CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ヤバい経済学 [増補改訂版]

2014-03-17 20:28:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
ヤバい経済学 [増補改訂版]  著:スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー

面白かった!
そんな、快哉といった具合でありました
なかなか示唆に富んでいる内容で、
あれやこれやと、本当か嘘かもわからないような数字を
あちこち駆使して、様々な通念に疑問を投げかけてつぶすというか、
本当はこうではないかと披露する
そういった内容が、いくつにも渡って考察されている、
これは経済学なのか?と個人的にも思ったのですが、
アメリカか、著者の範疇ではそうなんでありましょう
人間行動や、心理、社会科学めいたことが
あれこれと触れられたようで
非常に楽しい本でありました

ちょっとタイトルで損をしてるんじゃないか
そんな風にも思ったというか感じたのですが、
題名どおりなら、いろいろとマフィアめいた経済の話しとか、
そういうのがてんこ盛りなのかと、当初、
それを期待して読み始めてみたものの、うらはら、
そんなことは全くなく、ちょっと関わるとすれば、
「どうして、麻薬の売人はママと一緒に住んでるか」という
ギャングの経済についての部分が、
期待と全く違う方向ながらも、非常に面白く読めた
そんな具合でありました

一本、こういった話というわけではなく、
いくつもの疑問というか、面白い指摘が繰り広げられて、
中絶が後の犯罪を抑制した可能性であったり、
教師が不正を働いた場合の見破り方であったり、
相撲の八百長の存在を数字から検証であったりと
まぁ、なかなか面白く読める内容であり、
そして納得できたり、なるほどなぁと思えたりで、
非常に興味深いものでありました

視点を変える、なんていうよくある話ではあるものの、
「選挙に行く人をどうやって増やすか」という疑問に対して、
逆に、「どうして選挙にみんな行くのか」という方面から当たる、
こうすると選挙の方法に問題があるのではなく、
選挙に対するインセンティブの感じ方がどうであるかと
そんなところに落ちるというのは
頭良すぎて、びっくりだななんて
思わずうなったものでありました

その後も、精力的に同じようなことをしているのだそうで、
より雑学に近い内容を、サイエンスから埋めていくという
それを続けて欲しいなんて思ったり感じたりしたのでありました
よい本だった