かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古代史の正体

2021年04月27日 | Books
今日もすばらしい天気。
明日から、下り坂のようだが。



またまた出た関さんの本。
本屋で見つけたのだが、まだ出たばかり。

思わずまた買ってしまったが、だんだん慣れてきて、読んで違和感がなくなってきてしまった(当初読み始めたころは、???の連続だったのだが)。
これを洗脳というのか。
”関流逆説の古代史”という域にはいったのかなという感じ。

本書は、これまで関さんが論じられた各論の肝となる部分を、縄文から、平安までつなげてまとめた本といえるかと思う。
私と同じ年の生まれで、そろそろまとめに入ったか。

著述業をされて30年というが、その間にもいろいろな発見があって、関さんの著作にも反映されているが、基本的なところは変わらない。
我々が古代史と呼んで推理を楽しんでいるところの軸には、常に藤原氏がいるということ。
中臣鎌足から始まって、平安の摂関政治から院政の頃まで、表に見えるところ常にいて、表に陰に、策略を巡らしている。
関さんの書きぶりでは、権力を握るための策謀ということで、ネガティブなトーンなのだが、もちろん、天皇家を支えながら、日本の基礎を作ってきた功績というのも、あったはずで、まさにいい意味でも、悪い意味でも、古代氏の中心に居続けた一族と言える。

そこに様々な一族が絡むのだが、その筆頭が、蘇我家。
大化の改新で勢力をそがれたように習った記憶があるが、とんでもない。
藤原家のように表には出ないものの、時には違う苗字で、天皇家を関わりを持ち続け、藤原家と暗闘を繰り広げた。

それが、記紀や万葉集などの当時の書の裏を読むことにより、浮き上がってくるというのが関さんの持論で、それが、一本の筋につながることにより、面白さを増している。

古代史に対する愛情あふれる一書で、面白かった。

コメント
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