2008年に、ピュリッツァー賞やトニー賞をダブル受賞したトレイシー・レッツの
傑作戯曲を映画化したもので、ブロードウェイの舞台を観たジョン・ウェルズ監
督がすぐさま映画化を考え、それに是非出たいと集まってきた俳優たちととも
に製作された作品です。
物語の舞台はオクラホマの片田舎。父親が失踪したとの報せを受け、病気の
ため毎日薬漬けの日々を送る毒舌家の母ヴァイオレットの下に、長女バーバラ
は浮気して別居中だった夫と、反抗期で手を焼く娘を連れて駆け付けます。
父親が死体で発見され、葬儀のため次女カレンは婚約者を連れて、恋に夢中
の三女アイヴィーも集まってきます。
葬儀が終わりみんなが集まった食卓で、早速ヴァイオレットは大暴走して家族
の秘密を暴露します。
自分勝手な母親とそれぞれの人生を歩む娘たちと、彼女らを取り巻く男たちの
本音が次第に明らかになって・・・となり、家族の秘密が暴かれて行くのです。
母ヴァイオレット役のメリル・ストリープ、長女バーバラ役のジュリア・ロバーツ
ほか、ユアン・マクレガー、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリン、ベネディ
クト・カンバーバッチ、ジュリエット・ルイスらが共演。原作者自らが脚本を手が
けているのも話題です。
メリル・ストリープは少しお芝居をし過ぎていると思わぬでもありませんので、彼
女とジュリア・ロバーツとの演技合戦はくどい感じがしますが中々見ものです。
聞き逃さないように一心不乱で会話部分を見ましたが、舞台臭が強いと言う人
もいるでしょうが、私は逆に舞台を想像しながら見ていたので楽しかったです。
それにインディアン出身の家政婦役がモウケ役です。
もともとが舞台ですから意識的に屋外に出る演出も心掛けていますが、アメリカ
中南部の風景とか、屋外場面の挿入も効果的で、映画と舞台の違いを上手く強
調していて面白く感じました。お薦めです。
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