CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

将棋と漫画について

2017-06-09 22:29:37 | 将棋
相変わらず将棋熱に浮かされている昨今であります
世間でもにわかに活気付いてきたという感じで
藤井四段が出現するより、若干早く将棋に手を出していたので
なんだか、先行していたかのような錯覚に陥って
大いに満足しているわけですが、それはそれとして
今回は、将棋を始めてから、将棋漫画について考えたという独り言であります

以前から、将棋漫画というのは好きで、
ちょこちょこ見かけては読んでいたわけであります
言っても、有名どころだけなので、大まかには、
月下の棋士、ハチワンダイバー、3月のライオン
こんなところでありましょう
その他には、ヒカルの碁の将棋篇(そんな話はない)だけ読んだとか
それくらいなのでありますけども、ともかく、
打ちもしないのに漫画だと読んでいたのでありました

で、この半年ないし一年くらいの間に将棋をこつこつやり始めてから
久しぶりに、ハチワンダイバーと月下の棋士を読み返す機会に恵まれて
なかなかに衝撃を受けたのでメモっておくのであります
やはり、将棋漫画は、将棋を知ってから読むと、より面白いのだというお話

当たり前といえば当たり前なんだけども、
知らなくても、なんとなく面白いなと思えていたのが
物語の秀逸さなんだなと、改めて思い知らされるわけであります

将棋漫画では、当然のごとく、将棋の強い、弱いを描くわけなので
盤面とともに、なんだかんだ試行錯誤をしないといけないし、
それでいて、その盤面の読みぬけとかをどれくらい自然に描けるかが
重要なんだというのが、将棋してからわかったのであります

月下の棋士については、氷室が、序盤でお面被ってる滝川名人とやって負けた一局、
あの見せ方があまりにも見事でありました
一歩引いてみているスズキくんだけが、その真実を正確に言い当てている、
誰でもわかるような詰み筋が見逃されているというシーンが
なるほどなぁと納得させられたのでありました
それが名人の力であるという、かなり強引な説明なんだけども、
迫力といっていいのか、あれが漫画のはったりなんだなと
激しく興奮を覚えたものでありました

そして、ついでに思うところでは、
ああいう感覚、相手がミスをするように誘うといっていいのか、
話に聞いた大山名人だとかの盤外も含めてなにがしかが、
将棋を見る醍醐味なんだろうなと思い至ったのであります
現在の将棋ブームもステキなんだが、コンピュータ将棋のおかげで
読みの正確さばかりがクローズアップされてしまって、
終盤の詰むや詰まざるやの駆け引きというか、
棋士が振り絞っていく様、抜けが出てくるというドラマが
どうも希薄になってるように感じられて
もうちょっと早くから、将棋見ておけばよかったと思い知らされたのでありました

一方、ハチワンダイバーのほうについてですが、
こっちは、谷生が登場して「新鬼殺し」を披露したシーンで
ん?と、私ですら疑問に思わされたところであります
こっちは、対照的にといっていいのか、
出てきた戦術が、ちょっと将棋をかじった人間なら知っている
米長流の新鬼殺しのことだよなとなってしまって、
連載の時点でも解決しているものじゃないかと
これは、ちょっと残念に思えてしまったのでありました
むしろ、知らないで読んでいると、なんか凄いんだろうなと
これはまたこれで、妙に納得して読めていたんだが
知ったことで、素直に楽しめなかった点でありました

ただ、ハチワンダイバーについては
将棋をかなり丁寧に説明しようというか、
結構荒っぽく楽しそうに見せる工夫が随所に見られたから
知らないで読む分には相当面白い漫画だったと
改めて思わされたりしたのでありました

あれのおかげで、雁木を覚えるに至ったわけでありますが
まぁ、使い方難しいよねとも感じるのであります
真剣師の指し方というのが、明確に棋士のそれとは異なるというのに
こだわっていたのが楽しいところでありました
ある意味、将棋好きには、夢がある
棋士たちに勝ったりするというジャイキリが見られたりするのも
楽しいんだけども、実際にそんなことがと思ってしまうと
目が醒めてしまうのでありました

長々語りましたが、とりあえず
将棋漫画読むなら、将棋やっておいて損はないと
そんなお話でありました