八世紀の後半、唐の時代の中国を舞台にした台湾の名匠ホウ・シャオシェン監督
の初となる武侠時代劇です。
運命に翻弄される女刺客を「トランスポーター」などで国際的に活躍しているスー
・チー。命を狙われる暴君の田委安に「レッドクリフ」のチャン・チェン、女刺客を
助ける日本青年に妻夫木聡が出演しています。
第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、監督賞を受賞した作
品ですが、日本ではディレクターズカット版での公開となり、インターナショナル版
ではカットされた日本での撮影シーンや、女優の忽那汐里が出演しているシーン
は見ることが出来ません。
衣装・美術・撮影・音楽と一つ一つ取り上げると見どころはあるのですが、どうに
もならないテンポと編集に見ていて辟易とします。日本公開では上述のように、
かなり編集し直しているのだそうですが、それでも苛立ちます。
映像も美しい絵葉書が動いている感じになり残念なことだし、折角出演している
妻夫木聡も再編集のためか冴えません。
カンヌで監督賞を獲った作品だそうですが、どこから見ても合点が行きません。
私も正直言って期待していただけにガッカリしました。
編集をやり直してあれですから酷いものです。