妻は泊りがけで江戸の実家へ。
義父・義母のお世話だ。
鎌倉にいるのはオトコたち(私とドガティ君)だけ。
妻もいないもんだから、ドガティ君は私のあとをついて回る。
ひとりで離れたところにいると不安になるらしい。
より広い範囲が見えるところで、私がどこにいるかわかる場所が彼にとっては理想的な居場所である。
犬と暮らしたことがない方は、ぜひ一度暮らしてみてください。
楽しいですよ。
人生は犬で決まる。本当だ。亡きC.W.ニコルさんの著書である。
この本と、彼の犬であるモーガスの写真集を見て、私はアイリッシュ・セターが欲しくなった。
そんなわけで2004年に我が家にやって来たのが茶々之介氏(アイリッシュ・セター♂)だった。
面白い子だった。アイリッシュ・セターは飼うのが難しいという意見が多かったが、茶々之介氏に関して言うと、そのとおりだった(笑)。2018年のお正月に亡くなるまで、我々をずっと笑わせ続けてくれた。
その後我が家に来たドガティ君も、いつも我々を笑わせてくれる。運動量はかなりあるが、気性はとても穏やかだ。自分からは喧嘩しに行くことはない。ワンワン吠えている子がいたら、とりなしたり、手に負えない場合はそっぽを向いている。かなりの平和主義者である。
ニンゲンの両脚の間に入り、顎をニンゲンのくるぶしあたり載せるのが、彼のお気に入りの昼寝スタイルである。
こんな風にいつも人を見ていて、次に起こる彼の楽しみ(基本的に散歩とごはんだけしかないが)をじぃ~っと辛抱強くまっている。
吠えることはまずない。
怪しい物音がした時は、吠えることが稀にある。
しかしドアホンが鳴ったり、宅配便の人が近づいて来ても、あるいは外で他のイヌが吠えていても、彼が吠えるなんてことはまったくない。
家の中に入って来るクリーニング屋さんとも、ご覧のとおり仲良しだ。
【妻がスマホで撮影した画像】
いつもこの方はドガティ君と会話してくださる。
夕方になって、ドガティ君が楽しみなお散歩にでかける。
「おとーさん、早く行きましょう」
散々遊んで帰って来たら、暗くなってしまった。
散歩が終了すると、ドガティ君の次の関心事は晩御飯になる。
やがてドガティ君の晩御飯も終了。
寝るまでちょっとゆっくりしましょう。
よく冷えたストロングゼロ・ダブルレモン飲んで。
9%は効きますなあ。
すぐに酔う。
初めて食べるスナック。カリッこえび。
まあまあかな。
秋ですねえ。
日本酒の季節がやって来た。
眠くなって、結局晩御飯は食べず。
妻不在だと生活が自由になるね。言い方を変えると、生活がだらしなくなる。
これから風呂、そして就寝。翌朝になったらドガティ君の散歩と洗濯。
ところで、洗濯物を減らす秘訣のひとつ。
無駄に大きなバスマットとバスタオルは使わない。
このタオル1枚で済ませる。
これだけで洗濯量が減る。
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翌朝になる。
ドガティ君を散歩に連れ出す。
自宅に戻ったら洗濯を開始する。一人だし、前日バスタオルもバスマットも使ってないし、洗濯物が少ないね。
我が家は基本的に洗濯後はすべて室内干しだ。
以前はタオル類を外で干していたが、タオルの色褪せがひどいので、止めた。
洗濯機を稼働させておいて、その間に、前日洗濯して干してあった衣類やタオルと除湿機の水タンクを、持ち出して来る。
左側の乾いた衣類やタオルはたたんで片づけるだけ。
驚きは右側の除湿機のタンクの水量だ。
ほら(↓)。
真夏の頃と比べたら、水量が減ったねえ。
空気中の水分が少なくなっている。空気がサラサラして来たからね。
洗濯機を稼働させている間に、次はトイレとお風呂の掃除。
これに関しては「サボるなよ」と妻から言い渡されている。
従順な私は真面目に仕事をこなす。
それも終了。
その頃には洗濯機が洗濯とすすぎを終了している。全部で40分ほどかな。
新たな洗濯物を干して、その部屋の除湿機を稼働させたら、朝の作業が終了だ。
でもまだ朝7時にもなってない。
洗濯物を減らすのと同様に、調理や食事に伴う作業やゴミや洗い物を減らしたい。
そのためには1日2食にする。夕方に妻が帰宅したら一緒に晩御飯を食べるが、朝昼のごはんは午前中に朝昼兼用を食べましょう。またその場合も洗い物を少なくすることに重点を置く。
さあ、朝10時。ここで朝昼兼用の食事にしましょう。
ナス、コチュジャン、ベーコン、タマゴ、キムチ。
それで具沢山のみそ汁をつくり、それでおかずは終わりだ。
こんな簡単なことをしても、最後の洗い物は結構な量になるけどね。
目玉焼きやベーコン、ごま油で炒めたナス、キムチ、コチュジャン、パクチーも入った。味噌とかつおだしでみそ汁を作っている。
おいしいですよ。
尊敬する土井善晴先生の「一汁一菜」で出て来る具沢山のみそ汁の真似である。
一汁一菜は本来・・・
1.ごはんを中心に
2.汁もの
3.おかず
ということなんだろうが、土井先生は2.と3.を合わせて具沢山のたっぷりなみそ汁にしてしまう。これがいいんだなあ。
土井先生風に話しましょう。その方が雰囲気が出る。
なんでも入れたらええんです。味噌はどんな具材も受け入れてくれる。人間の体にとっても、味噌はなんにも悪いところがあらへんのです。我々の体は、味噌をいつでもどういう形でも、受け入れるんです。
私なんか、あんこの入った草餅をみそ汁に入れて食べますよ(←本当に土井先生はそうするのを私は彼のSNSで見たことがある)。
キャベツに目玉焼きにベーコンなんて、おいしいみそ汁になりますわ。
この動画を見はったら、私の言うてること、すっと理解できますわ。腑に落ちますわ。
「土井先生への質問(お味噌汁)」篇 WEB
簡単にリケンのかつおだしを使いましょ。それも前日の残りでかましません。
あとは味噌。で、みそ汁を普通につくっておく。
なんか味が決まらんなーと思うても、醤油を少しだけ垂らすとたいていそれで決まりますから心配いりません。
べーコンを一口大に切りましょ。
ナスの切り方は好みがいろいろあるやろうけど、縦に4分割して、それをさらに3分割くらいでええのとちゃうかなー。
これ、あとでごま油で柔らかく炒めますからね。それでまたみそ汁で煮られるようになるでしょ。あんまり小さく切ったらあかんのですわ。
キムチは西友さんです。
西友の店頭にあるキムチは各種全部食べてみたけど、「みなさまのお墨付き」ブランドは以前はなかったはずですわ。初めてでっせ。
食べてみましょ。
結構ピリピリ来ますな。
まあまあおいしいですわ。安いし、ええのんとちゃいます?
ドガティさんが斜め上を見てはる。
彼が気にしてんのは、目玉焼きや。
ええ音立てて、焼けてますからね。
はい、これで完了。
かわいいもんや。目玉焼き。
目玉焼きに関して醤油派 vs. ウスターソース派の戦いちゅうのがあるらしい。今回はみそ汁の具やから関係ないけど、私から言わせたら、そら目玉焼きとしておいしい調味料は醤油でもソースでもなくて、塩&胡椒やろ!ってなもんですわ。ちゃいます?みなさん、どう思います?
今度はごま油とコチュジャンを用意しましょ。
フライパンから目玉焼きをよけておいて、ベーコンもそこにちょっと置かせてもらいましょ。
目玉焼きの油は軽く拭いて。
そこにごま油垂らして、ナスを皮目から始めて焼きましょう。
よく焼けてやわらかくなったら、みそ汁の中へ。
コチュジャンもみそ汁の中へ入れましょう。
北雪も飲みましょう。
キムチをつまみながら、北雪を飲んだらよろしやん。
料理かて、しかめっ面してたらあかん。
お酒くらいの楽しみがないとあきませんって。
「おとーさん、自分だけずるい」
ドガティさんはちょっと無視して、続いてベーコンを焼きましょう。
焼けたら、それもみそ汁に突っ込む。
さらにキムチ。これもみそ汁に突っ込む。
ここでちょっと聞いてください。
キムチは要注意なんです。入れ過ぎたらあかんのです。これは少な目、少な目でやってください。
キムチは食材であるとともに、最高の調味料になるんです。私なんかキムチを「キムチ先生」と呼んでるくらいですわ。そやけど、キムチを入れ過ぎたら、みそ汁がえらいこと辛くなるんです。ほんまに、ピリピリ辛いもんになってしまう。
だからキムチは少な目、少な目。キムチをぎょうさん食べたかったら、みそ汁に入れんと、別途ごはんと一緒に食べてください。
で、みそ汁に入れたのとは別に、ごはんといっしょに食べるキムチも用意しましょ。
これでごはんを食べるんです。
炊き立てのごはんとキムチ。想像しただけで、ヨダレがでますな。
みそ汁も完成してます。
具沢山のみそ汁。パクチーものせて。
キムチやごま油で炒めてトロトロになったナスがあるでしょ。そこで調味料としてちょっと入れたコチュジャンが活きるんです。コチュジャン、キムチ、ごま油が全体の味をおいしいものにしてますな。
目玉焼きかて、みそ汁の中で嬉しそうや。合わへんことなんかない。ベーコンの油も味噌と混じると優しくなる。全部一緒になって、味が混じっておいしい、おいしい。
みそ汁としては、結構シッカリ系こってり系やさかい、パクチーも爽やかに合うんです。
具沢山のみそ汁、これで十分ですわ。
食材を手で触る、そして調理するのは、精神的肉体的な疲れを取るにもええことなんです(←土井先生の受け売り)。まあ、ガーデニングみたいなもんですな。森の中のウォーキングとも似てます。
それにしてもこれだけカンタンなことして、この洗い物。
まだまだ修行が足りませんわー。
夕方になった。
晩御飯をつくる人が、翌日の朝ごはんの茹で卵やサラダを作っておく仕事を担当することになっている。
つまりそれはこの日の場合、私の役割だ。
こうしてプラスチックのケースに詰めて冷蔵庫へ。
ドガティ君が待ちくたびれている。
「おとーさん、そろそろ散歩に行きましょう」と。
ドガティ君の散歩から戻ると、妻もすぐに江戸から戻って来た。
そして夕飯係の私はナスとベーコンのパスタを出す。
これでも我が家の晩飯としては、かなり重い方だ。
1日2食のシンプルな日が終了した。
みそ汁とスパゲティを食べただけの1日。安く終わったという安心。
あ、お酒も飲んだ(笑)。
土井善晴先生は映画でもがんばってはる。
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