映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ルルドの泉で」

2012年04月20日 | 日記

  

      この映画は、2009年のベネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞ほか5部門
      を受賞している作品ですが、地味な作品なので日本での公開はないと思って
      いた映画です。

      フランス南西部ピレネー山脈の麓にある"聖母マリア出現の地""奇跡の水が
      湧き出る地"で知られる巡礼地ルルドに参加したクリスティーヌ(シルヴィー・
      テステュー)は、不治の病で車椅子生活を強いられている女性です。
      彼女がルルドの泉を訪れている間に、次第に立ち上がって歩けるようになる
      まで回復します。
      それは奇跡のなせる業なのか、さほど信仰心が無かった彼女に対して周囲
      の人々には羨望と嫉妬の感情が渦を巻きます・・・。

      世界最大の巡礼地といわれるルルドを舞台に、監督が充分なリサーチと司
      教との交渉を重ねただけのことはあり、寺院や村の様子がとても良く映し出
      されていて、これだけでも見る価値ありです。

      私がヨーロッパを旅行して感じることの一つに、ヨーロッパ人のマリア様敬慕
      は想像以上で、僕のマリアなんていう人の話を聞いていて恋人か奥さんの
      名前かと思ったら、それぞれが敬う各寺院のマリア様のことでした。
      そんな事を思い出しながら映画を見ていました。

      オーストラリアのジェシカ・ハウスナー監督の演出は、コビがないしウケ狙い
      も全くない淡々とした描き方で、信仰心の薄い人をはじめとして、退屈と感じ
      るのではないかの危惧ありですが、たまにはこんな素朴で静寂な映画もい
      いのでは・・・と思いますよ。
                        (4/15 KBCシネマ 2日目12:25の回 33人)
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