

「クラウド アトラス」は映画化は不可能と言われたデビッド・ミッシェルの
小説ですが、「マトリックス」のラナ&アンディ・ウォシャウスキー、「ラン・
ローラ・ラン」のトム・ティクバを加えた3人の監督による製作されました。
過去、現在、未来…と500年にわたる時間軸で、6人の主人公が織りな
す6つのドラマは、SF、アクション、ミステリー、ファンタジーなど、さまざま
なジャンルを内包していてとても変わった作り方の映画です。
更に変わっていると言うと、ウォシャウスキー兄弟監督ですが、「マトリッ
クス」から13年後の今、兄のラリーは性転換してラナに変わっていること。
とにかく何もかにもが変わった作品ではあります。
背景が異なる六つの時代に、六つの場所で六つの物語が同時進行して
行きます。
19世紀には南太平洋上の奴隷船、'30年代はスコットランド、'70年代はサ
ンフランシスコ、そして現在のロンドン、近未来のソウル、そして文明崩壊
後のハワイです。
この六つのストリーの全てに出ているトム・ハンクスは、悪賢い医師・粗野
な作家・ハワイの男などと、6回生まれ変わる6役をこなし、ハンクス以外
の出演者たちも、それぞれ特殊メイクで一人何役かを演じ分けています。
ラストのクレジットで誰が誰なのかの種明しがありますが、私は半分くらい
しか気が付かなかったくらい巧妙でした。
まあこんな楽しみ方もあっていいと思いますし、172分が同時進行させる物
語であれよあれよなのですが、よくぞこんな映画を作ったものだと感心しな
がら、最後まで楽しみました。
この映画がいくら実験的な作品だと言っても賛否両論になること必至でしょ
うが、長過ぎて少々疲れるものの、私はこの映画好きです。

↑ 話題の3人監督です。
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