CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~古陶の譜 中世のやきもの~

2010-10-19 22:06:35 | 陶磁器を探す旅と名物
さて、間が空いてしまいましたが、
いよいよ、本題のほうであります
いや、内容からするとと言ったら失礼というか、
私に目がないというだけの話しでありますが、
ちと地味な内容であります
MIHO MUSEUM所蔵の大名物という、
箔に目を奪われてしまいがちなので、
この、六古窯の焼き物達がなんとも
地味すぎてびっくりであります
幸いというか、先にこちらを見ていたので、
よりいっそう、利休の井戸茶碗とかが
輝いて見えてしまったのでありますところ、余談

さておき、そんなわけで、
古い焼き物をテンコ盛りに展示しておりました
六古窯のまさに、当時のそれぞれが一同に揃っておりました、
こうやって並べて見るのは初めてでありましたが、
いや、凄い勉強になった
並べられて初めてわかる

どれがどこの焼き物か、全くわからない

この目の無さというか、自分が情けなくて仕方ない、
並べているとわかる、というか、代表的なのを見たら、
なるほどと思うのであります、
どれもこれも、特徴というのがありまして、
形であったり、色であったり、土であったり、
だけど、その土にしたって、焼き方でほとんど変わらなくなることもあるし、
予想外に焼けているようなのになったら
もう、わけわからんちん

と、まぁ、そんな体たらくなのですが
なんとか、目に焼き付けて、あれこれと考えようと
勉強していたわけでありますが、
瀬戸に釉薬がかかっているというくらいで、
正直、モノの古い、新しいの区別がつかない、
いくつか見てきて、こういう風合いのが古いなと
今回のでも思ったのでありますが、
実際のところ、あれくらいの古さ加減は、
なんか、結構簡単に再現できてしまいそうだようなと、
今更ながらに骨董の恐ろしい部分を見たように思うのでありました

さておき、そんなつまらない部分は置いておき、
実際のモノとしてどうであったかというところでありますが、
流石に凄い、冒頭の通り、古いもので、名品なのは違いなく、
色々見ていると、ああ、いい形だなぁとか
なんとか思うところであります
ただ、やはり、以前にも感じたところでありますが、
こういったものは、どうにも、考古学の分野に近い

求めているような、美術工芸品より一前っぽい
そんな感じがしてならんのでありました
無論、利休しかり、そういった雑器を
あれこれと工夫して、面白く見せたという点から
これらはすげぇなという話しになるんだろうが、
今回のように、ごろごろとたくさんあって、
産地の違いを見てみようなどと、思わせてしまうほどあると、
なんというか、考古学になってしまうようなのであります

しかし、古い備前というのを初めて見たのでありますが、
これがまた凄い、今の、いわゆる備前焼として、
私が知っている程度のものは、もっと赤い
どうやら、そういう焼き方を開発していって
後期型の古備前ではそうなるんだそうですが、
初期型だと、むしろ、蒼いように見えなくもない、
これがなんとも美しいのでありました
備前もいいなぁ
本物を見ると、そう思うのかもしれません

あとは、瀬戸が思った以上に凄いものだったのも
見所でありました、国産で初めての施釉陶器
東国では、唐物が手に入らなかったからこそ
この国焼きが重宝されていた様子
実際展示物も、祭器のようなのが多くて
これもまた、目を引くのでありました

そして、最近ご執心の常滑、信楽ですが
これらの歴史もわかって面白かったところ
六古窯で、古いほうだと思ってましたが、
どうにも、猿投から別れて、常滑は、
特に古いほうになる様子で驚き、
反面、信楽はずっと新しい様子で、
それだけに、色々と試行錯誤があると
そういう器が並んでいたとも思いますが、
説得力のあるお話でありました

やっぱり、どれ見てもいいなぁ、すげぇなと
感心と感激を覚えて
なかなかに、ガンプクであったと
悦には入ったのであります