「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

空飛ぶ犬

2009-07-31 14:28:47 | ペット
ウチの犬はよく寝る。朝夕2回のごはんと散歩以外は基本的に家の中で寝ている。



こんな感じ。リラックス感が強まると、ヘソ天状態に。
もう何の動物かわからない。オランウータン?



ますます深い眠りになると、空を飛ぶ。
あんなに前脚伸ばして疲れないのかね。硬直する前脚。

どう、オレ、カッコいい?



しかし目が怖い。歯も怖い。狂犬病??
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おいしいつくねを自分で作りたい@七里ガ浜自宅厨房(2) 調理編/栗原はるみ先生のレシピに苦戦する

2009-07-31 12:33:56 | 食べ物・飲み物
続きだ。自宅でもつくねが食べられないものかと、タレを作り置いたことは昨日書いた。今日は昼前からいよいよつくね本体の調理に挑んだのだ。必要なものは鶏挽肉、玉ネギ、卵、油、片栗粉、そしてタレだ。



つくねと言っても、焼鳥屋さんみたいに団子にして串に刺して炭火で焼くわけではない。ごはんのおかずとしてフライパンで焼くので、ハンバーグ風に作るのだが、それにしてもなんだか柔らかい。どうもカチッと成型しにくいなぁ。

作り方を間違えた気配が濃厚・・・。しかし一旦戦いを挑んだ以上、ここで止めるわけには行かない。どんどん行こう!



どうだ! それなりに出来たではないか。両面を焼いて焦げ目がついたらそこに「はるみ先生直伝のタレ」をかけて絡めるだけ。上の画像は、私がまずは苦労して焼いたものだ。



私の苦闘を見かねた妻も参戦。次の画像は妻が焼いたもの。



アッと言う間にお食事会は終了。これが「直伝タレ」。皿に残ったところだ。新しいタレも、作り置きのビンの中にもまだたくさん残っている。さあ、また近いうちに作るぞ。継続は力なり。
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おいしいつくねを自分で作りたい@七里ガ浜自宅厨房(1) 事前努力編/栗原はるみ先生をパクっちゃう!

2009-07-30 22:03:21 | 食べ物・飲み物
元々はマーマレードが入っていたビン。中には謎の黒い液体が・・・。



私も自分でつくねを作ってみたい。しかしつくねのタレは、作るのが難しい。根津の某焼鳥店のつくねはうまい。私もあんなアッサリとシッカリと、でも塩辛くなく甘すぎもせず、そんなタレが浸みたおいしいつくねを自分で作ってみたいのだ。

実はこのビンの中の黒い液体は、つくね作りのためのタレなのだ。



もう一度、
ごちそうさまが
ききたくて。

この言葉を聞いたことがあるだろうか? 料理研究家栗原はるみ先生の言葉だ。



上のビン詰めの真っ黒な液体は、この栗原はるみ先生の著書「もう一度、ごちそうさまが聞きたくて」(文化出版局)にある、つくね用のタレのレシピを単にパクって作ったタレだ。一昨日私はコレを作った。今は冷蔵庫に保存してある。

作り方は簡単。醤油200cc、みりん200cc、酒200ccに砂糖大さじ3杯を加えて、弱火で40分煮込んだだけ。

さあ、私はおいしいつくねを自宅で作ることが出来るだろうか?決戦は明日だ。真剣つくね勝負!
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湘南ボーイは本当はヒマ@七里ガ浜

2009-07-30 14:08:10 | ペット
湘南ボーイ: 昨日は海で遊んで楽しかったなぁ【昨日のストーリー】。今日は暑いなぁ。ヒマだなぁ。とーちゃん、タイルって冷たくて気持ちいいね。眠くなるよ。今日の夕方の散歩はどこ行く?、ねえ、どこ行く?海行くでしょ?

とーちゃん: 行きません。行くわけないでしょ。昨日行ったら十分です。あんたの茶髪スーパー・サラサラ・ロング・ヘアーは、海に行った後でシャンプーやらなんやら大変なんです。

湘南ボーイ: とーちゃんもかーちゃんもヒマそうじゃんよ。散歩行こうよ。



とーちゃん: あんたね、ヒマなのはあんただけなのよ。かーちゃんは朝から洗濯、掃除、お医者さん。とーちゃんは朝から買い物、そんでもってチョーおいしいランチの用意。それ食べたら芝刈りよ。寝てるのはあんただけ。

湘南ボーイ: とーちゃん、ランチは何作ったの?

とーちゃん: フォーだよ。



湘南ボーイ: またそれ? とーちゃん、それしか出来ないの?

とーちゃん: あんた失礼だよ。ベトナムを代表する米麺料理フォーは、とーちゃんが2009年に新規導入した料理の中で、かーちゃんからの人気ナンバー1なんだよ。ナンバー2はタイ料理のガッパオだよ。ナンバー3は親子丼さ。

湘南ボーイ: へぇ~。じゃあ、オレにもそのフォーをくれよ。だって、毎日アイムス腸管アシストばっかりなんだもん。結構うまいけど・・・。木の床に移動しよっと。



とーちゃん: それにさぁ、芝刈りよ。どんどん伸びるのさ。



とーちゃん: このマシンで刈るのよ。汗だくよ。

湘南ボーイ: そんな面倒なのに、なんで芝生にするの?

とーちゃん: あんたが日に何度も庭に出るから、芝生がないと、足をドロドロにして帰って来るだろが!



湘南ボーイ: へぇ~、人間って、かわいそうだね。オレ、眠いわ。動物の種類が違うと、生活も違うんだね。オレ、犬で良かったわ。ねぇ、海行かない?

とーちゃん: 行きません。
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湘南ボーイは多忙@七里ガ浜

2009-07-29 22:16:23 | ペット
毎日毎日冴えない天気。



本日朝の真っ白でモヤモヤなお天気の様子は、前回の投稿でお伝えしたとおり。でも七里ガ浜では、結局最後まで雨は降らなかった。「曇天時々晴れ」みたいな天気だったのだ。午後遅くになると「曇天→プチ晴れ」みたいな状況。海岸から東を見ると、逗子、葉山、三浦半島が見える。三浦半島はちょっと霞みがかかっているようだ。



ジャー―ン、今日も海岸に湘南ボーイ登場!

湘南ボーイ: とーちゃん、かーちゃん、早くロング・リードをセットしてくれよ。今日は10mかい?20mかい?オレは茶髪のロング・ヘアー。サラサラさ。潮風に胸のヘアーがなびくぜ。そこのサーファーのお姉ちゃん、ボクと一緒に遊んで行かない? 七里ガ浜にはファキチがあるけど、どぉ? Double Doorsなんてのもあるよ。



湘南ボーイ: お姉ちゃんどころか、おばあちゃんも寄って来ないので、孤独に散歩だ。まあまあ楽しい・・・けど、なんだかちょっと物足りないぜ。



湘南ボーイ: おい! かーちゃん、早く行こうぜ、稲村ガ崎まで走ろうぜ! カメラマンのとーちゃんは置いて行こう。



湘南ボーイ: あちこち移動して、ジワジワと海へ近づく作戦。やはりここまで来たら少しは海水に触れないと。なんたって湘南ボーイなのだから(本当はもう5歳の立派なオッサンだが・・・)。



湘南ボーイ: かあちゃんがよそ見している隙に海へ突入!



湘南ボーイ: もはや完全に海に浸かってる! 本格的潜水艦ごっこだ。うれしいね、この感触。ハワイまで行こうかしら。犬かきオリンピック!



湘南ボーイ: オッと!なんだこりゃ?カップ麺の容器ゴミ(黄色のマルの中)へ突進だ。チェック、チェック。むむむ、これはラ王かみどりのたぬきか? 本格的観察と分析。漂着ゴミの社会見学。犬も勉強が大事。



湘南ボーイ: オッと!なんかまた別のものが動いている。チェック、チェック。なんだありゃ? 湘南ボーイは俄か海岸警備隊に変身。湘南ボーイの散歩は多忙で大変。義務感に溢れる。



湘南ボーイ: 波打ち際でかぼちゃが揺れてただけだ。



湘南ボーイ: ブルブル。もうオレの全身がボトボトだ。身を削ってパトロール。



湘南ボーイ: かーちゃんは、家に帰ってからのオレのシャンプー&ドライヤー作業、バスタオルの洗濯、そのために遅れる夕食の準備等を考えて、憂鬱になってるらしい。家帰ったら、とーちゃんは何をするのか?

とーちゃん: ブログの更新。



とーちゃんとかーちゃん: さあこのおもちゃ(↑)の時間。DOG BEERと言うそうだ。やや固いビニール製。



湘南ボーイ: かーちゃんが海にDOG BEERを投げた!(黄色い丸の中) 早く捕りに行かなきゃ!ハワイまで流れて行っちゃう。でもハワイってどこ? 神奈川県? 横から見るとオレって亀みたいに見えない?



湘南ボーイ: 捕って来ましたぜ。銜えてまっせ。



湘南ボーイ: かーちゃんには渡さない。



湘南ボーイ: だって本当に好きなんですもの。このDOG BEER。



湘南ボーイ: かーちゃんがどんなに沖に投げても泳いで捕りに行っちゃうもんね。



湘南ボーイ: まだ銜えて走るぞ。DOG BEERが愛おしい。



湘南ボーイ: 一生銜えています。決して離しません。



湘南ボーイ: なんと面白いんでしょう、DOG BEER ! 湘南ボーイのお伴はDOG BEER。もう終わりですか?



湘南ボーイ: もうちょっとやりませんか?



とーちゃんとかーちゃん: 湘南ボーイさん、お名残り惜しいお気持ちはわかりますが、もう帰りませんか? 江の島が見えなくなって来ましたよ。
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七里ガ浜は連日ボケボケ

2009-07-29 14:36:30 | 環境・土地
梅雨も明けたというのに(本当か?)、七里ガ浜は靄に包まれることが多い。昨年の夏はこんなことがあまりなかったと思う。朝、あるいは夕方から夜にかけてこうなることが多い。ボケボケな天候である。



画像は今日6:30am頃の我が住宅街である。メインストリートもなんだか真っ白で、先が見通せない。靄と簡単に言ったが、相模湾から住宅街に向かって吹く風に、水の細かな粒が靄となって乗っかったものだ。雨ではないからアスファルト道路は乾いているが、木々や芝生は濡れている。



住宅街に隣接する鎌倉プリンスホテル(通称「鎌プリ」)の正門。奥の本館も全く見えない。



鎌プリ正門前から撮影した有名な坂道。テレビドラマやCMで何度も使われ、住宅街に沿った坂道の向こうには、江ノ電の踏切そして海が輝く!・・・はずの景色。まっすぐ海に突き刺さるように降りる坂なのだが、今朝は江ノ電の踏切も海も何も見えなかった。真っ白である。



冴えない日は栄養をつけよう! 昨日は凝りに凝った名門鳥割烹店のレシピでランチを作ったので、疲れてしまった。今日は簡単に麻婆茄子だ(ウマが作ってもシカが作っても失敗しないであろうCook doだっ!)。こってりと、茄子、ピーマン、ニンジンと野菜も、そして豚挽肉もたっぷりと。御飯もモグモグ食べるぞぉ。
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新橋「鳥割烹末げん」に果敢に挑む@七里ガ浜自宅厨房

2009-07-28 13:46:18 | 食べ物・飲み物
私はどこのお店に行ってもその料理を1口、2口食べただけで、そのレシピを理解してしまい、全部記憶してしまう。「料理」と「音楽」というジャンルは異なるものの、「神童」と呼ばれ、延々とメロディーを聴いてから後にそれを譜面に書き起こすことが出来た子供時代のモーツアルトに似ている・・・かな? 

新橋にある「鳥割烹末げん」(都内港区新橋2-15-7)は三島由紀夫が自決直前最後の夜に食事をしたことで有名な老舗だが、そこに「かま定食」という名のランチメニューがある。親子丼の一種だがちょっと変種であり、鶏の挽肉を使うのだ。通常の親子丼とは食感が異なり、のど越しが良い。今日も私は末げんに向かい、修業させてもらったのだった。



上のモーツアルトの例え話も、末げんの修業もまったくの冗談で、私は実は末げんなどと言う高級なお店で何かを食べたことすらない。我らが雑誌dancyu2009年4月号は丼特集であり、そこにはこの末げんの「かま定食」のレシピが掲載されていた。修業と言っても、あくまで自宅で雑誌を読むことによる理解であり、単なる妄想、イメージ・トレーニングに過ぎないのである。

でもその行為をバカにしてはいけない。こういう簡便ながら地道な努力が、明日のおいしい家庭料理を増やす。こうした真面目なモノマネを抜きにしては、どこの家庭でも楽しい食卓は生まれない。言語習得と同じく、料理は恥ずかしげもないモノマネから始まるのだ。




材料はこれだけ。鶏モモ挽肉、三つ葉、卵。老舗のレシピとは言え、家庭向けに簡単にしてあるようだ。レシピが定める具材と調味料の各分量は画像のとおりである。2人分で卵6個。すげぇ~。



これが最初の段階。鶏モモ挽肉に卵2個を突っ込んで、混ぜまくる。この「挽肉&卵の混ぜ混ぜ状態」に、まずはサラダ油大さじ4杯、日本酒大さじ3杯を入れて、続けてどんどん混ぜる。サラダ油大さじ4杯ですよ。なんだか不安になるほどの量だ。計量スプーンをご存じない方のために実物を見せると、下の画像のとおり。



大さじとは一番上の15mlである。これを4杯というのはサラダ油60mlという意味だ。しかも後で醤油大さじ4杯!! 味醂を120ml??!!! なんだかすごいなあ。最後には卵を4個加えるわけで、これを2人で食べるとコレステローラーズの仲間入り?



これが最終段階。上のレシピにある調味料(a)と卵4個を投入して、材料を使いきった。まもなく出来上がりだ。



ほら、出来た。こってりと旨そうな挽肉の親子丼。なんだかちょっと見た目が雑誌掲載の画像と違うかもしれないがご愛嬌。初挑戦なのだから。次回作る時はレシピを自分流に少し変えて、自分好みに作ってみようと思う。いくつか雑誌掲載のレシピに改善すべき点を見つけた・・・末げんに失礼か。

「どうだ末げんだぞ!コンニャロー文句あっか!!」という感じのスペシャルな挽肉の親子丼を、わしはワシワシとかき込んで食べたのであった(椎名誠風エンディング)。
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七里ガ浜の天気は不調

2009-07-27 15:02:29 | あちこち見て歩く
七里ガ浜も昨日、一昨日は夏らしい天気になったけれど、今日はまたダメだ。



上の画像は本日6:00am頃、我が住宅街が靄に包まれる様子。雨天ではないので傘はまったく必要ない。しかし細かい水滴が靄のようになり、海からの風に乗って住宅街を覆う。ここのところ、頻繁にこうした状況を見る。我が住宅街は真南が相模湾。そこから50mほど急坂を上がったのが、住宅街の中心部だ。そこからさらに30~40m上がったところが鎌倉山の住宅街である。

南から北にむかって、相模湾→(50m上がる)→自宅のある住宅街の中心部→(30~40m上がる)→鎌倉山の住宅街、という順序である。この逆の順序で、一番高い鎌倉山の住宅街に立って、我が住宅街とその向こうに相模湾を望み撮影したのが上の画像だ。今朝は相模湾どころか、手前の自宅も見えなかった。

面白いのはこの靄がかなりの水分を含んでいることだ。朝早く起きると、道路のアスファルトやコンクリートは乾いているが、かすかに芝生は濡れていた。しかし木々は横に流れる靄がまともにぶつかるからか、相当濡れていて、大木の下のアスファルトは木から落ちる水滴でビショビショだった。



昼間はちょっと晴れていた。上の画像は七里ガ浜沿いを走る国道134号線から江の島を撮影したもの。江の島も、中央に一番下の部分だけが見えているだけで、ほとんど靄に隠されている。

なんとも冴えない七里ガ浜の夏だ。現在はまだ夕方にもなっていないと言うのに、七里ガ浜の空は真っ暗で、雷の音も聞こえる。しかし同時に蝉の声も。アッ、雨が降り始めた。
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似非王道炒飯「二鍋流」秘技@七里ガ浜自宅厨房

2009-07-26 12:45:04 | 食べ物・飲み物
我男子入厨房再挑戦炒飯。
また炒飯かい?との声も聞こえそうだ。そう、私は何度も連続して同じような「一皿料理」を作る。ちょっと前に私は「マンネリからの脱却@七里ガ浜自宅厨房(2) 基本に戻る / なぁ~んちゃって王道炒飯」という妙に長いタイトルで、私の真摯な炒飯求道の記録をこのブログに投稿した。今回はその続編である。

前回の投稿の後、その投稿と同じレシピで同じものを作ってみた。そしてさらに、修業にも出かけた。修業と言っても大衆中華料理店に出かけ、観察し、食べただけだが。どこに出かけたか?中華東秀藤沢店である。本当は藤沢駅前の王将に行きたかったのだが、なにせ天下の王将であり大藤沢ステーションの前にあるので、ランチ時間は店頭に大行列。私は王将を諦め、王将に続く大衆中華料理の雄、東秀に向かったのだった。



ではなぜ、藤沢にもある銀座アスターではなく、王将あるいは東秀でなければならないのか? 物事には何でも理由があるのだ。それはdancyu2009年6月号の特集「チャーハン名人になる」で、ある名人が「本場中国では、チャーハンは外で注文して食べることは少なく、家庭料理のイメージが強い」がコメントしていたからだ。もちろん高級素材によるおいしい炒飯もあって良いが、私が作りたかったのは安くて美味しい家庭料理としての炒飯である。「安い炒飯」の極意を確認するために、私は東秀に立ち寄ったのであった。



中華東秀藤沢店では現在炒飯の価格が520円で、王将よりは高いが、一般的には「安い」と言える価格である。具はネギ、卵、叉焼の3種類。基本中の基本である。しかし私の前に出された炒飯を見ると悲しくなるくらい、もう泣けて来るくらい、卵も叉焼も小さな破片がわずかに入っているだけだった。メニューにあるカラー写真とは具の大きさ、量においてあまりに大きな違いがあった。

誤解しないでほしい。私は文句を言っているわけではない。何も考えない客は「まずい」とか「高い」とかいろいろ言うかもしれない。しかし、この520円という価格から来る制約があるだろう。安く材料を仕入れてキレイな店舗を維持し光熱費を払いテナント料を払い従業員に給料を払いバカみたいな客のクレームに対応し、かつ520円で提供して、おまけに儲けを出すことは大変、と言うよりも相当難しいはずで、寧ろ私は経営者に同情する。

ということで、とにかく具はそんな程度のものなのだが、味はと言うと・・・これが・・・なんと!・・・美味しいのである。ご飯はパラパラと仕上がり、塩加減もビシッと決まっている。私は直接見てはいないが、きっと火加減も鍋の振りもこの料理人は上手なのだろうと想像する。東秀のその日の担当料理人に拍手!安い家庭料理とは、こういうもので良いと思う。



さて、私も東秀の料理人に負けないぞ。米と調味料を除くと、材料は画像にある3つである。いろいろな炒飯があって良いけれど、王道のベーシックスは①卵、②長ネギ、③叉焼とすると・・・

①のみ、または
①+②、または
①+②+③だろう。

しかし我が家の材料(2人分)は卵2個、長ネギ2本、鶏モモ肉300gだ。なぜ叉焼でなくて鶏モモ肉なのか?前回説明したが、炒飯に使っても美味しいような叉焼は高価であることと、七里ガ浜では入手がやや困難であることによる。七里ガ浜でも簡単に手に入る安い鶏モモ肉を調理してなんとか叉焼に見立てることで、コスト・セーブに努め、問題を克服するのだ。

最初に1.5合のご飯を炊く。かなり早目にスタート。水は規定より10%減くらいで固めに炊く。



遅れてゆっくりと調理をスタート。まずは長ネギ。細く細く小口切りで。「みじん切りは炒飯の中でネギが存在感を失うから不可」とdancyu2009年6月号に書いてあるから、そうした。調理のかなり前に切ってボールに入れてラップをしないで冷蔵庫に入れて水気を飛ばした。



毎日「KY」(価格安い」の意味)の西友七里ガ浜店は偉い。26日(日)は国産鶏モモ肉がセールである。100g79円だ。ただし26日限り。買わなかった方、残念でしたぁ~~。300gなら200円とちょっと。かなり節約モードな炒飯である。



鶏モモ肉を切る。かなり根気の必要な作業である。皮と筋を取り除きながら細かく切って行く。唐揚げ的な大きさに切っては大き過ぎて、叉焼の代替という大役が果たせない。あくまで鶏肉の塊になってしまう。小さ過ぎると食感的にも面白くない。適度に細かく切って、醤油で焦がすように濃くカリッと味付けて、味と食感の両面で炒飯のアクセント付けを狙う(つもり)。切る処理が終わったらボールに入れてラップして冷蔵庫へ。

OXO社のまな板(SMALL)とサバティエ社の包丁がキレイだ。以前はヒノキのまな板を使っていたが、あるテレビ番組を見ていて、木のまな板を清潔に保つことがいかに難しいかを知り、味気ないプラスチックに私はあっさりと転向したのだが・・・などと調理器具を見てニヤニヤしているヒマはない。次のプロセス「洗い物」へ移行。



鶏肉には注意しましょう。まな板の上で鶏肉を処理したら、まな板に付いた細かな無数の傷はバイ菌繁殖の温床となる。サッサと熱湯で消毒ザザザァ~。



調味料は塩が主体だ。しかし醤油と胡椒も使う。それにしてもなんとシンプルなのだろう。王道炒飯は味覚的、調味料的にあまりに美しいバランスの上に成り立っている。

具材をいろいろと多く入れる炒飯の場合、普通は具を炒める段階で強く味つけをして、ご飯を中華鍋に入れてからはあまり多くの調味料を投入しないことが多いと思う。一方シンプルな卵炒飯は当然ながらご飯を入れてから、塩を主とした調味料を入れるだろう。今回私は以下のようにした。

① 先に鶏モモ肉を炒める段階で、醤油と胡椒で濃く色と味をつける。
② ご飯を加えてからは塩のみを使用して味をつける。



「似非王道炒飯「二鍋流」秘技」(エセオードーチャーハン二カリューヒギ)と漢字ばかりで長たらしいタイトルを書いた。「エセ」と付くのは「王道炒飯」と言うわりには、中華鍋を振り回してご飯と卵を空中で混ぜ合わせることを私はしないからだ。中華鍋で調理する前に、ご飯を中華鍋の外で予め溶き卵と混ぜてしまうやや反則気味の技を私は使うことから、ストレートに「王道」と言い切ることを避けた私の控えめな姿勢の表れなのである。「ニカリュー」と言うのは文字通り、鍋を2つ使うところから来ている。直径32cmの普通の鉄製中華鍋と仏鍋(おフランスのティファール社製テフロン加工のフライパン、下の画像)だ。



ではなぜ2つの鍋(あるいはフライパンと呼ぶべきか)なのか?これもちゃんとロジックがある。

今回の調理では、まずは具を炒めた後、その具を中華鍋の外に出して待機させ、今度は卵つきのご飯を中華鍋に入れて炒め、そこにすでに出来上がっている具を中華鍋に戻してご飯と一緒にササッと炒める。ところが、それを全部同じ1つの中華鍋で続けて作業すると以下のような問題が生じるのだ:

①最初に中華鍋で醤油を濃くつけて鶏肉を炒めるので、その段階でどうしても中華鍋に醤油主体の焦げがつく。その後に溶き卵のついたご飯をそこに入れるので、まだ柔らかい卵がその焦げを拾ってしまって炒飯が不味くなる。
②だったら鶏肉を炒めた後に中華鍋を一旦洗って焦げを落としてから、キレイになった中華鍋にご飯を入れて炒めれば良いではないかと、あなたは言うかもしれない。しかしそれをすると油を2回中華鍋に引かねばばならず、それは避けたい。出来ることなら、鶏肉を炒める段階でも油を避けたいくらいなのだ。しかも途中で鍋を洗う分時間が空いてしまって気が抜ける。そして水洗いされた冷たい中華鍋を再び調理に使うことは、調理プロセス美学的に楽しくない。
③だったら油を控えめにして、全部の作業をテフロン加工の焦げ付きにくい鍋でやればいいのではないかと、あなたは言うかもしれない。しかしそれでは私の満足感が得られない。私は炒飯を中華鍋で作りたいのだ。さらに米まで含めた2人分の炒飯を炒めるには我が家のテフロン加工の鍋はやや小さい。

という①→②→③の思考を経て以下の方法を取ることにした:

【第一段階】
油を使わず、鶏肉をテフロン加工のフライパンで炒める。
【第二段階】
油を使って中華鍋でご飯と具を炒めて仕上げる。



さあ調理開始。まずは油を使わず鶏肉を炒める。テフロン加工だから平気である。じっくり炒める。ここでは鶏肉は叉焼の代わりだ。香ばしさが必要だ。



ちょっと焦げて来たかなぁと思われたら醤油を投入。香りが良い。鶏肉の色がサッと茶色く鮮やかになり、叉焼の代役らしくなってくる。納豆か揚げニンニクのように見えるかもしれないが、これはあくまで鶏モモ肉を刻み炒めたものである。油も使っていないし、醤油を入れてもテフロン加工なので焦げつきもゼロ。鶏肉がただただカリッと香ばしいだけだ。素晴らしい。



そこに、冷蔵室で水分を飛ばした長ネギを投入。これは温める程度。あまり長く炒めていてはネギがしんなりしてしまい、香りもなくなる。



具を炒め終わったら、ボールに取り出してしまう。これで【第一段階】は終わりだ。おフランスのフライパンは退場。このあたりまでは、忙しいと言ってもなんとか自分のペースで処理出来る。本当に大変なのは次の段階からである。プロセス全体のマネジメントが大事だ。



ご飯はとっくに固めに炊きあがりボールに放置してある。前回ブログでのっぱらひろしさんとるーさんからご飯についてコメントをもらった。

【ひろしさん】
冷や飯の場合チンする。
【るーさん】
炒飯用に炊いたご飯を冷蔵庫に入れて前日から保管しておく。

ブログは有難い。いろいろと家庭により異なる作り方があることを学べる。今回の私のご飯は、当日ではあるがかなり早めに炊いて、先にボールに出して放ったらかすという方法をとった。次回は冷ご飯や冷蔵庫保管もやってみよう。確かに上の画像の小口切りした長ネギも冷蔵庫に放置していると、アッという間に水が飛ぶのだ。ハウ・テクニカル・王道炒飯調理・イズ!

オッと。あれこれ話しているヒマはない。ここからがデタラメに忙しいのだ。放ったらかされ冷めたご飯に溶き卵を投入し、さっさと混ぜましょう。混ぜすぎはいけない。ご飯の粘り気を誘うからだ。でも卵がすべての米粒にキレイにコーティングされなければ出来上がりがつまらない。混ぜ加減は難しい。適度にやろう。



もっと忙しくなるぞぉ!・・・トリャァァァァッッ!! 卵と混ぜたご飯を、熱して油を馴染ませた中華鍋に「広げたてるように展開して」入れる。顔面に火を感じながらそのまま待て!決して鍋から離れるな!音を聞け! 

スグに中華鍋の中で油と卵がジュージュー音を立て始める。どの時点でヘラを使いご飯を炒め始めるか? このタイミングが難しい。早いと、まだ生状態の卵をねちゃねちゃとこねくりまわすことになるのでダメだ。遅いと、卵が黒く焦げるからそれも絶対ダメなのだ。でも音を聞けばわかる。それでわからなければ、ご飯の底部をヘラでめくって卵の焼け具合を視覚的に捉えよ。

中華鍋と接している卵がまだ焦げず、パリッと乾いてきたなぁ~と見えた正にその瞬間に、サァ~っと具を中華鍋に入れ戻し、ご飯をサクサク・カンカンカンと手際よく炒め始めるのである。塩も適量入れよう。急げ急げ! 時間をかけちゃダメだ。サッサと炒めろ。厨房は戦場と化す。

火鍋内卵不可焦!
飯卵混合短時間!
不可投入塩過多!
野原劉推薦冷飯!
彼等天才料理人!
我謝彼等技公開!
西友七里浜偉大!
安価鶏芳香良好!

(注)野原=のっぱらひろしさん、劉=るーさん

こうなると、忙しすぎて私は中国語(?)しか話せなくなるが・・・アッと言う間に一人で繰り広げられた戦争が終了した。



辛苦了! 似非王道炒飯「二鍋流」秘技終了! 

ビューティフルな炒飯が完成した。ビレロイ・ボッホ社製のプレート・マットとお皿もビューティフルだ。スプーンもデンマーク王室御用達(これ、ちょっと自慢)だ。具材の安さ及びいい加減な言語に比べ、その周囲の用具だけがややハイグレードである。



見とれているヒマはない。デジカメ撮影しているヒマもない。さあ食べよう。似非王道炒飯! ヤミヤミ。
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八ヶ岳西麓梅雨明け後の滞在(8) 八ヶ岳森林軌道

2009-07-25 22:38:27 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
八ヶ岳森林軌道というモノがあったらしい(1947年廃止)。それがかつて存在していたことを私は長い間まったく知らなかった。しかし2年ほど前から原村ではこの話題で盛り上がることがあって、私もさすがに気づいた。「アルピコ四季の森」という別荘地があるが、その管理センター前では往時の軌道の様子を復元させ、皆に見せていた。

原村の役場もこの復元に熱心なようだ。専門部会もあるし、募金活動も行われている。村内のあちこちにこの本(下の画像)が置いてある。「郷土の文化財第3集 よみがえれ、八ヶ岳森林軌道」という本で、原村「よみがえれ、八ヶ岳森林軌道」専門部会と原村の教育委員会による編集となっている。



この森林軌道は全長19.36km。現在の中央道より遥か下にあった「富士見土場」(標高980m)を起点に、えっちらおっちらなだらかな八ヶ岳西麓を斜めに横切るように登り、富士見町と原村を通り抜け、終点「南沢軌道終点積込」に至る。この終点は美濃戸登山口(茅野市)の上に位置し、標高は1800mくらいだろうか。その周囲の御料地(戦前の皇室の財産林)で伐採した針葉樹を、そこから軌道を使って運び出したらしい。



上の地図を見ると、軌道の原村内の通過点がわかる。赤い線が軌道跡である。等高線に対し、45度くらいで交差して線路が付けられていたのだ。軌道跡は、四季の森別荘地(黄色線)の管理センターの前あたりで、現在の鉢巻道路と交差し、三井の森(青色線)の管理センター付近も通過していたと読める。

軌道跡自体はやたら長いのだが、その中で原村の別荘族にとって一番親しみやすいスポットは「10km駅」(白線)だ。



軌道の起点である「富士見土場」からこのスポットがちょうど10kmであったことから「10km駅」の名がついたらしい。これは現在で言うと、原村のペンション・ビレッジ南側の幹線道路と、鉢巻道路が交差する場所である。丸山別荘地の入口にあたり、四季の森別荘地の管理センターの前でもある。場所は今も簡単に確認出来るようになっているから、興味のある方は是非訪問してみて欲しい。

当時の写真(1946年の「10km駅」周辺)にあるように、「駅」と言っても何かがあったわけではない。私がこの写真を見て驚くのは、当時この周辺が高原というか、草原というか、とにかく高木がまったくない状況であることだ。せいぜい人の高さくらいの木々しか、写真内には見当たらない。



ところが道路や別荘などの開発をしない限り、現在このあたりは、広葉樹(シラカバ、ナラ、サクラ、カエデ等)に加えカラマツばかりがやたらと多い、上の画像のような森である。1946年当時の写真にそれらが一切見られないと言うことは、現在見られる大木は、すべて戦後植林されて(あるいは場合によっては自然に)育ったものということか。

そうであるのなら、カラマツばかりでなく、もっといろいろと美しい広葉樹を植樹して頂けたら有難かったのに・・・。とは思うが、それは日本の戦後の森林運営政策がそうだったのだから今更どうしようもなく、全国の多くの山と似たり寄ったりの状況を甘受するしかない。それでも鉢巻道路沿いの部分についてはそれを変えようという動きも見られている。



八ヶ岳森林軌道と同時代の「歴史のお勉強」シリーズということで取り上げたのが、上の諏訪鉄山。企画展が茅野市八ヶ岳総合博物館で開催中である。期間は本年10月4日まで。博物館所在地は茅野市豊平6983。なかなか楽しい博物館だ。
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