
日本のみならず、世界の注目でもありました、東電による収束への行程表の見直し。
僕たちは、この資料そのものを見てもおわかりのように、曖昧な表現の連続ですから、
これから何が行われるのか、「ほほう、そうですか」とはにわかには判りません。
そもそも、家を一軒建てるにしたって、ちょっと雨でも降れば工事が遅れるのに、
時期的な見直しはしないというのですから、信じろというほうが無理です。
というか、
記者会見した武藤栄という東電の副社長は
「工程表を大きく変えるような状況の変化はなかった。全体としては、ほぼ考えた通りに進んでいる」
と述べたそうですから。
これこそ「ほほう、そうですか」ですよねえ。
状況、変化しまくってますよね・・・僕たちの目からみたら。
これでも「考えた通りに進んでいる」のなら、それは、どんな悪意を持った人の考えてることなのか、と受け取れてしまいます。
人々の生活を壊し、日本の大部分を滅ぼそうとでも企んでる人の考えなんかいな、と。
原稿も書いているでしょうに、こういうコメントが出せるところが、
まったくもって、感覚が共有できていないと思っちゃいますよね。
トップの写真。
「マグナム20世紀の顔 ヒーロー&アンチヒーロー」
写真集団マグナムの撮った、20世紀を代表する世界中の人物たちの顔です。
21世紀が始まって12年。約10分の1が過ぎました。
この本の21世紀版を見ることはできないでしょうけれども、どんな顔ぶれになるのか、興味があります。
あの人は、入るよな。あの人はどうかな?
これから、日本が直面しているこの大問題を、スカッと解決してくれるまだ見ぬ人の顔も入るかな。
そんな人が、現れてくれるといいですね。
宇宙からウルトラマンが現れるよりは、現実味があるようには思うんですが、
・・・うーん、逆かな。なんてね。
2001年の9.11のテロから始まった21世紀。
前半戦から色々ありますが、結果的によい世紀になるといいのですが。
俳優の山本太郎さんのメッセージ動画が話題になっています。
こういうことを発信することで「それで業界にいられなくなってもかまわない」との決意があるそうです。
知り合いが、ミュージシャンでもある彼のデビュー当時にサポートバンドをしていたのですが、その時のエピソードなどを聞いたことがあります。
型破りで面白い人らしいですよ。まあ、そのエピソードはちょっとシモ系の話でしたが、飾らない人なんだなあ、と僕は好感を持っています。
(このメッセージでは、そんな感じの一面ではなく、いたって真摯に、誠実に、福島、東北、そして、日本の未来を考えて下さっています。)
そして、この発信内容には、僕は、100%、同意なのです。
7分間のメッセージですが、とっても大切なメッセージです。
是非、ご覧になってください。
ではー。
---追記。---
東京、一部で高濃度 土壌セシウム、茨城超す(2011年5月15日 朝日新聞 朝刊5面 より)
http://prayforjp.exblog.jp/13594347
「東京都の土壌で放射性セシウムの濃度が1㌔あたり3千ベクレルを超え、東京電力福島第一原発により近い
茨城県より高い地点があることが近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)の調査でわかった。
濃度は高い場所でも福島市の9分の1ほどだが、茨城県や埼玉県の一部の2~3倍。放射能による土壌汚染は、
原発からのl距離が同じでもばらつきが大きいことが指摘されてきた。
東北3県と関東6県は、農林水産省の指導で水田や畑のセシウム濃度を調べているが、都は事故後の土壌調査をしていない。
山崎教授らは、4月10~20日に採取した東京都の4地点を含む首都圏の土壌試料を分析した。
東京都江東区亀戸で1㌔あたり3201ベクレル、千代田区の二重橋横で同1904ベクレルだった。原発から約55㌔の
福島市南部(同市光が丘)の土壌は3月19日時点で同2万7650ベクレル。都内より福島に近い茨城県神栖市は同455ベクレル、
ほぼ同距離の埼玉県朝霞市は484ベクレルだった。放射性ヨウ素も同様の傾向だった。
単位面積あたりに換算して農水省などの調査とそろえると、都内の土壌の放射性セシウム濃度は稲作禁止の制限値の
20分の1以下だが、1960年代の大気圏内核実験で年間に降った量の3~10倍あった。
山崎教授は「放射性物質を多く含んだ雲のようなもの(プルーム)が飛来した地点では、局地的に土壌の放射能が高濃度になる。
首都圏でも細かい状況調査が必要だ」と話す。京都市である国際分析化学会議の緊急シンポジウムで24日は発表する。(鍛冶信太郎) 」

しかし、記事の中の「東京都は、事故後、土壌の調査をしていない。」ってのが、切ないですね。
近県はやっていたのですし、そもそも「排気ガスの濃度の高いトラックは東京に入れない。」って規制まで作って、あんなに、東京の空気をきれいにすることに必死だったのになあ。
この調査も、近畿の大学の方による発表だったのですから、情けないです。というか、・・・この山崎教授が公表してくれなかったら、また何ヶ月もこのままだったのかと思うと、恐ろしい話です。
しかし、亀戸の濃度がこれだけ高いと、すぐ近所の錦糸町や両国、そして秋葉原、上野・・・どうなんだろう。
こっち方面に、親戚もいます。小さな子どもがいる知り合いもいます。もう、明日は我が身とは分かっていますが、心配になります。放射能の問題そのものは勿論、皆の精神的な部分など、色々な意味で。
後から、後から、ずるずると、ほんとうにもうー。
「正直、いざとなったら」と、疎開する事も考えて居た人だっておられたでしょうに、その機会すら奪われてしまった感すらありますよね(勿論、今からだって遅くはありませんが)。
で、「放射性物質の放出は、3月中旬がピークでした。あれからは強い放射性物質は出ていません」と言っていますが、なら、あのころ、亀戸は、皇居周辺は、いったいどういう値だったのでしょうか。
もう、本当に細かく調べて欲しいですね。急いで、正しい値を知りたいです。対策も知りたいです。嘘くさい「安全です」キャンペーンは、今じゃなくて、1年後とか、3年後とか、いつになるのか分かりませんが、本当に安全になったら、その時必死にやってくれたらいいでしょう。
いまだ「暫定基準値以下のお茶、私も頂きましたが、とーっても美味しかったです。自信をもってお勧めします。安全です。」なんて、テレビで学者が言ってるのを聞くと、力が抜けますよ。
言葉面は柔らかいですが、第二次世界大戦で、最後の最後まで「日本は勝っている!あと少しだ!」と宣伝しまくってた大本営発表って、こんな感じだったのかもしれませんね。最後は「もうダメ、玉砕しかない!バンザーイ!バンザーイ!」ですからね。日本の本質は、実はあの頃のままなのだ、ということかもしれません。残念ですけれども。
千代田区には、皇居があります。官公庁も集中していて、国会、首相官邸など、政府の中枢機関もあります。東電の本社(本店って言うんですよね)もありますね。
そろそろ、本当に我が身のこととして、必死で考えて、正しい情報を公開して、最善の方法をとってくれませんでしょうかね。
『政府の会見、“聞く価値なし” 海外メディアに渦巻く日本不信…震災で問われる日本の情報発信』
記事には
「会見に出てもうそを教えられるので聞いても意味がないのだ」
とあります。
反省しましょうよ、今からでも。色々と。
ではー。