25歳で乳がんと診断され、33歳の若さでこの世を去った安武千恵さんのがん闘病記
と、娘のはなちゃん、地元新聞社に勤める夫の信吾さんとの日々をつづった同名エッセ
イを基に映画化したもので、闘病に焦点を絞るのではなく、病と向き合う家族がそれぞ
れの生き方やあり方を見つめながら成長している姿を描いています。
千恵と信吾夫妻役に広末涼子、滝藤賢一が扮し、千恵の姉役には主題歌も担当する
一青窈が共演。監督は「ペコロスの母に会いに行く」の脚本を手がけた阿久根知昭が
監督デビューです。
最近はコケおどしの映画を多く見せつけられていたので、この作品にはとても爽やかな
印象を持ちます。主人公が地元の西日本新聞社記者であり、福岡市が舞台で市内のロ
ケ効果も上がっていて親近感を抱きました。
阿久根監督デビュー作品でもありますが、演出ものびのびとしていて合格点です。但し
脚本も書いているせいか、編集でもう少しカットすれば更に良かったと思っています。
主演の二人も好演、子役の使い方も中々上手いです。福岡が後押しして昨年製作され
た福岡市を舞台にした「なつやすみの巨匠」は無残な出来でしたが、この作品はお薦め
出来ます。
テアトルの株主だから、早くから見たいと思いながら、若尾文子さんの映画観て中々この映画に行けないでいたら、新宿テアトルは終り、有楽町まで出かけて、
昨年、知人、友人が相次いで亡くなった事を先日の新年会で聞いて、映画とダブって泣けました。
子供が居て、孫がいる、あたりまえに今日まで、
感謝しませんとね~
派手な作品ではありませんが、中々しっかりした作品で、監督も初めてとは思えないくらい
勉強ぶりが伺えます。
bunnさんと同じで、最近は友人の訃報が多く、悲しいです。