




今回もユニークで貴重な脇役を演じつづけた山形勲さんです。山形さんは各社作品に
出演していて、水が合うのか住み心地が良かったのか、そのほとんどが東映でした。
大映では「地獄門」「千姫」「楊貴妃」「薔薇の講道館」「宇宙人東京に現わる」「浅草の
灯」「忍びの者 伊賀屋敷」「座頭市海を渡る」「陸軍中野学校 密命」「ある殺し屋の鍵」
など10数本しかありませんが、現代劇・時代劇を問わずに活躍、品のある悪役が得意
な方でした。悪役以外では会社の経営者とか高級官僚役など知的な役をも演じられる
珍しい俳優さんだったと思います。
大映の初出演は「地獄門」です。この作品では京マチ子と夫婦で善良な武士役で、この
二人の間に入り込んでくる悪役が、なんと長谷川一夫という変わった配役でしたが好演
しています。
そして彼の経歴も変わっています。生まれたのは大正4年(1915)ロンドンです。帰国まで
ヨーロッパ各地で軽業師をしていた父親と3歳で帰国、青年になった彼は日本俳優学校
を卒業、兵役を経て東宝劇団、劇団文化座に在籍しましたが、その頃にはもう並行して
映画に出演していて当時から悪役が多く、幅の広い悪役俳優として映画界のみならずテ
レビ界からも重宝がられたのです。
若いころに肺結核を患い、手術で片方の肺を失っていますが、やはりそれが原因で平成
8年(1996)に80歳で亡くなりました。
座頭市と堂々の渡り合いは、画になる映画俳優の面目躍如、といった一作でした。永田哲朗氏の各チャンバラ書籍には出てこないかも知れませんが、素晴らしい殺陣でした。
山浦勲も内田朝雄に負けず劣らず、口跡が良いので贔屓の映画俳優でした。
「ある殺し屋の鍵」では、今でいうラスボス的な位置にいるのが山形さんで、その下の中ボスが西村晃さん、現場を仕切るのが中谷一郎さん、アウトソーシング先が雷蔵さんという構図でしたね。(ネタバレでしょうか?)
「密命」の元外務大臣役もさすがの貫録でした。先週もお話ししたテレビの「華麗なる一族」では、大蔵大臣役でした。伊東光一さん以上に、「偉い人の役」が似合う方だったと思います。
11月3日、今からワクワクしています。
失礼いたしました。
以前に放送されたテレビ時代劇「剣客商売」、山形勲さんと加藤剛さん出演を、CS放送で見る機会がありました。
「剣客商売」の秋山親子の演者については、皆様それぞれにご贔屓の方がおありかと思いますが山形 勲さん、いいんですよ。
この人が大映に専属でいたらいいなと思った俳優さんの一人です。
役柄の幅が広いのが素敵でしたね。
今では考えられないくらい当時の脇役陣は層が厚いですね。
いい作品が出来る筈だとつくづく思います。
3日のオフ会は楽しい会になりそうです。南美川洋子も張り切っていますよ。
お気になさらないでください。
私はしょっちゅうミスしています。(笑)
たしかに。藤田まこともいいですが、この人も良かったですね。
当時の脇役の方の写真が少なくて苦労しています。(笑)
山形勲さんというと、美空ひばりさんの撮影レポで
《ひばりさんをイジメているのは山形さん》
とコメントしていたのが可笑しかったです
「七人の侍」で侍を採用する際に腕試しされ、それに気付き
怒りの言葉を、ひと言、発して去る役もされてましたよね。