CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】モンサント 世界の農業を支配する遺伝子組み換え企業 

2015-04-18 21:26:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
モンサント 世界の農業を支配する遺伝子組み換え企業  
著:マリー・モニク・ロバン

読みました、これまた長かった
かなりの分厚さで、モンサントという
化学会社から、種子産業のメジャーとなった
化けモン企業が、どれだけ悪いやつかというのを
ひたすらに書き綴った一冊でありました
凄い分量と怨念だ、やや、茶化してしまう物言いは
自分でもどうかと思ってしまうが、
話は、半分くらいで聞いておくというか、
あとがきにも書かれていたような、
どうも、断定的にすぎるというか、あしざまにすぎると
つまるところ、悪く書きすぎている部分が
ところどころあるんじゃないかと、
そう思わされたりした、骨の太い一冊でありました

序盤は、化学メーカーとして、
薬剤で、どれほどの薬害をあれこれ世界中にばら撒いたか
特に、ベトナム戦争時の枯葉剤による作戦、
あの枯葉剤の供給元ということは、これはさすがに
擁護の仕様がないといってしまうべきか、
その責任は、どこまでを負わせるべきかと
考えさせられるわけでありますが、
この頃は、世界中のどこでもこんな感じで、
公害と戦った歴史の一つというか、
そういう時代だったとも思わなくもないところ
いや、だからといって、手心を加えられるわけでもないんだが

そして、政商かのように、政府とどっぷり組んで
金のために、手段を選ばないという論調で、
悪名高いGMO作物、いわゆる、遺伝子組み換え作物を
発表していくという話なんだけども、
なかなか、本当かどうかわからんというか、
状況証拠を並べ立てたり、でも、それって、
ここに限らずどこでもやってんじゃないかと
思わなくもなかったりという疑念について、

ここの製品がどれほど危険かという副次的な内容で責める、
そう、なんかよくわからんが、話が三つか四つ、
悪いという筋道で、入り組んで書かれているというか、
なんか、そのあたりがすっきりせず、
感情的に叩いてんじゃないかという感じを
受けてしまうのであります
もっとも、ここに書かれている実験結果が
本当に悪い、ラットが死にまくる、子供が奇形になるといった
おそろしいそれこれが起こるとするなら、
なんだろうかな、もっと凄いことになってんじゃないか
それを隠してまで、そのあと自分たちが食べるものにも
そうなる可能性があるというのに関わらず、
売り続けるとか、さすがにそんなことせんのじゃないかと
ちょっと疑ってしまうところなのでありますけど
遺伝子組み換え作物が、どんだけ毒性が高いように見えるかと
そんな話が書かれていたのであります

木っ端でありながら、若干の農学を志した身分としては、
それを言い出すと、選抜的、系統的に採種されている種も、
イレギュラーでなんぼでもそんなことになるだろうし、
いちがいにGMOが危ないとは断定できんだろうと
感じたりもしてしまうのであります
いや、じゃぁ、GMO食べるのかといわれたら
ごめんこうむりたい気分ではあるのだが、
これもまた、感情的なそれであります

と、そんなこんなで、もっとあれこれ語り合えるような
凄いといっていいか、問題を提起している一冊ということで
ぐったり疲れたものの読み終えたのでありました
ともかく、モンサントはだいぶ怖い企業なのは確かですな
でも、アメリカの企業なんてみんなそんなんじゃねぇかな
あと、この本をもう一つ信用しきれないのが、
背後にグリーンピースの影を見るからでもありました