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「新・日本の階級社会」

 このブログを休止して以来読書量が目に見えて減った。忙しくて眠くって疲れてて本を手に取る余裕がない、というのが言い訳だが、そればかりではないような気もする。単に知識欲が減っただけ、というのが本当のところかもしれない。

 そんな私が久しぶりに新書を読んでみようか、随分前にアマゾンで注文したのが、橋本健二の「新・日本の階級社会」。だが、数ページ読んで読む気が一気に失せた。やたらデータが多い。データの改竄が取り沙汰される昨今、こんな数字を鵜呑みにしてもいいのか、などと天の邪鬼な気持ちも働く。まあ、もともとこうした緻密なデータを元にした論文を読むのは好きではない私だから、この本を選んだのがそもそもの間違いなのだろう。まあ、帯を読めばわざわざ300ページも読まなくても済むような気がしてしまうのだから、私には縁のない書物だったのかもしれない。

「もはや「格差」ではなく「階級」」
「固定化し、次世代へ「継承される負の連鎖」
「900万人を超える新しい下層階級(アンダークラス)が誕生。日本社会未曾有の危機」
「豊かな人はより豊かに、貧しい人はより貧しく--「日本型階級社会」の実態!!」

などと遙か昔、高校生の頃に読んだ左翼雑誌に踊っていたような文言が並べられている・・。
 まあ、こんなことは日々実感していることだから、改めて驚くほどのことでもないが、じゃあ、この実情を改善するための方策はあるのか、と少々期待して最終ページあたりをちょい読みしてみたら、

(1)賃金格差の縮小(・均等待遇の実現 ・最低賃金の引き上げ ・労働時間短縮とワークシェアリング)
(2)所得の再分配 (・累進課税の強化 ・資産税の導入 ・生活保護志度の実効性の確保 ・ベーシックインカム)
(3)所得格差を生む原因の解消 (・相続税率の引き上げ ・教育機会の平等の確保)

などがあげられていた・・。

 思わず溜息が出てしまう。
 こんな結論のために付き合わされたらかなわんなあ・・。
 面白くないなあ・・。

 

 

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