原作は西村滋の自伝的小説「お菓子放浪記」ですが、出版から30年
以上の時を経て映画化されたものです。
内容は第2次大戦前後を背景に、孤児で家もなく放浪していた少年が、
"お菓子"へのあこがれを胸に描きながらさまざまな人々との出会いと
別れを繰り返し、紆余曲折を経て力強く生き抜く姿を描いたものです。
監督は「ふみ子の海」の近藤明男。主人公の少年には「レ・ミゼラブル」
などミュージカルに出演が多い吉井一肇。
他に、早織・いしだあゆみ・高橋恵子・遠藤憲一・林隆三などが共演し
ています。
私は予備知識がほとんどなく、ケーキ屋さんのサクセス物語ぐらに思
いながら見た次第です。
何しろ30年も前の小説の映画化ですから、少しは手を加えてあるの
でしょうが、作品全体が古臭く感じるのは仕方がないのでしょうね。
子役はまあまあです。悪人か善人かよく判らないいしだあゆみの演技
が光っていました。
一番困るのは脚本と演出がともに貧相なことで、子供があのようなキザ
なセリフを言うはずがないと思われる箇所がいくつかありますし、ラスト
の粗い処理にも驚きました。
更に技術的な面にも触れますが、撮影・編集もいただけません。
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