CLASS3103 三十三組

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【読書】シナリオ・センター式 物語のつくり方

2024-05-18 21:05:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
シナリオ・センター式 物語のつくり方  著:新井一樹

小説だと思ったら、小説書く方法のノウハウ本だった
教科書のようでもあり、シナリオセンターという養成所で教えている内容のようで、
興味深く読んだのであります

物語の勘所、テクニックでどうにかなる部分を補完してくれるというもので、
物語をロジックに分解して、どういうものかと説明しているのだが
そこまで深く、論文めいたものではなく、浅瀬でとどまった内容なので
さくさく読めて、なんとなく、こうしたらいいのかなというのが伝わってきてよかった

実際に使って書くというのも一つだと思うのだが、
読む、見るが多い自分には、むしろ、これによって構成の狙いだとか
そういうのが読み解けるようになりそうで、そっちが楽しみになる本であった
特に、映像系においての手法というか、技術について面白いところが多く、
小道具の在り方で表現しているものとか、
よく聞く映画の見方に近いそれだと思うのだけど
実際に論理として知っていると、違う見方もできそうで楽しいのである
とはいえ、諸刃といってはあれだが、そういう見方をしだすと
素直に物語を楽しめなくなりそうでもあって、こういうのは危険だなと思ったのである
まぁ、そういうのを吹っ飛ばすくらい面白いものを見たらいいわけだが、
なんというか、そういう評論めいた見方で、それを語るようにだけならないように気を付けたい(なんなんだ)

さておき、キャラクタと物語の関係性や、
アイデアの源泉となりそうなヒントも書かれていて
素人が陥り勝ちな、ありていな展開というものの仕組みもわかったりして、
物語はともかく、プレゼンやらなにやら、作るときに生かせそうだとも思ったりして
楽しく読み終えたのである
技術論や基礎というのは大切にしたいものである

最近の流行だからかと囲ってしまっていいものか、
漫画原作としてのシナリオ作りにも言及していて
まぁ、やってることは、漫画だろうと、演劇だろうと同じで
シナリオというものの基本を書いてなるほどなと思わされる一方で、
こういう基本をとりあえず叩き込まれた、何百という人たちが、
世の中のありとあらゆる何かのシナリオ書きになってんだろうかと思うと
凄いことだなと、また、うがったことを思ったりするのである
でもこういう基礎があるから、とりあえず、埋める物語というのを作ることができるなら
エンタメ業界に必須のそれのようにも思うのであった

漫画については、絵もシナリオも両方できるというのは非常にまれだからと、
はっきりと言及していて、最近流行のなろう小説の漫画化とも
何かしら影響というか、どっちが先かわからんが、
こういう流れというものが、物語を作る業界にあるんじゃなかろうか
だんだんと、この本の主旨からまるで離れたことを考えつつ
楽しく読み終えたのでありました


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