塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

キャピトル東急ホテル閉館に寄せて

2006年12月05日 | 徒然

 今朝方大学のトイレで放尿していると、掃除のおばさんに明るい声で挨拶されました。僕はどうして良いか対処に窮しました。。


 さて、山王のキャピトル東急ホテルが11月いっぱいで閉館したということで、突然大きな話題になりました。僕自身はそんな立派なホテルに縁もゆかりもないので、すぐさまどうこうということはないのですが、名門といわれたホテルや旅館などが次々と消えてゆく、或いは旧態を失っていくのは寂しいものです。

 閉館そのものは、ホテルの経営形態と時代の流れがうまく噛みあわなくなってしまったのでしょうから、それは仕方のないことです。ただ、問題はその跡地の利用です。

 計画では、かなり高層の複合大型ビルを建てるということですが、僕にはこのバカの一つ覚えのように何かというとビルを建てたがる神経が理解できません。これだけ東京のいたるところに高層ビルを生やしに生やしてまだ飽き足らず、土地が空いたとなればまた生やす。都市計画も何もあったものではありません。

 中国にしろ韓国にしろ日本にしろ、はたまたアジアを通じていえることですが、歴史や都市の景観を非常に大切にするヨーロッパと比べて、同じくらい長い歴史を持っているにもかかわらず無愛着にビル林を作ってしまう気質は何に由来するものでしょうか。自分は決して欧州信者とは思っていませんが、日本の大都市の風景は何処に出しても恥ずかしいくらいに雑然としているのではないかと多々感じます。

 話を戻してキャピトル東急ホテルについて調べてみると、元々北大路魯山人の料亭があったところだそうで、土地そのものにも相当の由緒があるものと思います。建物を残せなどと理想主義者のようなことは決して言いませんが、様々な政治や文化の拠点となったゆかしき山王の丘に、どうか六本木ヒルズのような喧騒な物は立てずに、文人・政人・財界人が智恵を出して有効に利用してもらいたいものです。

 以上、表参道ヒルズにさえ愕然とした管理人の所感でした。
 



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