映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ヘルプ ~ 心がつなぐストーリー」

2012年04月10日 | 日記

    
    ↑写真中央のオクタヴィア・スペンサーが助演女優賞を。


       原作はこれが処女作となったキャスリン・ストケットのアメリカ南部の人種
       差別を描いた小説で、同郷の友人でもある新人テート・ティラーが脚色・監
       督(長編初監督)した作品です。
       このような新鮮なスタッフで各映画賞レースに名を連ねる映画なのでいや
       が上にも私は期待が高まっていました。

       この映画の物語展開中にケネディ大統領暗殺事件なども出てきますので、
       こういった旧態依然とした人種差別が現代に極めて近い時期にもアメリカ
       で起きていたのです。

       物語は、1960年代のアメリカ南部ミシシッピを舞台に、上流家庭に生まれ
       た作家志望の女性スキーター(エマ・ストーン)は、当り前のように黒人の
       メイドたちに囲まれて育ちます。
       大人になった彼女は地元新聞社に務め始めるのですが、白人社会から
       極端に差別される黒人メイドの実態を伝えようと決意するのです。
       そして真実を明らかにしようとメイドたちにインタービューを試みるのです
       が、身の危険を感じて誰もが口を閉ざすばかり。そんな中、一人の勇気
       あるメイドがインタービューに応じたことから地域全体を巻き込んだ大きな
       事態へと進展して・・・。

       まず新人監督なのに悲惨な差別とユーモアがきいた演出のアンサンブル
       が上手く調和していて成功です。
       主人公役のエマ・ストーンも素直な演技で好感ものですが、メイド役の女
       優たちの達者な演技には感動させられます。
       アカデミー賞では主演女優賞・助演女優賞に3人もノミネートされ、結果
       オクタヴィア・スペンサーに助演女優賞が行きましたが、もっとあげて欲
       しかったくらいです。

       映画はこれからは改善されるであろうと思わしめて終わるのですが、ラス
       トシーンで姿が見えなくなるまで歩いて去って行くメードを収めた場面は、
       メイドたちの長い苦難の歴史を象徴しているような感動的な締めくくりで
       した。
       超お薦めしたい作品です。
                    (4/2 TOHOシネマズソラリア 3日目 10:40分の回 24人)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする