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ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




ライブというのは、大変に楽しいものです。

でも、一口にライブといっても、その実、いくつか種類があるように思います。

お客さんの前で演奏をする、ということは一緒であっても、

ちょっと、それぞれ使う脳みそが違うといえるように思うのです。

 

今回のTAKUROさんツアーでは、ベーシックのフォーマットに「ジャズ」、というものがございます。

 

ジャズの醍醐味とは、すなわち、「インプロヴィゼーション(即興演奏)」ということで、

これに対しまして、対極にあるのが、いわゆるクラシック音楽であり、これは先に完成された音楽を、間違うことなく演奏する、というものです。

考え抜かれて作曲れた作品の、譜面に書かれた膨大な音符を、しかも他人(ベートーベンであったり、モーツアルトであったり)が作った音楽を、

たったの一音たりとも間違うことなく演奏する(鍵盤は数ミリ隣には、全く違う音があるのですから、バイオリンなどはもっとシビアですけどね)、というスキルは、

大変な時間と、過酷なトレーニングによって完成するものです。人間ってすごいですよね、と思えることの一つです。

 

インプロヴィゼーション(即興演奏)は、このようなクラシックのようにあらかじめ準備されて作曲されたもの(準備作曲)とは違って、

作曲と演奏を、家で前もってしっかり練習して・・・ではなくて、その場で、お客さんの前で行う、というものです。

いわば、即興「作曲」であり、どうじに即興「演奏」、といものなのです。

 

ですので、やはり脳みそも、まったくとは言いませんが、違う部分を使うと思うのです。

 

複雑に入り組んだ迷路を、間違うことなく、完璧なラインで一気にゴールする、というのがクラシックだとしたら、

何もない砂漠で「好きに走りなさい」といわれ、最終的には、その足跡(軌跡)が美しい絵になっている(ナスカの地上絵みたいな)のが良いです、というような違いがあります。

勿論、リズムと、コード進行というある一定の決まりごとはございます、砂漠を走るにあたって、ざっくりとした行くべきカテゴリーの順番と、移動のスピードは決まっている、という感じでしょうか。

でもそれがまた、面白くもあり、

 

脳トレ

 

のようなところがあるのです。

 

そう、ジャズは脳トレ、なんですよ。

 

・・・ただ、僕にとっては、クラシックは、ある意味、また別な意味での「脳トレ」のようにも思うのですが、どうなのでしょうか(笑)。

 

クラシックには「初見」というものがありますが、

 

パッと初めてひらいた知らない曲、見た事もない楽譜の、

真っ黒に書かれた大量の音符・・・、

勿論バリバリに両手を使う曲を

時には、10数小節も先を見ながら(見たはしから記憶していく、ということですよね。演奏をしながら、同時に!)、

たったの一音も間違えずに演奏してしまう「初見」というトレーニングなどは、

僕には、脳どころか、神のワザ(まさに、神業)にしか思えないところもあります。

 

ときには、お茶でも飲んで、ゆっくり休憩が必要ですよ

 

ではー。



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