「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

ダイニング・ルーム@七里ガ浜自宅(2)  リビング・ルームはない / コンクリートがいっぱいの床下

2010-01-31 07:48:03 | 建築外観・構造
建築家の本を読むと「施主からの強い要望に沿ってせっかく設計してあげたのに、竣工後しばらくしてその家を訪ねると、うまく使えていないか、あるいはあってもなくても同じという寂しい利用状態」に陥りやすい筆頭格が・・・
 ①書斎  で、次が
 ②リビングルーム  である、などと書いてある。

我が家にはどちらもない。それで困ってはいない。ダイニング・ルームには大きな食卓とイスがあるだけだ。書斎は存在せず、それに近いもの、つまりデスクとパソコンが寝室の片隅にあるだけである。何か書く時、本を読む時は、ダイニング・ルームの食卓か、寝室のデスクを利用する。私の場合読書量は多い方だと思うが、たいしたものを読むわけでもないし、ろくな文章を書くわけでもないのだから、書斎など要らない。



「リビング・ルームがないと言っても、ダイニング・ルームの片隅には小さなソファくらいは置いてあってLDKの役目を果たしているのだろう」と推測される方もあろう。しかし残念ながらソファもないのである。ダイニング・テーブルとイス、それで終わりだ。



「じゃあ、テレビはどうやって見るんだ?映画のDVDを見ないのか?ゲームしないのか?ウソだろ?」なんて推測もあるかもしれない。順番に説明すると、まずテレビはあまり見ない。第一、室内にテレビを露出させていない。ご覧のとおりである(下の画像)。ダイニング・ルームにテレビの収納を作ってもらった。テレビなどなくても生きてゆける。基本的にスイッチをOFFにしておこう。テレビをくつろいでダラーーッと見たい時は、テレビをつけ、前にある分厚いカーペットに横になるのである(ソファがないから)。映画のDVDやゲームは家に存在しない。

テレビを隠した理由は2008.03.22の記事【「テレビ」】をご覧ください。読んだ方はお笑いになるかもしれないが、私は大まじめで考え、テレビを隠すことにした。



床はタイルだ。テラコッタ調のタイルである。本当のテラコッタなんて、メンテが大変であり我が家では採用出来ない。このダイニング・ルームの最大の特徴は、吹き抜けでも、テレビを隠したことでも、ソファがないことでもなく、実は床の下に大量のコンクリートを流し込み、それが目一杯詰まっていることである。



最近は日本の住宅でも屋内にタイルを使うことが多くなった。しかし木造住宅では普通に基礎をつくり、根太を張り、下地(木製)を張って、その上にタイルを貼りつける。表面はタイルであっても、上を歩くと下地が柔らかい木であることがわかる、非常に日本的な仕様である。ということは、人が歩くたびにタイルの床面は目地のところで曲がっているわけだ。だから目地もわざわざ伸縮性のあるソフトなものを使っている。

私はこれが嫌でダイニング・ルームの下は、下は地面から上は床下スグの所まで全部にコンクリートを詰めてもらった。だからダイニング・ルームは靴で歩いても違和感のない、カッチカチの本来のタイル感覚になっている。



上の画像はダイニング・ルーム(下)と玄関(上)の境目だ。下半分がカッチカチの床で、上は通常のフローリングを木の下地の上に貼り付けたものである。



面白いのは次の部分だ。上の画像はダイニング・ルーム(下)とキッチン(上)の境目である。表面的にはまったく同じタイル仕様に見えるが、上下で違う。下半分はカッチカチの床だが、上半分はヒヨヒヨしたなんとも日本風なタイル床施工である。キッチンは水回りの配管があるため、何かあると床下をいじらなければならず、床下をダイニング・ルーム同様にコンクリ詰め状態には出来なかったのである。

ダイニング・ルームの壁はと言うと、もう額だらけだ。それは以前書いた。ご関心ある方は2009.12.01の記事【絵画やポスターや写真や古地図や版画@七里ガ浜自宅ダイニング・ルーム】をご覧下さい。
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ダイニング・ルーム@七里ガ浜自宅(1) 吹き抜け

2010-01-29 19:55:51 | 建築外観・構造
いつもながら、暗くて寒くて小さい我が家のダイニング・ルーム。でもそこには日本的にはちょっと大きめな長さがちょうど2mのダイニング・テーブルが置いてある。本来は6人掛けであり、夫婦2人で使うには長過ぎるテーブルだ。使うにあたり楽と言えば楽である。食事時、何でもポンポン置ける。



室内高はかなり確保されている。吹き抜けだからだ。2つの山荘でダイニング・テーブルの真上が吹き抜けであることの気持ちよさは体験済みで、現在の自宅の計画段階でも吹き抜けを敢行した。しかしこれにはメリットもデメリットもある。

「住宅の外観は低いほど、つまり屋根は低いほど美しい」と建築家や大工に教えられた。確かに自分もそう思ったので、そのようにした。1階の壁を低く立ちあげ、2階は壁を立ちあげず、1階の壁の上に勾配のある屋根を載せた。2階の居室はドーマーで空間を確保し、1階のダイニングルームでは屋根のこう配をそのままダイニング・ルームの天井の傾斜にして使い、吹き抜けにした。



洗練された建築家や大工は、「室内高(床から天井まで距離)はあればあるほど良い」などとは決して言わない。寧ろ逆である。だから一般住宅のダイニング・ルームをいわゆるハイスタッドどころでなく、吹き抜けにしてしまうなどとは、あまり褒められたことではないのかもしれない。



そんなことはわかっていたが、それでも吹き抜けにしたのは、解放感を得ることも目的だが、最大の目的はとにかく涼しい家にしたいと思ったことによる。真冬を除き1年のほとんどが蒸し暑い関東以西の家で、涼しさを確保する工夫のひとつである。採光を絞り、通風を考え、天井を上げて、床をタイルにした。

2009/06/30の記事【夏はますます暑いから・・・「兼好法師の教え」を住宅建築に活かす@七里ガ浜】をご参照下さい。

その裏返しでここは、冬は寒い。暖房を入れ、上がる暖気をファンで降ろすという面倒なことをしている。
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短時間調理で失敗知らずのフワトロ親子丼 / 七里ガ浜自宅厨房の老舗日本料理店「なだ万」化計画

2010-01-28 06:23:47 | 食べ物・飲み物
親子丼が嫌いな人は少ないだろう。でも親子丼って簡単な丼物に見えて、意外と作るのは難しい。ところが老舗日本料理店「なだ万」帝国ホテル店の大嶋高幸料理長(画像)が、テレビで、目からウロコのあまりに簡単な親子丼レシピを紹介していたので、それをさっそパクって作ってみた。



ほら(↓)! これが今回の私の作品。うまそうに見えるでしょ? 実際うまかった。



必要なものはよくある3倍濃縮めんつゆ。どこのめんつゆでもいいらしい。我が家にあるのは現在にんべんの「つゆの素」である。



タマゴ、そして砂糖。



そして鶏モモ肉。それで全部。簡単でしょう?
大嶋料理長のレシピどおりに言うと、分量は以下のとおりだ(腹ペコだった我が家ではこの1.5倍した分量で作ったが):

●鶏モモ肉 150g
●タマゴ 4個
●めんつゆ 大さじ4杯
●水 大さじ4杯
●砂糖 大さじ0.5杯

さあ、準備に取りかかろう!・・・と言っても、もう笑っちゃうくらい下準備は簡単なのだよ。
① 鶏モモ肉を切る
② タマゴを溶いておく

それだけだ!

鶏モモは小さめに切ろう。味をしみ込ませるために。



タマゴはサラサラッと軽く溶いておく。



何でもお安いものを!が我が家のフード・セレクション・ポリシーだが、なぜかタマゴには妻が贅沢したがる。ヨード卵光を買っている。シールを貯めると何かもらえると言う。でもその何かをもらうには、何千個もヨード卵光を食べなければならない。気の遠くなるようなシール貼り作業。



後は
① 鍋に入れや鶏モモ肉をダシの中で10分間煮込む
② ①をフライパンに移し替えて、溶きタマゴも入れて20秒間強火であぶる
これで終わりだ! なんと簡単な。合計10分20秒。しかも①の煮込み10分間は、酒でも飲みながら本でも読んでればいい。

さあ、コンロに火を入れろ!ダシはめんつゆ、水、砂糖だけ。それらを鍋に入れ沸騰させ、そこに鶏モモ肉を入れて弱火で10分煮る。なんと・・・驚いたことに・・・これをお読みの皆さん!・・・これで調理プロセスをほとんど終了したも同然なのである。



鶏肉の煮込み作業の横で空のフライパン(画像では中華鍋)が控えている。次はフライパン(我が家は中華鍋だが)を使う。ただしそのプロセスにかかる時間はわずか20秒ほどだ。それで全部終了なのだ。



10分煮込んだ鶏肉とめんつゆ主体のだしを、フライパンに入れる。強火で沸騰させ、そこに溶き卵をぶち込み、即座にフライパンをガタガタ揺らして揺らして揺らして20秒。全工程終了である。

「まだ柔らかいかなぁ・・」と思うくらいで火を止めるのがコツ。



ご飯に乗っけるだけ。レシピにはないが、勝手にミズナと七味を加えてみた。山椒の粉もいいと言う。私は今回ちょっと火を通し過ぎたかもしれない。フワトロ感は微妙だ。「ちょっと手前で火を止めてしまう」勇気が必要なようだ。



しかしなんとも簡単。あっけなく終わる。失敗なしの簡単フライパン料理。フライパンでやろうってのも親子丼としては珍しい。おいしいですよ。なんちゅったってなだ万の料理長が教えるマル秘レシピだ。自宅でなだ万、やってみませんか?
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岡野製作所の犬用革製リードが頑丈なことを再認識する@七里ガ浜

2010-01-27 00:05:18 | ペット
大阪の岡野製作所の革製リードについて書く。以前にもこのブログで紹介したことがあるが、我が家では何年にもわたり、これを何本も使っている。暴れん坊の犬を飼う方にはお勧めだ。なにせ頑丈である。

ここ1年半ほど使っているリードは長さ140cm、幅17mmという最も一般的なリードだ。それなりにくたびれて来てはいるものの、何もトラブルはない。むしろ保革油を定期的にやればシットリして、使えば使うほどますます手に馴染む。



使いなれたリード(左)の横に、同時に買い入れたまったく同じ製品だが未使用のモノ(右)を置いてみた(上の画像)。革表面の状態が違うのは当たり前だが、なんだか幅が違う。未使用のモノの方が少し幅広なのである。

床に並べて置いてみた(下の写真)。



明らかに長さが違う。

サルカンの部分を揃えて置けば、反対側の持ち手の輪のところで15cmほど未使用のモノが短い(下の写真)。つまり1年半使用したリードは、革がびよぉ~~んと長さで10%ほども伸びているのである。長く細くなっているのだ。



我が家の犬は暴れん坊だ。これでも3年ほどドッグ・トレーナーについていたが、山の中に入った時など、ガン・ドッグである彼が様々なニオイや動物の動きに関心を寄せることを抑えるのは難しい。キジもリスもいるのである。我が七里ガ浜住宅街の周囲は広町の森を始め、グルッと森か山に囲まれている。そんなところを普段から散歩するのだから、リードは頻繁にかなり強いショックを、犬からも、飼い主からも受けることになる。そりゃ、伸びるわなぁ。



伸びたのは革だけではない。金属も伸びる。下の画像を見て欲しい。分厚いステンレスのサルカンは途中でジョイント部分があるが、それが伸びてしまっている。左右を比べれば差は歴然とする。



引っ張られ続け、ネジの頭が平になってしまっている(下)。



新品はこうだ(下)。



下の画像でネジの頭の大きさの違いがよくわかる。革とサルカンをつなぐ金属の輪もかなり変形しているのがわかるだろう。ものすごい力がかかっているんだなぁ~~、と今さらながらに驚く。



これだけ各部に力が加わるのに、革も金属も相当な負担に耐えかつ縫製もしっかりしていて、全く支障なくまだ使えている道具はすこぶる優秀だと言える。大型犬の場合、何か予想外のことがあると愛犬あるいは自分の事故にもつながるので、リードや首輪には気を遣いたい。

 ●まずは頑丈なモノを選ぶ。
 ●常にチェックして、早目に交換する。

「大型犬用リード」と銘打ちながらも頼りない製品が多い中、頑丈な岡野製作所の革製リードはお勧め出来る。



「オレ、そんなの何でもいい」と茶々之介。
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葉山のハルさんへ! ガッパオ&ご飯@七里ガ浜自宅厨房 / なんともいい加減なレシピ

2010-01-26 00:02:22 | 食べ物・飲み物
ハルさんからお問い合わせを頂いたレシピ。我が家ではこの料理が頻繁に出て来るので、すでにこのブログに何度も登場しているが、レシピとしてはキチンと書いたことがない、ということに思い至った。

そこで以前ブログで使った画像を援用して、レシピを書いてみる。ただし、本格的なガッパオではないので、あくまでその辺の材料を使ったいい加減な「なぁ~んちゃってガッパオ」とご理解頂きたい。とは言え、日本人にとってはかなりユニークな風味が楽しめる料理に仕上がること請け合いだ。



【材料(二人分)】
● 鶏挽肉 250~300g (別に豚でも牛でも可能、混ぜても可能、でも鶏が安いでしょ)
● ピーマン 4個
● スイートバジル 葉20枚

【調味料A】
● ニンニク 2~3片 (1個の3分の1くらい)
● 鷹の爪 (人の辛さ選好度による、我が家はすごい量)

【調味料B】
● ナンプラー 小さじ2杯
● オイスターソース 大さじ2杯
● 砂糖 小さじ2杯
● 日本酒 大さじ1杯

では準備を始めましょう!

******************************************************

まずは調味料Aから。
鷹の爪を細かくつぶす。



ニンニクをすりつぶす。
これで調味料Aの準備は終わり。



ピーマンを5ミリ四方くらいの正方形に切る。
スイートバジルはざく切り。



挽肉は何ら準備は不要。色に見とれるだけ。



調味料Bの調合。分量にしたがってブレンドするだけ。
ただしナンプラーの入れ過ぎに気をつけて。ご自身の好みもあると思うので、最初作る時は少なめでいいかも。後で足せるから。



さて、これで準備完了。
ここから調理開始!

鍋の中に油。ニンニクと唐辛子を軽く温める。ニンニクはすりつぶされているので、すごいニオイになって、キッチン全体に幸せなムードが漂う。



そこへ挽肉を入れ、しっかりと炒める。

さらにピーマンを加え、サラッと炒める。

そこへ調味料Bを入れて、炒める。

すると・・・ガッパオ未体験な人にとっては、なんとも不思議なニオイが広がる。アジアな香り。「おお、おお、これ、どうなるんだ?」って感じ。



そろそろどこかで並行的に、黄身がまったく固まっていない状態で止めた目玉焼きを用意しすることを考える。

最後の段階でざく切りにしたスイートバジルを入れて、混ぜる。

すると・・・ニオイがさらに強くなる。ほぉ~~!みたいな展開。



ごはんにガッパオを添え、上に目玉焼きを載せる。以上でーーーす。ウチはタイ米がある時はタイ米で食べるが、日本人が誇る国産米でもまったくOK。目玉焼きを崩し、どろぉ~~りとさせ、ご飯や具と混ぜ混ぜして「うまうま」と食べます。

ハルさん、いかがですか? こういうのお好きですか?
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再び西武七里ガ浜住宅地の住民協定問題 / 新たにプロムナード沿いで「地区計画」のアンケート!

2010-01-25 23:45:06 | 環境・土地
新たな動きがあったので、ちょっとお固い話題だけれど、またこの問題を取り上げる。

西武七里ガ浜住宅地の住民協定はかつて住民が自らが判を押し、住民が皆で定めたこの住宅街のルールである。それによれば区画の分割、共同住宅の建設、盛り土の造成、屋上の建築は不可だ。

ところがそのルールを守らない人々が少数ながら存在する。
●協定違反の不動産取引や工事をする住民自身(不動産の買い手、売り手、工事の発注者)と、
●住民にそうした取引や工事をそそのかす不動産流通業者と工務店
である。



大半のまともな住民は、このような他者の行為によりネガティブな環境的影響を被る。また大半の住民は自分が得られたかもしれない経済的な利益が得られなくなることを承知で、愚直なまでにこのルールを守っている。一方それに乗じてルールを破る人達は、法的罰則がないのを良いことに、他がルールを遵守することにより維持されている好環境の中、自分だけが上手くメリットを得ようとする。少なくともルールのある当住宅地に住もうとするか、あるいはそこに関わってビジネスで利益を得ようとするのなら、まずはルール(=住民協定)に従うべきだろう。そうでないとしたら、あまりにも厚顔である。

これに関して最近新しい貼り紙(上の画像)が掲示されている。自治会の役員さん達の苦労も計り知れないものがあるのだ。私は自治会の役員ではないが、いくつかの会合に出て初めてそのご苦労を認識した。

住民協定破りの取引や工事がある度、その付近の住民から自治会へ「協定破りの連中をなんとかしろ」との声が上がる。自治会役員は当該住民あるいは工務店、不動産業者との話し合いという、気の重くなるような仕事を何度も繰り返すこととなる。それはたいてい長期にわたるが、全てボランティアである。中にはあまりに礼を失した態度を取る住民や業者がいる。彼らの多くは厚顔で「法律的に罰則がない」とばかりに、結局は自分達がやりたいことをやろうとする。


<直近のかなりホットな問題を経て、最近立った看板である>

こうした自治会役員の恐ろしいほどの精神的、時間的負担。近所で協定破りに関して交わされる噂話から始まって、激烈に怒っている隣接の住民相互の会話。住民協定を無視して不動産を売る、買う、工事を行う等のそれら行為に関わる全ての人達は、それを理解しているのだろうか。それでも平気だと言うなら、あまりに厚顔である。これだけ看板もあるのにまったく知らなかったと言うなら、あまりに鈍感である。

彼ら違反者の言う「法律的罰則がない」なんてことは言い訳にもならない。洗練された社会人のマナーとは、法律などが遥か及ばぬもっと高いレベルの立ち居振る舞いを指す。協定だってそうだ。それを「法律的罰則」という何とも低レベルなモノが無いのを理由に、自分が好きなことをするというのはあまりに野蛮で幼稚な行為である。そういう人は、例えば自分の子供が、自分が協定を無視していることに気付いた時、「法律的罰則がない場合は、それをすり抜けて上手く自分だけが得するのが賢い大人なのだよ」と教えるのだろうか? そんな子供の倫理観は将来どうなるのだろうか? まともな大人なら、とても恥ずかしくて子供にそんなことを言えないだろう。住民協定破りとは、正にとても恥ずかしくて自分の子供にストレートに説明出来ない行為である。



上下の画像はもう何年も前から、この住宅街のあちこちに掲げられた看板である。これを見て、そして周囲の当住宅地の現状を見て、幼い子達はどう感じるのだろう。それを親はどう説明するのだろう。住宅地の皆が同意して作ったルールを、皆が同意して修正するのなら修正すれば良い。しかしそれもないまま、ルールを決めておいてそれを守らないことや、また守らない者を放置することは良くないだろう。ルールを守る真っ当な者が馬鹿を見るような状態は不公正である。



何年か前、そして最近も当住宅地で、この問題に関してアンケートがあった。その結果は惨憺たるものである。まず回答率があまりにも低い。そして回答者の中では「協定は守るべき」とする住民が多いもののその内訳を見て行くと、「(強制力のある)地区計画の導入」には消極的であり、「住民協定破りも、その背景にある各戸の事情を斟酌すべき」などという意見も多い。しかしそんなものを「ルール」とは呼べないのである。既存住民の回答にも「自分が売る時には有利に・・・」という魂胆がかすかに見え隠れしている。当住宅地住民はそれほどルーズなのだろうか。



住民協定は共同住宅の建設を禁じているが、上の画像は共同住宅の擁壁に堂々と、余りにもキチンと貼られた掲示である。もはや、そもそもの意味を考えずに貼られたとしか思えず噴飯ものだ。

どんな土地や家も、それだけで存在しているわけではない。誰もがある家に住むからには、その土地や家の周囲も含めた環境全てから受ける影響を考慮した上で、納得しあるいは気に入って住んでいる。そうであるとすれば当然、自分の土地や家も周囲に甚大なる影響を与えることに思い至るべきである。こうした簡単なことが理解出来る人なら、景観は公共的なものであって「自分の土地だから」「法的罰則がないから」と何でも自分の好きにして良いわけではない、ということくらいは理解出来るだろう。ましてやここは成文化され市にも届けられた住民協定が存在する住宅地である。



この問題を真剣に考えて下さっている市役所の担当部署と話し合いもあり、自治会は地区計画の厳密な意味合いを理解し、次の段階へと進んだ。「自治会だより」にもあったように、プロムナード沿いのお宅にアンケートを実施する。前向きな意見が集約出来ることを期待する。

以下はこれまでにこのブログで記事にしたこの問題のメニューだ:

2008.04.12 西武七里ガ浜住宅地の住民協定(1)  →(6)まであり。

2009.03.15 地区計画についてのアンケート by 七里ガ浜自治会

2009.10.04 住民協定の捉え方@七里ガ浜東 (1)  重要事項説明の意味  →(2)まであり。

2009.11.24 住民協定違反の取引に関して会合@七里ガ浜
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クリーミーに鶏肉のフリカッセ@七里ガ浜自宅厨房【後編】 七里ガ浜がパリになる!

2010-01-24 12:02:35 | 食べ物・飲み物
その日は朝からキッチンがただならぬ緊張に包まれていた。dancyu2010年2月号に紹介されたレシピをパクり、多少端折り、自分流に変えて、私は生まれて初めて「鶏肉のフリカッセ」を作ろうとしていたからだ。ランチ用にクリーミーでこってりとした秀作に仕上げる予定であった。



何せ私が作るのは普段からエスニックなものが多く、こんなものや・・・


<タイ料理:ガッパオとご飯>

あんなもの・・・


<ベトナム料理:鶏肉のフォー>

が主体で、欧州料理にはあまり馴れていないのだ。しかし作ってみれば、何も難しいことはなかった。言ってしまえば、とにかく「煮込んだ」だけである。下の画像が今回の作品。いいでしょ?



私が使った食材は以下のとおり。
● 鶏モモ肉 650g
● 玉ネギ 1個
● 白いマッシュルーム 1パック(100gくらいか)
● シメジ 1パック
● ローリエの葉 1枚
● ニンニク 2片



レシピには骨付き肉1kgと書いてあった。その方が味も出るだろうが、私は今回普通の鶏モモ肉を使った。かつ皮ははずして調理した。またレシピには白いマッシュルーム200gとあったが、私はシメジを混ぜて、マッシュルームを減らした。

それ以外に使ったものは以下のとおり:
● 白ワイン 200ml
● バター 1辺が3cmくらいのキューブ状
● サラダ油
● 塩
● コショウ
● 生クリーム 600ml

以上である。それらを夫婦でお昼にぺロリ。

加えて、炒めるフライパンと煮込む鍋を一つずつ用意してね。



問題は生クリームだ。レシピには600mlとある。安いものでも全部で1000円ほどかかる。これを買った同じ日に同じスーパーで玉ネギ1コが20円である。玉ネギ50コ(!)に相当する生クリーム。日本ってどうして乳製品の価格がこうもデタラメに高いのだろうか。今回買った鶏肉よりも遥かに高くつく・・・と憤慨しつつ、さて、調理開始である!!

**************<以下その製作過程>***************

鶏モモ肉を大きめに切って、塩コショウして放置。



マッシュルームを縦に四等分する。レシピによれば、この切り方が味をよく浸みこませるコツだそうだ。シメジは細かくばらす。



下準備が済んだマッシュルームとシメジ。



玉ネギは縦に4分割。画像のように、根っこのところは残し、玉ネギが一枚一枚バラバラになってしまわないよう気をつける。後で書くけれど、鍋で煮込んだ後、最終的にこの玉ネギは捨てることになるので、鍋の中でバラバラになってしまっては困るのである。



ニンニクは軽くつぶしておく。



準備が終わった。戦闘開始の前の静寂がキッチンを支配する。



多めの油で、塩コショウした鶏モモ肉をフライパンで焼く。おフランスのフライパンT-falも張り切っていて「やっと欧州に辿り着いたね! ボクの出番だね!」と感涙にむせび泣く。肉の表面がキツネ色になるまで焼く。



表面が全部キツネ色になったら、鶏肉を煮込み用の鍋に移す。こういう作業は楽しい。多少焦げた肉がすごくいい香りを出す。



バターが好きな犬(=通称バタオ、本名茶々之介)に悟られないよう、こっそりと静かに冷蔵庫からバターを出す。



ダメだ! 悟られた。 ヤツがキッチンに出て来て、人を見つめる。「ねえ、ちょっとオレにも舐めさせろよ」



ペロッ!
こらっ、あちこち舐めるな、不良犬のアホ。 油断も隙もないバタオ。 かわいいなぁ・・・って親バカ? バタオと一緒にクッキングだ!



さあ、急げ急げ。先ほど鶏肉を炒めたフライパンの油を軽く拭き取り(軽く拭き取るだけ。洗わないで風味をフライパンに残す)、バタオに舐められないうちにバターをフライパンへ。たちどころに豊かな香りが広がる。



そこへ用意した玉ネギとニンニクを入れ、しっかりと焼く。あまりひどく焦がさないように。すごぉ~~~くいいニオイだ。我が家のキッチンも珍しくパリの香りに近づく。たまにはこういうのを家で作らんといかんねぇ。かける音楽はバルバラかムスタキ(ウチにはどちらのCDもない・・・涙)。代わりにサンサーンス。分野が違うんだなぁ~、まあいいか。



そこへマッシュルームとシメジを投入して一緒に軽く炒める。なんという香りだろう!! 甘いなぁぁぁ~~あぁ~~~~~、どんどん自宅がパリのビストロになるぞ。空想の世界に浸る。




フライパンから玉ネギとニンニクだけを取り出して鍋に移し、先に置かれた鶏肉の横に紛れ込ませる。まるで絵のようだ。料理はアートだ! 振り返って考えると・・・フライパンの中にバターを入れ、玉ネギやニンニクを先に炒め、後からキノコ類を入れて一緒にちょっと炒め、先に玉ネギとニンニクだけ取り出して鶏の入った鍋に移す。この不思議なプロセス。でもちゃんと意味があるなぁ。作りながら考えて、感動する。料理はサイエンスだ!



ついにファイヤー!!!の時間が来た。フランス料理用語の「フランベ(flambé)」である。

玉ネギとニンニクが取り除かれ、中はキノコ類だけになったフライパンに白ワインを200ml注ぐ。間違っても、ドイツのカビネットなんてダメよ。辛口のものにしてね。そして強火にする。ほらっ、フランベだ! あれこれ材料と調味料を入れて焼き、ワインも注ぎ、強火にしてかなり煮詰めているのだから、キッチンのただならぬムードを、フライパンだって察する。ここまで来るとマッチなど要らない。フライパンに顔を近づけ家族の誰にも聞かれないように静かに、しかし威厳をもってハスキーな低音で「Flambé, s'il vous plaît」と囁けば、自動的に火がボッ!とつく・・・ウソだよ。



その後もワインを煮詰める。煮詰めすぎはよくないが、弱いとワインの酸味が残るので注意。楽しいでしょう??



それを適当なところで止めて、中のキノコ類を先ほどの煮込み用の鍋に移し替える。これでフライパン作業は終了! ここからは鍋が主役だ。

湯気の立つ熱々の図(下の画像)。アーティスティックな画像。油彩画のモデルになりそうな美形でしょ? もうここまで来たら、七里ガ浜の家の中全体がモンマルトルあるいはカルチェ・ラタンのビストロになり切ってしまっている! 素晴らしい。



気分は絶好調なので、ミレイユ・マチューの歌で「パリの空の下」をあなたもどうぞ。よく似た題名で「パリの屋根の下」というのもあるが、あれは別の曲。



さて、今回の料理の材料分野別で最高コストの栄誉に浴した生クリームの登場だ! 600mlあるうちの500mlを入れる。そして煮込む。弱火でコトコトと。



20~30分煮込み、浮いた脂は取り除く。ここで玉ネギは取りだしてしまう。最後にまた残りの生クリーム100mlを入れて煮立てたら終わり。味見して塩コショウを整えよう。塩コショウは最初の生肉の段階と、最後のココだけ。それ以外に調味料はなし。いいでしょ。

簡単。煮るだけじゃん・・・それで、自宅はパリ? 楽ちん。 パセリの乾燥させたものをかけてみた。パラパラパラ・・・。前回紹介したビレロイ・ボッホに入れて。



dancyuのレシピはちょっと生クリームを使い過ぎか。400mlでもいいかも。代わりにワインや水があれば。でもこれが欧州大陸の濃厚さかしら。我ながら良い出来だから角度を変えて撮影。



あーーー、面白かった。皆さんもどうぞ。料理はアート、サイエンス、かつ娯楽にもなる。
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クリーミーに鶏肉のフリカッセ@七里ガ浜自宅厨房【前編】 欧州大陸の歴史的交錯に思いを馳せる

2010-01-23 14:57:24 | 食べ物・飲み物
男子も厨房にどんどん入れぇ~!と誘う雑誌、dancyu。書店によって料理本コーナーに置いてあったり、男性向けの趣味コーナーに置いてあったりするけれど、楽しくてお得な雑誌である。レシピもお店の料理の紹介記事も満載なのだ。話題のシェフが自慢のレシピを公開してくれる。しかも家庭で作ることを前提にだ。

2010年2月号は冬らしい特集で「ビストロ煮込み」の紹介記事があるというので、JR鎌倉駅東口前の松林堂書店に注文。スグに自宅に届いた。



最大のお目当ては「鶏肉のフリカッセ」のレシピである。解説するのは我妻英雄さん。国内有名フレンチ料理店やフランスの各店で修業後、現在は江戸の水天宮にある気取らない料理店「プチ・ニース」のオーナー・シェフを務めておられる。



鶏肉のフリカッセ。簡単化して言えば鶏肉を生クリームで煮込む料理。



ずいぶん昔の話だが、私はドイツでこの鶏肉のフリカッセを食べたことがある。それがあまりに美味しかったので、それ以来妙に強く記憶に残っている料理だ。

作り方はいろいろあるらしいが、我妻シェフのレシピを真似して、かつ適当に端折って、私もフリカッセを作ってみた。下の画像がそれだ。なんだ、簡単じゃないか。美味そうでしょ?そう、でたらめに美味かった。



私が初めてこのフリカッセを食べた場所は、コブレンツ(ドイツの街)にあるレストランだった。コブレンツと言ってもご存じない方もおられるだろうから説明する。

たいして大きな街ではないが、地形的にはかなりシンボリックだ。ライン河とモーゼル河が出会うところに位置し、地政学的に重要なポイントなのだ。下の画像がそうである。川の水の色が上と下で違うのがわかりますか?上がライン、下がモーゼル。私はなぜかこのコブレンツを2度訪れている。フリカッセを食べたのは1986年のことだった。



そういうきっかけがあるので、私はこのフリカッセを長年ドイツ料理だと思っていた。実際ドイツで見かけることが多い。ところが雑誌dancyuで久しぶりにこの料理を見て、フレンチの我妻シェフが解説するからには、少なくともフレンチと縁が深いのかしら、と不思議に思った。調べてみると実際フレンチだった。しかも歴史的にかなり交錯していて面白い。旧教国フランスで迫害され今のドイツに逃げ込んだフランス領の新教徒がドイツにこの料理を持ち込んだらしい。そうなんだなぁ、大陸中央部では人も文化も食べ物もあらゆるモノが複雑に交錯するんだなぁ~~、なんて考えているうちに、ここからまた話が飛んでゆく。

たまたま、中公新書の「物語 ストラスブールの歴史」(内田日出海著)という本が出たので、dancyuと同時に松林堂から買ったばかりである。現在はフランス領で「ストラスブール」なんて街の名前になっているが、ドイツ語なら「シュトラースブルク」だ。文字通り「道の城塞都市」で、実際相当複雑な歴史を経ている。ケルト人の村だったものが、ローマ人に支配され、ゲルマニア、フランクを経てその後はフランスとドイツが取り合いを続ける。20世紀になってもまだ流動的だったが、現在はフランス領。欧州大陸の歴史は面白い。



ストラスブールではないが、七里ガ浜にも北のケルト(アイルランドのこと)の血が流れる犬がいる。でもなぜかこの子は福岡県久留米市生まれで間もなくANAに乗って羽田に到着。最初は逗子に住みその後鎌倉七里ガ浜に住むが、かなり八ヶ岳山麓にも詳しい。この子を育てるとーちゃん(私のこと)は関ヶ原の向こう西国の出身で、かーちゃん(妻のこと)は東京生まれ東京育ちのような顔をしているが、実はその父母ともバラバラにまったく違う地域の出身だ。この子の生みの親は海外の血がかなり濃い。かなりこの子も交錯している。



欧州各地の権力者による版図の歴史的変遷を見ると、わけがわからない。民族、文化、食べ物その他が各地で交錯し、移動し、占領し占領され、変化して行った感覚は、欧州大陸独特だ。

外国旅行、とりわけ欧州好きを自認する人は多いが、ジェット機で空港に乗りつけそのままパリやロマンチック街道で観光と買い物をしていては、大陸の文化や民族が歴史的に交錯する感覚はわかりにくい。陸路を自分で移動し、国境をゆっくり越える感覚を楽しまないとわからないことはたくさんある。それが一番うまく出来るのは、やはりクルマによる旅だろう。道路が良いこともあるが、欧州大陸のドライブが楽しいのは、その「感覚」があるからだ。道路を走って楽しいからポルシェなんてクルマが生まれる。その背景も実際現地で運転してみればわかる。



これがあれば、ドライブも可能だ。王冠がついて「GB」の文字が眩しい免許証。



EC域内ならどこでも大丈夫なはず。私は1987年に取得した。それ以前は国際免許証で運転していたように記憶している。なんと2029年まで使える。免許制度が修正されてなければ、の話だが。



面倒な日本の免許制度もなんとかしたらどうか? ついでに言うと、陸運局管轄のナンバープレート制度も。あれは先が見えない制度で、どんどん車輛の分類(大型・小型)を示す数字の桁数が増えている。また陸運局の超狭い管轄地域ごとに「相模」とか「湘南」とか「横浜」とか「川崎」とか分かれているが、あの分類も要らないのでは? あれを廃止すると各陸運局の職員は多くが失職するかもしれない。しかし英国では、そんなものはないし廃車となったナンバーも同じ数字を数十年後に使いまわすことが可能。シンプルで将来が見通せる賢いリサイクル的なシステムを採用している。さらに言うと、日本の車検制度や免許取得のシステムも公務員のためにあるようなもんだなぁ・・・あぁああぁ~~。

「おちゃさんのブログで食べ物の記事の時、いつも出て来る皿は何?」と聞かれたことがある。ちょっと紹介しておくと、ビレロイ・ボッホ社のプチ・フルールというシリーズである。花のパターンがかわいいが、ちょっと煩い。最近日本でも人気が出て来た名門陶器メーカーである。我が家ではもう四半世紀近く愛用していて、ひと揃えのセットをこのシリーズで持っている。見た目で料理を引きたてるのは真っ白い無地の皿だ。そんなことはわかっているが、このプチ・フルールはひと揃えのセットがあることと、やはり長年の愛着があるから、それ以外は使いがたいのである。



話がどんどん展開するが、このビレロイ・ボッホもかなり歴史的に交錯している。昔はルクセンブルクの代表的な製品だった。ルクスがあまりに小さい国であるためか、「made in Luxembourg」と書いた工業製品をみつけるのは難しいのだが、このビレロイ・ボッホはそういう貴重な製品のひとつだったのだ。しかし最近同社の製品を買うと、「made in Germany」とあるものが多い。欧州内でこの会社は変化しているのである。だいたいルクセンブルク自体が欧州の歴史的交錯を体現しているような国だ。ルクセンブルク語は聞いているとドイツ語の訛りのように響くが、書き言葉ではない。日本の地方語みたいなものだ(東北や関西や九州の言葉を話す人もビジネス文書を書く時は標準語を使うのと同じである)。一方学校における国語の授業、役所、レストラン、契約書、交通標識などは全部フランス語が使われる。斯様なルクスのビレロイ・ボッホ社の陶器は・・・正にフリカッセを食べる時に使うのに最適な陶器である。



さらに話が飛ぶ。今読んでいる北大路魯山人著「春夏秋冬 料理天国」の中に「材料か料理か」という話がある。彼によれば、料理は多くが材料で決まってしまう(特に日本料理の場合)らしい。では、私がつくるフリカッセはどうなのだろうか?かなり気になる。



何せ、私はお安い材料を使うのである。フリカッセの材料だって、いつもの西友七里ガ浜店で入手する。ニンジン、ジャガイモ、玉ネギなんでも1個20円。安いでしょ。信じられますか? しかし所詮は生クリームで鶏肉をコトコトと煮込む料理。かなりの部分は技術で決まるだろう・・・と期待する。



あまりに前置きが長くなったので、フリカッセの調理過程は次回に紹介する。画像多数。非常に簡単だ。お楽しみに。
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退屈な犬は七里ガ浜を脱出し葉山へ向かう

2010-01-23 00:00:11 | ペット
芝生は冬枯れ。


庭に横たわる大きくて茶色いヘンな犬。茶々之介だ。いつも退屈。何、見てるの?


視線の先には芝生の花。芝生って真冬も花を咲かせる。これ見てて何か楽しいの?


・・・と思ったら、寝てた。


退屈そうだから、出かけますか。
「とーちゃん、エンジンかけて、ゴーゴーゴー!」


どこへ行きますかねぇ。
では七里ガ浜(左の赤マル)を出て葉山の巨大な公園、南郷上ノ山公園(右の黄マル)へ! 景色がキレイな逗子湾の向こうまで片道10km少々、海沿いのドライブだ。


ほら、もう着いた。茶々之介は「南郷」という文字が読めるらしい。わーいわーい、ナンゴー!ナンゴー!、と茶々之介。車内はコーフンの坩堝。


1年ちょっと前、たまたまこの公園にいた茶々之介はカメラマンに撮影され、雑誌「湘南スタイル」のワンコ特集ページに画像が掲載されるという栄誉に浴した。今回はカメラマンいるかなぁ・・・。


残念。カメラマンどころか、人も犬もいない。ホント、巨大なのにいつも人が少ない公園ですねぇ。「とーちゃん、早くロング・リードつけてくれよ!」


ひゃっほぉ~~い! なんだ、なんだ、ここは???


おっ、登録制ドッグヤード。いろいろ書いてあるけど、よくわかんない。オレ、読めねえや!


おれ、関係ねえ。ドッグヤードの外を走るから別にいいわ。


かーちゃん、ボール投げて!


ボールを取りに走る。俊足!


ボールを取って帰る。おれってお利口?


またボールを取りに走る。おれって速い?


取って帰ってくる。やっぱおれってお利口だろ? なっ?


ボールを取りに俊足犬が走る! どうだ、とーちゃん。シャッター遅し。おれ、光のごとし。


取って戻る。天才さ。


さあ、登山登山。犬はボール遊びばかりやってられないのさ。行きたい所は自分で決める。犬の権利。


かーちゃん、遅いよ。行く気満々。


さて、左に行くか、右に行くか。


山はええのう。においがええわ。


しかし誰もいないなーー。


おっ、リスだ! いやキジか! におうにおう。たまらんのう、山は楽しいのう。


あーーー、おもしろかった。今日も知識が増えた。おれ、すぐ忘れるけど。


そしてこのせわしない犬の散歩が終わった。滞在時間90分ほど。

皆さんも、南郷上ノ山公園へどうぞ。葉山の長柄交差点と逗葉新道入口の中間点あたり、南郷交差点からスグだ。公園も広場も山道もある。犬の水飲み場もあるし、葉山町役場に登録すれば誰でもフェンス内のドッグヤードが使え、ノーリード可能。それ以外のところなら誰でもいつでも入場可能だが、当然ながらリードが義務付けだ。とにかく広い。人や犬が少ない。犬の天国だ。
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七里ガ浜住宅地の周辺がいかに山深いかを命がけで証明する  【広町の森へ!】

2010-01-22 00:05:33 | 環境・土地
ずいぶん前にこのブログで「七里ガ浜の住宅街と言えば海!・・・というよりも山!」と書いたら、「そんなことねーだろーが」と言う意見が出た。しかし下の地図をご覧頂きたい。ど真ん中にあるのが我が七里ガ浜の住宅街だが、周囲はグルっと山というか森に囲まれているのだ。確かに南側は太平洋だ。あるいは相模灘というべきか。しかし東、西、北の方向は山ばかり。西側は「広町の森(黄色い字)」という広大で自然豊かな森で、鎌倉にいくつかある自然保護運動の聖地、シンボルみたいな場所である。



聖地「広町の森」とはどんなところか?

こんなところである(↓の画像)。我が住宅街の西端はこの広町の森に長く接している。この画像は、住宅街側から森を撮影したものだ。立派でしょう?



ここは住宅街の端っこ。西武七里ガ浜住宅地に共通する大谷石の石積み。その向こうに見えるのが広町の森への入口だ。今日はここから広町の森に入り、七里ガ浜の住宅街の周囲が山であること、そしてそれが深いものであることを、これを読んでいる人に証明するのである。広町の森への入口はここだけではなく、広い森の周囲のあちこちにあるが、今日は我が住宅街西端、浄化センター脇の入口から入る。



入るなり、急峻な登りに悩まされる。道は細いし左側は絶壁である。



このとおり。下の写真で、私の進行方向は上だ。説明すると、右(高い)から左(低い)へと落ちる急峻な崖である。左に足を滑らせると命がない・・・なんてウソだが、捻挫くらいはしそうだ。。自分の住む住宅地の周囲が深い山であることを証明する行為は、このように危険と隣り合わせなのである。家から数分でこの危険を味わえる。七里ガ浜ワンダーランドは究極のデンジャラス・スポットでもある。



しかし今日は足元もバッチリだから大丈夫。数年前の厳冬に私が氷雪のマッターホルン登頂を成功させた時に履いていたのと同じ靴・・・それもウソだ(念のため。何でも本気にする人がいるので。ウソが多過ぎるブログだ。ウソつきはドボローの始まり。ドボローにならないよう気をつけよう)。これでマッターホルンに登るのは真夏でも無理である。これは確か1994年あるいは1995年に買ったMerrell社のウォーキング・シューズである。私は物持ちがいいな。くるぶしまでを高く包み、非常に歩きやすく気に入っている。前日大好きなアウトドア・エッセイストの加藤則芳さんの本を読んだので、こういう靴を履いて森の中にいると、自分がかなりのアウトドア通になった気になる。途中メスのキジを発見し、ますますそういう気になる。ここではキジとリスを多く見かける。美しく敷きつめられた落葉、そして木々の上をリスが走り抜ける。ん~、アウトドア・エッセイ風の文体になって来た。乗せられ易い性格。



控えめな標識がある。大桜に向かう。



桜の大木が多いスポットだ。春は見事な景色が楽しめる。



これが有名な桜の大木。稚児桜伝説もある有名な大木。屋久島の縄文杉の次に訪問者が多い老木として有名(それもウソです)。平日なら入口から5分以内で誰にも会わずに、この木まで辿り着けるだろう。



このあたりは国有地。「明後日、鎌倉市民の希望者先着1名に297平米(約90坪)のこの土地が無償で譲渡されます!」という意味の看板である・・・なんてことはありません。ここは分譲地ではありません。しかしこれは何のための標識あるいは看板なのか??



次は市道の看板。鎌倉市は看板で国と張り合っているのか。1km以上にわたり、山の中でも市道。市でも国でも、歩く人にとってはあまり関係ない。



次は私有地であることを示す看板。「立入禁止! この先は民有地です」との掲示が。今度は民間も看板で張り合っている。しかしその看板の左下には、石切場はこちら(→)との標識もある。石切場に行っていいのか、悪いのか。



登って降りる。やがて急峻な下りが現れる。その横手の絶壁に、岩が露出している。それが石切場だ。



寄ってみましょう。ホントだ。確かに切り取られている。いつ誰がどういう目的で、ここから石を切り出したのか。



切り取られた岩の下から怖々撮影。切り取られた岩の上に大きく露出した岩があり、それらを抱きかかえるように根を伸ばした大木がその上で成長する。石切場の生き証人である大木。



全体はこんな様子だ。



誠に残念だが、そろそろこの冒険からの退却を考えねばならぬタイミングだ。「帰りに西友七里ガ浜店で買い物をして来るように!」と妻から私への厳命が下っていたからだ。サンマがこの日限定で1尾39円という価格で提供されているらしい。この厳命を成し遂げるため、私は再び危険と隣り合わせで絶壁沿いの道を進む。健気だ。サンマのために命を落とす可能性もあるのだ。



鎌倉市景観部公園海浜課の看板が登場! しかし斯様に「鎌倉は海、というより山!」な状態なのだから、「景観部公園海浜&山課」に改名されてはどうだろうか。



ここからだと間もなく、鎌倉山の住宅地の端っこに出る。ほらっ、住宅が見えて来た。



住宅地側に降りたところ。振り返って広町の森からの出口を撮影。本日訪れた稚児桜や石切場は、広町の森の中ではややマイナーなスポットかもしれないが、とにかくおわかり頂けただろうか。七里ガ浜住宅地の周囲は山だらけなのである。



ここからは七里ガ浜の住宅街が見下ろせる。自宅も西友七里ガ浜店も徒歩で10分かからない。



同じ海沿いの湘南でも鎌倉、逗子、葉山は、中心部を除くと山が海に迫っている場所が多い。それがメリットであり景色が変化に富む。そしてデメリットは坂が多いことだろう。だから自転車はちょっと難しい。「どこでもチャリ」とは行かず、不便である。

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