☆ 三島由紀夫の「憂国」(新潮文庫「花ざかりの森・憂国」所収)を読んだ。この作品には圧倒された。かつて映画「憂国」を観たが、それを遥かにしのぐ迫力を感じた。
☆ 三島作品の中でも日常茶話的なものはつまらなく感じたが、この作品は絶品だ。肉体、エロス、死。生臭い動物的な表出が「美」に昇華している。人智を越えた何物かが三島の筆を操って書かせたのではないかとさえ思える。
☆ もはや2・26事件とか、「皇軍相討つ」への苦悩とか、そんなことは主題ではない。人間の生きざま(死にざま)に肉薄している。これは軍人の話であるが、死は誰にでも訪れる。それは今日かも知れないし、明後日かも知れない。
☆ 私にそれへの覚悟はあるのだろうか。
☆ 三島作品の中でも日常茶話的なものはつまらなく感じたが、この作品は絶品だ。肉体、エロス、死。生臭い動物的な表出が「美」に昇華している。人智を越えた何物かが三島の筆を操って書かせたのではないかとさえ思える。
☆ もはや2・26事件とか、「皇軍相討つ」への苦悩とか、そんなことは主題ではない。人間の生きざま(死にざま)に肉薄している。これは軍人の話であるが、死は誰にでも訪れる。それは今日かも知れないし、明後日かも知れない。
☆ 私にそれへの覚悟はあるのだろうか。