じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

労働者は「モノ」扱いか?

2008-12-25 23:39:37 | Weblog
★ 小泉ー竹中路線の本質が見えてきた。雇用問題である。

★ 金融危機を受け、派遣労働者の大量解雇が相次いでいる。派遣労働者などの非正規労働者が企業にとっては実に都合の良い「使い捨て」要因であることが暴露された。

★ 労働者派遣法が改正され、製造業への派遣ができるようになったのは平成16年(2004年)だったか。労働形態の多様化、アウトソーシングなどと言えば見かけは良いが、結局は企業の思惑を受け入れただけではないか。

★ 基本的人権の尊重を憲法の原則にかかげ、労働法制の整ったこの国でこのような事態が起ころうとは考えられない。労働者は「モノ」扱いなのか。

★ いくら庶民派を装っても、自民党は所詮は資本家や大企業のための政党なのだなぁと改めて思った。

★ またいつもながらの「グローバル化」を武器に仕方なかったというのか。それとも、このような金融危機は想定外だと逃げるのか。小泉ー竹中路線は間違っていたと切り捨てるのか。

★ 何とでも言うがよい。責任のなすり合いもするがよい。されど、政治家たるもの、政党たるもの結果責任を負ってもらわなければ困る。品格を言う前に、道徳教育を言う前に自らの衿を糺して欲しいものだ。
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「英語科」迷走

2008-12-22 22:58:50 | 教育
★ 高校の新しい指導要領が発表になったそうだ。現物をまだ見ていないが報道によると「英語の授業は英語でやれ」とのお達しとのこと。誰がどのような経緯で決めたのか知らないが、理想論極まりない。現実とのギャップが大きすぎる。

★ 戦後60余年。中学校から始められる英語教育は「文法中心」から「コミュニケーション中心」へとタテマエは大きく変わってきた。しかし、実際はどうだろう。高校受験や大学受験に目を向ければ、リスニングテストが導入されたり、会話表現が増えた程度ではないか。こんなものはコミュニケーション能力でもなんでもない。

★ 今回も高校での英語教育の改革を求めつつ、大学入試は変わらないという。結局は高校現場にしわ寄せが行くだけではないか。全くもってナンセンス。

★ いっそのこと大学入試科目から英語を外すか、選択科目にすればどうか。今でも英語そのものの能力ではなく、その人物の潜在能力を見る尺度として「英語」を使っているだけではないか。

★ 適塾のように当世のエリートが外国の技術、文化を手に入れるために語学を学ぶ時代ではない。高校も更には大学も大衆化の時代である。通う生徒の質も実に多様だ。

★ 英語によるコミュニケーション能力の養成、これは実に結構なことだ。これに徹するならば、もっと幼少期からの訓練が必要だ。もちろん現状の教員では指導は難しい。しかし、日本人が自由に英語を使って外国の人々と議論をしなければならない時代は遠からず必ずやってくる。そのためにヒトとカネを使って長期計画を立てることは必要だ。

★ ここまで考えてくるとある思いが浮かんできた。一般大衆に対してはこのコミュニケーション能力が求められる。程度の差はあるが、これは意外と簡単なことかもしれない。

★ 一方でエリートには従来型の文法を中心とした学習も必要となる。大衆教育とエリート教育を分けないでタテマエで論じているから問題が起こるのだ。
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不老長寿

2008-12-22 14:22:58 | Weblog
★ ある科学番組で細胞内の「サーチュイン」という遺伝子関連物質が長寿の鍵を握ると報じられていた。そしてその物質は食糧が不足すると活性化するらしい。

★ 不老不死は無理としても、不老長寿を実現するには低カロリー食がいいらしい。もちろん食事の栄養バランスや規則正しい生活も不可欠のようだ。

★ 海外で日本食が見直されたり、スローフードや粗食が見直されているが、ちゃんと理屈はあるようだ。

★ 人口爆発はますます加速している。そのうち食糧の供給も不足するから自然と人口は淘汰されるのであろうが、先進国の人間が無駄なカロリーを摂取しなければ、救われる命があるのも事実だ。日々、外食産業などで廃棄される食糧はかなりの量に上るらしい。

★ そんなことを言っていると、タバコ税や環境税のように肥満税などといったものが創設されるかもしれないが。

★ 不老長寿は結構なことだが、しかしそれに合わせて社会の構造改革を急がなければならない。人生80歳時代、60歳や65歳の定年制は早すぎるのかもしれない。希望する高齢者(この言葉もインフレ傾向にあるが)が社会で活躍するシステムが必要だ。

★ もはや国や地方公共団体に頼ってはいられない。このままでは長寿撲滅といった国家の秘密プロジェクトが考えられるかもしれない。あるいは、現代版「姥捨て山」ができるかも。

★ 健康で長生きできることはありがたいことだが、「長く生きていて良かった」と思える世の中にしたいものだ。

★ 来年から低カロリー食を始めよう。三日坊主になるだろうけれど。


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地球規模の問題

2008-12-19 14:49:13 | Weblog
★ 30数年ぶりに、インフルエンザの予防接種を受けてきた。

★ 流行するかどうか、感染するかどうかはわからないが、できる予防はしておこうというという気になった。100年に1度の金融恐慌が起こっているのだから、何が起こってもおかしくない時代になってきた。

★ もちろん新型ウィルスに対して効果は期待できないが、せめて防げるものは防ぎたいと思う。

★ ところで、自動車産業が急激に冷え込んでいる。日頃、自動車の数に辟易としている私にとっては歓迎の気持ちもあるが、日本経済のけん引役である自動車産業の不振はそれを取り巻く多くの産業を巻き込み構造不況に陥る。

★ トヨタの地盤である愛知県ではすでに税収不足が深刻とか。いい時もあったのだから悪い時もある。景気変動があるのが資本主義だとも思うが、今や経済はグローバル化の時代。隣の火の粉がいつ飛んでくるかも知れないから、ボーッと眺めているわけにはいかない。

★ 来年の経営は引き締めてかからないと悲惨な結果になるやも知れない。

★ 日銀もゼロ金利政策に逆戻り。アメリカのゼロ金利を受けて、円高を阻止するにはやむをえない措置なのだろうが、デフレの後のハイパーインフレが恐ろしい。麻生総理は3年後の消費税増税にえらく熱心だが、3年後の状況などまったくわからない状況になっている。

★ 先の世界恐慌から80年。来年は今年以上に深刻な状況になるだろう。かつての恐慌は世界大戦の勃発という形で克服されたが、再び同じ道を歩んだのでは進歩がないし、悲惨極まりない。では、どういう落としどころがあるのだろうか。

★ 人心が不安定になったときを狙ったかのように天変地異は起こるものだ。そして、こればかりは人為では防ぎようもない。戦争に代わって自然災害や疫病の大流行がこの恐慌の終結になるのかも知れない。

★ 地球と言う惑星を一つの生き物に例えることがあるが、あまりに増えすぎて地球にとって目障りになってきた人類に対して、地球が調整機能を働かせているのかもしれない。人類の傲慢さへの鉄槌が下ろされるのかもしれない。

★ 環境問題、食糧問題、人口問題、地球規模の問題が山積している。
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靴騒動とリーク

2008-12-17 12:41:44 | Weblog
★ イラクを電撃訪問したブッシュ大統領が記者から靴を投げつけられた。イスラム社会にとって靴底を見せるというのは最大の侮蔑だそうだ。ブッシュ政権のイラク政策の是非を象徴するような珍事だった。

★ 侵攻ありきのイラク戦争。大量破壊兵器という作られた情報によって国家の主権が侵害されるのだから、いかにフセインが悪党だとしても、アメリカ軍産共同体のご都合主義は更に上を行く。

★ ブッシュ政権の船出は大荒れだった。ゴア民主党候補との大接戦。9.11がなければもっと早く政権がぐらついていたかも知れない。対外戦争によって国民の結束を固める。戦国の武将のような危険な政権運営だった。

★ ブッシュ政権とならんで自由化の道を歩んできた日本の自公政権も末期症状だ。先日の古賀発言の波紋が広がっている。自公政権遂に破局かとの印象を受けた。

★ 背景には政権への不満、政策の不振にともなう閉塞感。「いざ総選挙」と事務所まで開いたのに煮え切らない状態へのいらだちがあるのだろう。負け戦ではよく見かける仲間割れだ。悪者探しだ。

★ ところで、そもそも会合の話がどのような経緯でリークしたのかが興味深い。

★ 総理大臣の発言にもあるように古賀氏の真意は測りかねるが、不慮のリークなのか、意図的リークなのかも疑問だ。ガス抜きなのか、引き締めなのか。発信源が歴戦の兵だけに、単なる舌禍ではなかろう。

★ ところで、大統領の「靴」騒動。テレビはブッシュ大統領の反射神経のよさと警護態勢の不備を暴露した。同時に会見内容よりも靴報道に終始した。去り行く大統領、もはや話題性の乏しい存在だが、珍事によってその存在感をアピールした形だ。靴を投げつけた記者こそが今回の最大のパフォーマーだったのかも知れない。

★ どこの国でも、政治家にとっては存在感を示すことが大切なことらしい。
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「かもめ食堂」を観る。

2008-12-17 02:45:15 | 映画
★ 「かもめ食堂」を観た。舞台はフィンランド・ヘルシンキ。日本人女性が開店した「かもめ食堂」はさっぱりお客さんが来ない。毎日開店休業状態だったが、やがていろいろな人がこの食堂に集まるようになる。

★ 派手な演出はない。フィンランドの自然の美しさを随所に紹介しながら、日常を坦々と描いている。地味な映画だが最後まで飽きさせないのは、脚本、演出そして登場する俳優のうまさであろう。

★ 小林さん、片桐さんのデコボココンビもよかったが、もたいさんの間がとてもいい味わいだと思う。絶妙だね。コミカルな場面もあって面白かった。

★ ゆっくりとした時間を堪能できる映画だった。時々出てくるフィンランド料理や日本料理はすごくおいしそうだった。何よりもコーヒーが飲みたくなった。

★ 「人は変わっていくけれど、いいように変わっていけたらいいですね」というセリフが気に入った。
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「変」であっても「乱」には至らず

2008-12-13 13:45:22 | Weblog
★ 漢検協会恒例の今年の漢字は「変」と決まったそうだ。アンケートに基づいた選考結果だそうだが、世相をよく表している。昨年は「偽」で今年は「変」。来年は「乱」とか「戦」にならないように祈るばかりだ。

★ ところで、この「変」と「乱」の使用をめぐっては意外と曖昧らしい。長年の歴史家の慣用によるもののようだが、大まかには「乱」は反乱を意味し、「お上(最高権力者)」に対して謀反を起こした場合に使われるらしい。それに大して「変」は政治的な陰謀やテロ行為に使われるようだ。

★ 政権はまさに一触即発。日を追って政府と与党との距離感を感じるようになってきた。議院内閣制で政府と与党が対立するなどあまり見かけない光景だが、そこまで政権が行き詰ってきていると言うことなのだろう。

★ 自民党税調は総理の意向を無視、公明党は総理の「消費税発言」に不快感をあらわにしている。裏では既にさまざまな画策があるのかも。麻生総理はよく企業経営を引き合いに出される。このままでは、取締役会でのクーデター、社長解任などといった経済小説のような事態が起こるかも知れない。

★ まさに「変」が起ころうとしているのかもしれない。かつて安倍内閣の末期、麻生・与謝野ラインによる官邸クーデター説が流れたが、ことの真相はどうあれ、政治に陰謀はつきものだ。「後ろから玉を撃つようなことはよせ」と若手・中堅をたしなめる重鎮の発言があったが、結局矢を射るのは案外身近な人物なのかもしれない。

★ 所詮は水溜りの中の権力争い。そうそうにけりを突け、国民のための政治を行って欲しいものだ。
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「4分間のピアニスト」

2008-12-12 13:30:40 | 映画
★ もう1時になってしまった。仕事が山積みだと言うのにWOWOWで「4分間のピアニスト」という映画を見てしまった。

★ ピアノの才能に恵まれながら殺人を犯した服役囚と彼女の才能を認めてレッスンを申し出る老音楽教師との葛藤とふれあいのドラマだ。

★ お互いに心に傷をもつ。2人は葛藤を繰り返しながら、お互いの心の傷を打ち明けあう。人は普段は表面を取り繕って生きているが、ぶつかり合うことで秘められていた心の傷が暴露される。それは結局癒しなのかもしれない。

★ ぶつかるなら関わらなければいいと思うのだが、どうしても関係が絶てないのは「縁」なのだろうか。お互いの嗅覚が相手を自分に必要な存在と認めているからなのだろう。

★ 「人生の意味は何か」と問うセリフがよかった。「ほとんどの人は耐えて生きること」。あらためて「人生の意味は何か」と問われれば考えてしまうなあ。忙しさの中で人生を消化試合のように過ごしてはいないかと反省をした。このままでは振り返ってみれば何も残らない。

★ ところで最後の4分間の演奏は圧巻だった。形式美を楽しむのも音楽なら、形式を破壊し創造をするのも芸術の楽しみだろう。人間のぐつぐつとした情念が肉体と言う有限な殻の中でもがき苦しんでいる。その戦いが表現する人の苦しみでもあり楽しみでもあるのだろう。それは生きることそのものにも通じるものがあるように思う。

★ ピアニストの物語といえば「ピアノの森」を最近読んでいない。少年はどのように成長したのだろうか。「神童」は切なくも美しい物語だった。「あしたのジョー」も思い起こした。
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小中一貫校の波

2008-12-11 12:00:53 | 教育
★ 小中一貫校の波が押し寄せようとしている。私の住む宇治市にもまもなく最初のモデル校ができる。

★ 一時期は中高を一貫した「中等学校」の設立が話題を呼んだが、最近は同じ義務教育機関である小学校と中学校を統合し、小中一貫校をつくろうとする動きが活発だ。

★ こうした背景の1つには小中9年間を一貫することによる教育の効率化がある。一貫校ではより長期的な視点に立って系統だった指導ができるということだろう。国家レベルではなかなか実行が難しい6・3制の改革も、実質的に変えて運用することもできよう。

★ もう一つの背景は、学校経営の効率化であろう。これは子どもの多かった時代に新設された学校や都市中心部の小規模校の統廃合も意味している。小規模校の教育的デメリットを解消するとともに、小中で教員、施設を共有することによる効率化である。経営過程の効率化についてはこれからというところか。

★ 課題としては、例えば敷地問題。小中を同じ敷地に建設するのかどうか。都市部では十分な敷地の確保は難しいだろうし、郊外だと通学の足をどう確保するかだ。「地域の学校」という根強い意識もある。

★ 敷地は今のままで近隣校をグループ化する「学校群」制度が現実的だとも思える。

★ これから10年間。教育界は新たな変革期になりそうだ。不磨の大典とまで言われた教育基本法でさえ改められるのだから、何が起こるかわからない。いっそのこと学制改革をして欲しいのだが、その手順としてまずは小中一貫校なのだろう。注目して見ていきたい。
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「昭和の恐慌」を読む

2008-12-05 05:28:31 | 
★ 昨今の金融危機は昭和初期の「恐慌」とよくダブらせて論じられる。今の日本と当時の日本では、世界や社会の状況は大きく異なっているし、その深刻さには大差がある。

★ しかし、当時の危機的状況は一夜にして生じたわけではなく、一つひとつの出来事に当事者が行った作為、不作為の結果に他ならない。今日の我々は「いつか来た道」の入り口辺りにさしかかっているのかも知れない。

★ 昭和初期はまさに日本にとって分水嶺であったと言える。それ以降の破滅的な流れは避けられないものだったのか、それとも他のシナリオが可能だったのか、歴史に「たら」は禁物だと言われるが、再び分かれ道にさしかかっている今、歴史を振り返る必要性を痛感する。

★ 25年あまり前に発行された本であるが、「昭和の歴史」(小学館)の第二巻「昭和の恐慌」(中村政則著)を読んだ。昭和の始まりから昭和7年ごろまで、若槻、田中、浜口、犬養といった宰相が危機とどう向き合い、何を行ってきたのかが克明に綴られている。

★ 世界恐慌と言えば1929年のウォール街の株の暴落を思い浮かべるが、日本の金融恐慌はすでの昭和の初年から始まっていた。政治家は政争に明け暮れ、銀行と商社と政党が癒着し、一方で軍部が暴走を始める。人々の不安心理が「とりつけ」を誘発し、休業、破綻に追い込まれる銀行が続出した。そして、それが新たな不安を引き起こした。

★ 危機が大きいほどそこで息づく人間模様は鮮烈になる。震災手形の処理をめぐる片岡蔵相と政党間のかけひき。片岡蔵相は失言によって銀行を破綻に追いやってしまう。

★ 台湾銀行救済にかける若槻礼次郎内閣と幣原外交を是としない枢密院との抗争。

★ 若槻内閣にかわって成立した田中義一内閣は、対中強硬路線をとりつつ、軍部の暴走に手を焼き瓦解してしまう。ただ、台湾銀行が休業に陥ったときの高橋是清蔵相の電光石火の活躍は息詰まる物があった。わずか42日間の蔵相在任だったが、スーパーリリーフだった。仕事を成し遂げてさっと身を引くあたりは実に格好いい。

★ 田中のあとは浜口雄幸首相と井上準之助蔵相が難局に当たるが、ロンドン軍縮条約をめぐり統帥権干犯問題が起こり、浜口首相は右翼の凶弾にたおれる。後に井上も同じ道をたどる。テロが横行する時代に突入した。浜口と井上の足跡については城山三郎「男子の本懐」に詳しい。

★ 浜口のあと、第二次若槻内閣(民政党)、犬養内閣(政友会)と続き5度目の蔵相となった高橋是清は緊縮財政から積極財政へと政策を転換し景気は改善に向かうが、中国では内戦が激化し、国内では軍部のクーデター計画が発覚するなど社会不安は高まっていく。1936年、高橋も2・26事件で殺害される。

★ こうして振り返ると、昭和初期の様相と今日とではいくつかの共通点もあるようだ。田母神論文問題や元高級官僚殺害事件など。規模や背景は異なるが不気味な兆しが感じられる。カネに群がる人々、政争に明け暮れる政治家、それはいつの時代にも変わらない様だ。




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