じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

維摩爺さんの話

2017-07-15 19:13:35 | Weblog
☆ 100分de名著「維摩経」、面白かった。改めてテキスト(NHKテキスト 釈徹宗「維摩経」)で読むとさらに面白かった。

☆ 維摩と言う爺さんが病気になったので、お釈迦さんは弟子を見舞いにやることにした。

☆ ところが、智慧第一と言われる舎利弗はじめ十大弟子はことごとく断る。みんなこの爺さんは苦手だという。今までに、それぞれの痛いところ、弱いところ(実は本人たちが得意としているところ)を突かれて、言いくるめられてしまったというのだ。

☆ お釈迦さんは仕方なく菩薩さんたちに頼むが、彼らも嫌がる。ことごとく断られるお釈迦さん。気の毒になって、遂に智慧の象徴である文殊菩薩が行くことになる。

☆ 維摩爺さんと文殊菩薩。稀代の論客2人、どんな対話になるのかと興味津々のギャラリーは、文殊菩薩の後に続いて爺さんの家に向かう。

☆ そこで繰り広げられる仏法対話。碩学同士の息詰まる攻防。そこに椅子のエピソードやら、天女のエピソードなども織り交ぜられながら、読者は次第に大乗仏教の本質(空の思想や縁起の思想)に導かれていく。


☆ 「入不二法門品」では、維摩爺さんの発問に、菩薩さんたちが「生と滅」「善と不善」「光と闇」など対立する例を挙げ、そうした対立のない世界こそが不二の法門、つまり悟りの世界だと語っていく。まるで教室の風景のようだ。

☆ 最後は文殊菩薩が「すべての存在や現象において。言葉も思考も認識も問いも答えも、すべてから離れること」(86頁)と語り、「維摩さんは、どう考えますか」と尋ねる。

☆ そのあとがすごい。 ・・・ 維摩爺さんは何も語らないのだ。「維摩の一黙、雷(らい)の如し」「維摩一黙」と言うらしい。それを見た文殊菩薩の反応もすごい。「すばらしい!」と感嘆するのだ。

☆ 張り詰めた沈黙と感動の叫び。まさに「アハ体験」だ。


☆ そのあと、維摩爺さんの本性が明かされ、グランドフィナーレへ。

☆ 仏教に現代物理学の最先端、「マルチバース」(この宇宙は1つではない)といった発想があるのには驚かされる。悟りの道を求めるのに出家者、在家者の区別はない。むしろ俗世の中にこそ悟りの縁がある。「煩悩即菩提」の考え方も共鳴できる。


☆ 釈徹宗さんの解説はとてもわかりやすくてありがたい。私のような仏教に疎い者でも理解できるように説かれている。自分自身を振り返り、また周りを観察するよいきっかけになった。 
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「新聞」の危機

2017-07-15 16:35:31 | Weblog
☆ いつも折り込み広告を入れてもらっている販売店の店長が、直々に新聞の拡張に来られた。「部数が減っているので、何とか1年間・・・」とのこと。

☆ 日本新聞協会のホームページで、新聞の発行部数の統計を見た。

☆ 2000年に約4740万部だった一般紙は、2016年には約3980万部と16%減っている。特に2013年以降は、毎年100万部ペースで減っている。

☆ 特に、夕刊の減少が顕著で、2000年が約182万だったのが、2016年には約97万部と半減している。夕刊がなくなるのは時間の問題というところだろうか。

☆ いくつかのサイトが、日本ABC協会のレポートを引用しているけれど、かつて公称1000万部を誇った大新聞も今や読売900万部弱、朝日640万、毎日300万となっている。

☆ 売れ残りを考えると、実売はさらに減るかも。


☆ 1998年、4億5700万枚生産されたCDは、2016年には、1億5900万枚と20年足らずで3分の1程度まで減っている。ダウンロードやストリーミングといった新しいスタイルが、大きく影響している。

☆ 新聞も紙媒体から、新しい形態への移行期に入ったのだろう。長年定着した宅配システムも変わらざるをえないようだ。物流や販売店システム、広告のあり方など、新たなビジネスモデルが必要になってきたのだろう。
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「もしも文豪たちが・・・」

2017-07-15 15:01:24 | Weblog
もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら
クリエーター情報なし
宝島社


☆ 買ってしまいました。
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「遺留捜査」新シリーズ

2017-07-15 13:22:39 | Weblog
☆ 「遺留捜査」の新シリーズが始まった。

☆ 第1シリーズは警視庁捜査一課、第2、第3シリーズは月島中央署、そして今シリーズは京都府警と所属を変えながらも、糸村刑事(上川隆也)のマイペースは変わらない。このドラマの面白さは、糸村刑事の個性と謎解きに出てくる遺留品だ。

☆ 今シリーズ第1回目は2時間枠。ストーリーはイマイチだったと私は思うが、糸村刑事が見れるだけでいい。それにこの作品は気合の入った音楽がいい。舞台が京都というのも個人的には親近感をもった。近鉄の向島駅が出てくるドラマなどまずない。

 
☆ 第1シリーズでは「遺留品係」とバカにする曽根係長(佐野史郎)との対立や課長(大杉漣)をめぐる謎が面白かった。

☆ 第2、第3シリーズでは、刑事課長(斉藤由貴)とのからみや、所轄ならではのゆとり感がよかった。署長に三宅裕司さんを配し、緊迫感の中にもコミカルな場面もあった。

☆ 今シリーズはどんな展開になるのやら。


☆ ところで、最近は刑事ものが少なくなったように思う。人気があるのは「相棒」ぐらいだろうか。

☆ 昔は、「太陽にほえろ」や「特捜最前線」が面白かったなぁ。リメイクすればいいのに。

☆ 人情味のあるものでは、「はぐれ刑事」が良かった。藤田まことさんの魅力だ。土曜ワイド劇場の「京都殺人案内」とちょっと混同してしまうけれど。「はぐれ刑事」が、安浦刑事で、「京都殺人案内」は音川刑事。

☆ 「古畑任三郎」は何度見ても楽しめる。


☆ 2時間ドラマが減る傾向にあるから、ますます刑事ものは減るのかな。テレビの低予算化で刑事ドラマは厳しいのかな。 
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