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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ラヴレース」 & 「ホビット 竜に奪われた王国」

2014年03月18日 | 日記

   

     「ラヴレース」
     今では伝説と言われるようになったアメリカのポルノ映画「ディープ・スロート」
     (1972)で、一世を風靡した主演女優リンダ・ラブレースの半生を描いた作品です。

     最初の舞台は1070年、フロリダの小さな町です。厳格なカトリック教徒である両
     親の厳格さにうんざりしていた21歳のリンダ(アマンダ・セイフライド)は、地元でバ
     ーを経営しているチャック(ピーター・サースガード)と出逢い、すぐに結婚。チャック
     によって性の快楽に目覚めていくリンダでした。

     やがてとャックは売春斡旋容疑で逮捕され、保釈金や借金で行き詰まり、自分の
     借金のカタに妻のリンダをポルノ映画へ出演させてひと儲けしようと企みます。
     たった7日間で撮影された「ディープ・スロート」は思わぬ大ヒットとなり、リンダは
     「プレイボーイ」編集長のヒュー・ヘフナーら著名人からも支持される「セックス革
     命のシンボル」として祭り上げられて行きますが・・・。

     監督は、これまでドキュメンタリーで活躍してきたロバート・エプスタインとジェフリ
     ー・フリードマンの共同メガホンです。
     あまりにも無知でお人良しであるこの主人公役を、アマンダ・セイフライドがよく引
     き受けたものだと感心して見ていましたが、演出の旨味が欠けているし、それに
     品の悪さで最後まで乗れなかった作品です。

     私はアマンダ・セイフライドの将来に期待する一人なのですが、使い方も使われ
     方も間違っていると思います。
     それにしても最近のハリウッド映画は実話物はやりで、これもその一本ですが、
     面白く撮れる筈の内容なのに、実を結ばないようにしてしまった残念な一本です。



   

     「ホビット 竜に奪われた王国」
     J・R・R・トールキンの名作を映画化した「ロード・オブ・ザ・リング」3部作に続き、
     その前章となる「ホビットの冒険」映画化3部作の第2弾です。

     ホビット族の青年ビルボ・バギンズは、魔法使いガンダルフやトーリン・オーケン
     シールド率いる13人のドワーフとともに、ドワーフの王国を取り戻すため冒険を続
     けています。

     途中、姿を変えることができる獣人ビヨルンや、巨大な蜘蛛の群れにも遭遇しな
     がらも、やがて目指す「はぐれ山」へたどり着きますが、そこには恐ろしい炎です
     べてを焼き尽くす竜・スマウグが待ち受けているのでした・・・。

     イアン・マッケランやマーティン・フリーマンなどの前作と同じ顔ぶれに加え、「ロ
     ード・オブ・のザ・リング」3部作にも登場した人気キャラクターで、オーランド・ブル
     ーム演じるエルフのレゴラスも再登場しますし、物語の鍵となる邪竜スマウグの
     声を、英国の人気俳優ベネディクト・カンバーバッチが担当しています。

     華麗なる映像で堪能する冒険―ファンタジーの筈ですが、全てのシーンにお金
     がかかっていせいか、勿体なくて切れなかったのか161分という長尺です。
     ですから全体的に冗長になっている場面が多く、特に前半は中だるみして竜が
     登場するまでは退屈でさえあります。

     トールキンの作品はこんな物だと思えば済むのかも知れませんが、人間関係が
     よく判らないし、人と人との交流が薄味なのは、第一部を見ていない人にとって
     不親切極まりない描き方です。
     もう少し摘み取ってスピーティーに展開させれば、格好の家族向映画になっただ
     ろうと残念に思います。もう一つ、第二部の終わり方はいただけません。しかも続
     きは第三部で・・・では。せめて原作のように前編-後篇にすれば良かったとも思
     います。


      PS: 大映会からの連絡で「宇津井健さんを偲ぶ会」は、5月1日にホテル・
          オークラで開催の由。
          私も出来るだけスケジュールを調整して参加するつもりです。

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