「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

スーツよ、さようなら! ヒートアイランドでも個人的にはむしろ快適な夏 with ポリエステル入りのズボン

2013-08-12 00:00:37 | モノ・お金
昔々四半世紀ほど昔、私が英国で働き始めた頃、かなり高いポジションにいる英国人ビジネスマンのスーツはダーク・ブルーかダーク・グレーで無地かストライプと決まっていた。チェック柄や明るいグレー、ブルーあるいは茶・緑系はハイクラスなビジネスマンのスーツとしてはあまり好ましくないものだったのだろう。

つまりは、こんなのが望ましい。



でもでたらめに暑い日本の夏って、どうすればいいの?



このアメリカ人↓なら、どんなスーツをどう着崩しても決まるんだろうが。



ある時英国人のその傾向に気づいた私は、お取引先のキレイなお姉さん(英国人)との会話中、それを指摘してみた。するとそのお姉さんは顔をしかめてこう言った。「英国人の男はねぇ、みんなイマジネーションが不足しているのよ。狭い枠の中から出られないの。バカみたいでしょ? かわいそうにねぇ」  

しかしそれ以来、私もお姉さんが嫌うイマジネーション不足なスーツばかり着るようになった。ここにあるのは皆夏のスーツだ。狭い収納の中の蛍光灯のせいで少々実際とは異なって見えるが、すべてダーク・ブルーかダーク・グレーで無地かストライプである。



これらは皆日本製。ウールではあるが、上着に裏地が無く濃い色だがスケスケの生地で出来たいわゆる「サマー・スーツ」である。しかーーし、そんなモノにおさらばする時代がやって来た。そもそも裏地がない上着など、スーツと言えるのか? そこまでしないと上着が着られないような気候の国で、スーツを着る意味って何?と、ずぅ~~っと私は考えて来たが、私の属するお固い業界でも、最近そんなスーツとおさらばする傾向が顕著。

温暖化と省エネに迫られ、世の中はクール・ビズ、そしてスーパー・クール・ビズ時代へと突入した。会社によってはお固いところでもポロシャツで勤務されていたりする。昨年私も生まれて初めてお取引先(私は売り手で、お取引先は買い手という関係)を、上着を着ないで、そして大胆にも半袖シャツとズボンだけという格好で訪問してみた(それまではどんな炎天下でも、長袖シャツにネクタイをしてその上から上着も着て活動していたのだ)。そしたら、うーーん、快適!! 当り前だけど。



これ(↑)は私(?)です・・・って、ウソ。なんと暑苦しいコスチュームでしょう(↑)!

今年はさらにウォッシャブルなズボンとやらを買ってみた。ちゃんとウールに見えるけれど、50%はポリエステルだ。しかも形状記憶合金の如く、見事なノーアイロン。洗濯機に入れてジャブジャブ洗えて、乾かせばあっという間に乾いて、それだけですでにプレスされた状態。毎週あたかもジーンズのように洗濯機で洗える。



昔ならバカにしていたようなポリエステル。でも今や、見た目もウール100%と変わらず、これだけ優れた機能を持ったものが生産されているのですねぇ・・・って、世の中の人は以前から知っていたのかもしれないが、私は初めて。スーパーで見かけるようなタグ、Mr.JUNKO。



「(スーパー)クールビスで仕事をしていますから、皆さんも軽装でお越し下さい」などとお取引先受付に立て看板やポスターがあり、本当にそのようなコスチュームでお客様がミーティングに現れるのに、当方が汗だくでフル装備でそこに居合わせるのも、却って先方が私のことを「暑苦しいヤツ」「時代の要請がわからないヤツ」と不快に思うことだろう。暑い時期もバッチリ着込んでいる人が「偉いねぇ」と褒められたのは過去のことだ。

これからは無理せず、軽装で。ビジネスの場面でも「暑いですねぇ。近頃の温暖化は・・・」なんて時候の挨拶が交わされる。それが常識だから私もそういう会話をする。しかし今までネクタイ&長袖シャツ、さらに上着というフル装備で戦って来た私からすると、どんなに温暖化でも今の私の「半袖シャツとズボンだけ」というコスチュームはむしろ個人的には涼しいくらいだ。スースーするってもんだ。



ポリエステル50%のウォッシャブルなズボン。某有名格安スーツ店で2本買ったら、1本おまけでくれる、と言うんで3本揃っちゃった。毎週洗濯機で洗えるのだから楽勝。しかもアイロン不要。洗って干せば、この状態さ。なんて楽な。そして涼しい。正に天国の夏。
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7 コメント

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Unknown (kauri)
2013-08-12 06:03:35
なるほどー。
とても面白く読みました。
今はいろいろ優れた新素材があるんですね。
利便性と風合いをうまくマッチさせる技術。
工場で大量に作られるんでしょうけど、そこにいくまではものづくり魂を持つ人間の地道な試行錯誤があるんだろうな~なんて、ふだん考えないことを考えました。
ところでこれをきっかけに、サマーウールって何だ?と調べてみました。
私が思うに、これは細くシャリ感が出るように紡ぐだけではなく、素材のウールそのものがキューティクルを剥がす加工をされているんじゃないかと思うんですが、どこにもそんなことは書いていないのでした。
いや、以前羊毛屋さんでいつもの通りメリノを買ったら、これが業者のミスでキューティクル落としたものだったんです。
見た目はふんわりウールなんですが、これが縮絨してもどうにもこうにも縮まず繊維が絡まない。
私は非常に困りましたが、これは夏用の布地にはパーフェクトなのかもしれないなと思いました。
長々と変なこと、すみません。
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Unknown (おちゃ)
2013-08-12 06:27:34
kauriさん

縮絨しても縮まない。キューティクルを
落としたからかもしれない。

えー素人にはさっぱりわからない話では
ありますが、直感的に逆のような気がしました。
つまりキューティクルがない方がよく縮む、
のではないかと感じられてしまうのですが、
それは間違いなのですね。

いわゆるサマースーツの生地を触ると、
まあいろいろありますが、一般的には
堅めでサラッ(ザラッ)としたものが
多いですね。同じウールでもいろいろあるんだ
ろなーと思って来ましたが、その工程は
まったく調べたことがありません。

しかも、ここに書いたように、真夏は、
私、ポリエステル製品の愛用者になって
しまいましたし。上は半袖ボタンダウンの
コットンです。コットン+ポリで
がんばります。なんかちょっと寂しいけど。
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Unknown (アトムとくーちゃんのパパ)
2013-08-12 11:27:39
ビジネスの額と質で、ビシッとしたスーツ姿が必要だったのですね。時代が変わり、軽装でも同質のビジネスが成り立つようになりましたが、無礼講でとか、お気楽になんて云えるのは、上の立場(客側)なので、鵜呑みにはでき無いつらさが有りますね。ポリエステル入りの涼しい夏衣裳、大活躍ですね。その昔、銀座辺りのママさんは帯の間からダンヒルだのカルティエの重たい金張りのライターで客のタバコに火を付けてました。その内、100円ライターでも誰も気にしなくなり、最近は禁煙も増えてきました。

形が中身を表す時代は崩れかけていますが、それでもやはり限度が・・・。オーストラリアのように半ズボン、サンダル履きで「ハウヤ、マイト !」てな訳には行きませんやね。

私は殆ど、コットンパンツにポロシャツ、スニーカーで仕事してます。客先訪問の時はデザイン関係が多いので上着は着ますが割りとラフです。

それぞれの業界で特長があるもんですね。
返信する
Unknown (おちゃ)
2013-08-12 17:06:09
アトムとくーちゃんのパパ

銀座やママさんのことはよく存じませんし
タバコも縁がないので、今一つダンヒルの
ライターに関心が持てませんが、そう言われると
昔はよく立派なライターを持った男性が
いましたよね。
万年筆もほとんど見ない。手で書くということが
ほとんどない。

話を戻すと、最近はsuperがつく、クールビズ
なところも多いです。楽してます。

昔子どもの頃買ったオーストラリアの本に
その、北部では半ズボンで正装となる、
というのが書いてありました。
急に思い出しましたよ。
カジュアルですね。グッダイ!
返信する
Unknown (のっぱらひろし)
2013-08-13 09:17:16
新しい記事がアップされているのに
こちらへのコメント、失礼します。

私は、スーツは濃紺か黒にしていますが、
クールビズになってから
新調するスーツも少し変えました。
夏物、冬物それぞれ、2~3着で回していますが、
濃紺の上着はブレザー風に、黒の上着はジャケット風に、
ボタンやステッチなどを変えて仕上げました。
これなら、ズボンを変えて着ることも可能なので。。。
プライベート兼用の道を探っています。


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Unknown (おちゃ)
2013-08-13 18:51:31
ひろしさん

プライベート兼用の道?
最近若い女性向けの雑誌の広告でよく見る言葉
は「着まわし」。ひろしさんはとっても最先端で
ファッショナブルです。

彼女らが読む雑誌風に言うと

「夏の着まわしコーデ・テク☆ ブレザーでスタイリッシュなジャケ! ボタンとステッチのヴァリエーション♡ さらに オン・オフ共用のパンツはさらにヴァリュー度up ☆彡」
返信する
Unknown (アトムとくーちゃんのパパ)
2015-05-07 17:41:14
再業務連絡:
直しました。2記事前の「ドイツを後にする」のコメ欄も復活させましたので、お暇でしたら覗いてみて下さいね。
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