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水鏡

 久しぶりに晴れ渡った昨日、紅葉狩りに行ってきた。と言っても、15日から始まるライトアップを見物しに行こうかどうか思い悩んでいる最中なので、紅葉が見頃かどうかを確かめるために下見に行ってきたと言った方が正しいかもしれない。ライトアップといえば夜のものだ。普段夜は塾の授業があるから、私が行けるのは日曜の夜に限られる。しかし、日曜は塾が終わればすぐにビールを飲み始めるので、暗くなる頃はかなり酔っ払ってしまっている。飲酒運転などもっての外だし、この地方はバス路線がどんどん廃止になっていて、公共交通機関は何もない。かと言ってわざわざタクシーで乗りつける、というのもなんだかもったいない気がして逡巡してしまう。ライトアップがどれだけ幻想的な美しさを見せるものなのか一度直に確かめてみたい気持ちは満々だが、ビールも飲みたいし・・、さてどうしたものか、思案の真っ最中だ。(寒いしなあ・・、歩いていける距離じゃないしなあ・・)
 とは言え、陽光に照らされて燃えるように輝く紅葉もまた格別なものだから、果たしてどれだけ色づいているか、楽しみにしながら出かけてみた。


 まだ早いかな、と内心思っていたが、第1駐車場は満車、少し離れた第2駐車場しか空いていなかった。大勢の人が来てるんだな、と思いながら車を降りたら、緑と黄色と赤に色づいた紅葉が出迎えてくれた。綺麗なグラデーションになっていて、なかなかの見ものだった。
「日光の当たり具合が色の変わり方を決めるんじゃないの・・」と妻が言ったが、そんなことを聞いたことがあるような気がする。注意してみたら、日光の当たらないところに生えている紅葉は緑のままだ。
 
 道ですれ違う人はみなカメラ片手に立ち止まっては紅葉を写真に収めている。私もきれいな紅葉を見つけるたびに写真に撮ったが、今見てみるとうまく撮れたものがあまりない。やはり私には才能はないようだ。ちょっとばかり悲しいが、まあ、せっかく撮ってきた写真だから、少しは見栄えのいいものを載せてみる。

 

 

 ここは毎年出かけている国定公園だが、夏は川の水をせき止めて泳ぎ場としている。山から湧き出る水はきれいで冷たく、子供の頃はよく泳ぎに来たものだ。やはりせせらぎはいいなあ、などと思いながら歩いていたら、絶好のアングルを見つけた。そこで何枚か写真を撮ってみたが、その中から一枚を載せてみる。


 水面に紅葉が映って「水鏡」となっている。私の腕前ではこれが限界だが、実際に目で見たこの水鏡は清流が時々小さな波を立てるたびに少しずつ揺らめく。その趣を私の写真では写し撮ることができなかったのは残念だが、それでも秋の美しい日の記念にはなったように思う。

 やっぱりライトアップを見なきゃね・・。
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