「半沢直樹」など数々の小説がドラマ化もされ、一種の社会現象になった池井戸潤の
同名ベストセラー小説を新たに映画化した作品です。
ある日突然、トラックの事故により、1人の主婦が亡くなります。事故を起こした運送会
社社長、赤松徳郎が警察から聞かされたのは、走行中のトラックからタイヤが突然外
れたという耳を疑う事実でした。整備不良を疑われ、世間からもバッシングを受け窮地
に立たされます。
しかしトラックの構造自体の欠陥に気づいた赤松は、製造元であるホープ自動車に再
調査を要求しますが、なかなか調査が進展を見せないことに苛立った赤松は、自ら調
査を開始。そこで赤松は大企業によるリコール隠しの現実を知ることとなりますす・・・。
長瀬智也が主人公の赤松役を演じ、ディーン・フジオカ、高橋一生、深田恭子、岸部一
徳らが脇を固めています。監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英です。
原作が発表されたのは10年前ですが、現在社会状勢とのギャップを上手くアレンジし
ていい脚本に仕上げています。一般で言う娯楽性は薄いかも知れませんが、このよう
な社会問題を扱った内容なのに、最後まで興味を持続させた脚本、演出、俳優陣に拍
手を送ってやりたいです。登場人物やセリフが多い構成ですが、上手く整理され纏まっ
ていて最後まで気持ちよく見ました。