもしたのでありますが、
じゃぁ、一般の人が読んだらビジネス読本のように読めるかというと
やっぱり将棋知ってないとなぁという感じでもあった
実に不思議な本だったと思うのだけども、
精神的な制御、メンタルコントロールとでもよぶのか、
ピンチや、落ち込んだときとかの対処方法というか
考え方、心や身のおき方というのが、名人流で説明されていて
非常に興味深かったのでありました
ずっとナイーブな人なんだろうけども、あえてそれを太くすることで
精神的に強くなってきてんじゃなかろうか
いや、でも、やっぱり強いからそれによって裏打ちされたんだろうなとか
あれこれ考えてしまうんだが、ともかく
やばいと思ったことも、俯瞰するというか、一局で見るのではなく
大きく見るということの大切さがにじみ出てくるようでよかったのであります

努力をこつこつと積み重ねることの重要さもさることながら、
そればかりに執着したり、追い詰められるのはよくないと
そういう方法を説いていまして、
このあたりは人にもよるだろうと、40過ぎた自分としては思うのだが、
これはこれで大変魅力的というか、
むしろそうありたいなぁと素直に思ったりもするのであります
私には向いていない楽観さだなと感じたのだが、本当、
そうあったら、心穏やかに過ごせるだろうかと
憂えてしまうのである

若い名人ながらも、間違いなく強いわけでありまして、
その強さの秘密でもないが、常に平常心を保っていることと、
拘泥しない、集中力が凄い、将棋が大好きと
こんな当たり前なんだが、なかなか手に入れられないものをもって
名人を得た人なんだと、改めて思い知ったというか
楽しく読み終えたと、そんなメモを残すのである


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