作家・東直己の「ススキノ探偵シリーズ」を、大泉洋と松田龍平の共演で映画化した
シリーズ「探偵はBARにいる」の第3作です。
舞台は相変わらず札幌の歓楽街・ススキノ。この街の裏も表も知り尽くす探偵のもと
に、相棒の高田が人探しの依頼を持ち込んできます。失踪した女子大生・麗子につい
て調査を開始した探偵たちは、モデル事務所の謎めいた美人オーナー、マリに翻弄
されるうちに、いつしか大きな事件に巻き込まれて行きます・・・。
裏社会に影響力を持つ大物実業家役をリリー・フランキー、マリ役は北川景子、麗子
役の前田敦子ほか、鈴木砂羽、田口トモロヲ、松重豊らに加えて、札幌市長や北海道
日本ハムファイターズの栗山監督が本人役で出演しているのも話題の一つです。監督
は前2作の橋本一から「疾風ロンド」の吉田照幸にバトンタッチされています。
シリーズの中で今作が一番よく出来ているとの評判につられて見ました。3作では一番
マシではありますが、抑揚のないお教のようなテンポで、物語もご都合主義の展開で
私はいま一つ乗れませんでした。
北川景子は一生懸命やっていますが、彼女にあの役を振るのが根本的な間違いで、も
っと別の使い方があると思います。見終わって、もうこの程度の作品しか作れないのか
と寂しい気がしました。まるでよくあるテレビドラマです。