塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

青いワイン「Gik(ジック)」

2017年12月11日 | カテゴリ無し
  
前回の記事のワイン会では、もう1つ目玉商品を持って行きました。それが、表題にもある青いワイン「Gik(ジック)」です。ただ青いだけなら、白ワインにブルーハワイでも投入すればできそうですが、このジックはとても完成された感のある清冽な青色をしていて、まるでエーゲ海のような澄んだ鮮やかなブルーが目を引きます。



一昨年スペインで開発され、昨年から販売が開始されたらしいのですが、さすがにワインに詳しい人たちの集まりだったので、知っている人もいたのがちょっと残念でした(笑)。青色のもとはというと、ブドウの皮の色素のうちポリフェノールを除去してアントシアニンを抽出し、それに天然由来の藍色顔料を混ぜてできるのだとか。さすがに自然にできる色ではないようですが、青の正体がブドウ由来というなら、単純な着色ワインとも言い切れないでしょう。



さてお味はというと…ちょっとワインでは舌にしたことのない甘~いドリンクです。清涼系飲料だと思えばまぁ甘くて美味しいのですが、ワインだと思うとちょっと最初はびっくりするかもしれません。アルコール度数も低めなので、カクテル系が好みな人や女性には喜ばれるのではないでしょうか。見た目通り、パーティー向けのお酒というのは間違いないでしょう。

その前にグリューワインを作った勢いで、ちょっとお燗も試してみることに(笑)。青く生暖かい不思議な液体ができて、グリューワインや甘酒のようにスイートで温まる飲み物になる…かと思いきや、なぜかだいぶ予想と違う甘みに変化してしまいました^^;



私自身はドイツの記事を読んでこのワインを知ったのですが、それによると肝心のヨーロッパでは、ワインの定義に当てはまらないということでワインとしては販売できないのだそうです。とすると、酒税も余分にかかってしまうことになるので、生産元としては採算が取れるだけ売れるかどうか心配だったのでしょう。目下の輸出のお得意先は日本をはじめとするアジアなのだそうです。ボジョレーが何かを知らずに毎年お祭りができるくらいですから、たしかにうってつけですね。そして結局それにつられた1人なのですが(苦笑)。

青いワイン「Gik(ジック)」は、売り切れてさえいなければ、普通にネット通販で購入できます。今のところ、だいたい2400~2800円くらいが相場のようです。

  



うじょう流グリューワインの作り方

2017年12月06日 | カテゴリ無し

突然ですが、グリューワインをご存知でしょうか?ドイツ語ではグリューヴァイン、フランス語ならヴァン・ショーといい、ひとことでいえば甘く味付けしたホットワインです。縁日の甘酒のように、ヨーロッパの寒い地域でおなじみの冬の飲み物です(アルコールはしっかり入ってますが)。

材料はシンプルに赤ワインと砂糖、それにシナモンやクローブ、ナツメグなど風味付けのスパイスのみです。輸入品店などでは、これらを混ぜて温めるだけの出来合いグリューワインも販売されていますが、そういったものは甘さがきつすぎるのが相場です。それほど難しいものでもないので、やはり自分でお好みの甘さに仕上げるのに越したことはありません。

ネットなどでは、たいていワインに材料を投入して煮るだけカンタンみたいに書いてあります。それでも別に悪くはないのですが、無駄に煮詰めてアルコールが飛んでしまったり、材料同士の反応で味がおかしな方向に変化したすることがままあります。そこで、私がドイツ語を習っていたときのドイツ人の先生の1人に教わったのですが、砂糖と香料はワインとは別に水で煮出すのがベター。その後でワインと一緒に温めれば、風味を損なう可能性を抑えられます。加水することになって味が薄くなってしまうと思うかもしれませんが、砂糖と香草で味はお好みに調節できるのでまったく無問題です。

うじょう流(要は我流w)はここにさらにひと工夫を加え、ワインはあらかじめマグカップなどに飲む分だけ分けて、電子レンジの「お燗(お酒)」機能で温めます。その方が、確実にアルコールが飛ばない温度で止めてくれるので確実です。そこに、香草と砂糖の煮出し水をお好みで注げば、味も香りも温度もうまい具合に仕上げられます。熱さや甘さは、煮出しの方で調節します。ワインをそのまま鍋に入れてしまうと、余ってしまったり飲み切らなくなったりしますが、私の方法ならそんな心配もありません。

さらに、うじょう流は香草にもひと工夫加えます。クローブだのシナモンだのは、日本人にはおなじみとはいえない材料なので、普段から容易に手に入るとはいいがたいところ。欧州ではティーパックにひと通りのスパイスが小分けにされたものがあり、輸入品店で売られていますが、わざわざグリューワインのためだけに買うのも面倒です。そこで、私はいつも柚子の皮で代用します。柚子なら普段から家にあるという人も少なくないでしょうし、なければ最寄りのスーパーなどでいつでも買えます。

柚子の皮を剥いて煮出せば、日本人にはおなじみのホッとする香りの、ジャパンテイストのグリューワインができあがります。ちょうどワインの会があったので、うじょう流グリューワインを披露してみたところ、ワインに詳しい人たちからもたいへん好評でした。柚子と砂糖とワインさえあればいつでもできるこの和風グリューワイン、よろしければぜひお試しください。

ちなみに、ヒレ酒などと同じく、グリューワインに使うワインはあまり良質のものだともったいないです。「ちょっとこのワイン、そのまま飲むのはあまり美味しくないな…」などというときに、グリューワインにするのがおすすめですよ(笑)。

  



レゴランドがなにかと高いといわれる件についての雑感

2017年12月04日 | 社会考
 
名古屋のレゴランドが来年4月にホテルをオープンするというニュースを目にしました。レゴランドって、開園してもう1年以上になるように思っていたんですが、今年の4月に出来たばっかりなんですね。まだ半年ちょいしか経っていないにもかかわらず、開業以来このかた入場料につけパスポートにつけ園内の飲食につけ、何もかもが「高い高い」という話題ばかりのように記憶しています。

私自身は行ったことはありませんし、遊園地が好きではないのでそもそも相場が分からないのですが、これだけ巷間で高い高いといわれている訳ですから、きっと高く感じるに十分な値段設定なのでしょう^^;今度のレゴホテルについても、記事をみると一室3万1000円からということで、やっぱり高いという誹りは免れないような気がします。

なぜこうもいちいちネタになるような値段設定にするのだろうかと考えたところで、私には経営のことについてはさっぱり分かりません。ただ、今年の夏にレゴの故郷デンマークを訪れてみて、ちょっと思ったことがあります。それは、デンマークの人たちは通貨の感覚がズレているのではないかということです。

コペンハーゲンとストックホルムを拠点とするスカンジナビア航空(SAS)でヨーロッパ入りし、コペンハーゲンではドミトリーに3泊したのですが、デンマークの私の印象は「とにかく物価が高い!」の一言に尽きます。SASは、欧州へ直行している飛行機ではもっともリーズナブルでコスパが良いと思っているのですが、一歩デンマーク国内に踏み入れると、すべてが理不尽なほど高い。マックの一番安いセットが千円くらいするし、博物館などの入館料は3千円前後がザラです。ちなみにデンマークはユーロではなく、デンマーク・クローネ(DKK)という独自通貨を使っています。お隣のスウェーデンも物価が高いと聞きますが、首都ストックホルムからは離れたところを訪ねたためか、デンマークほどにはひどく感じませんでした。


とっても美しい街だけど…


で、話を日本に戻すと、レゴランド・ジャパンの代表取締役はどうもデンマーク人のようです。すると、日本の料金をDKKに換算したときに、「なんだ、いうほど高くないじゃん。ウチの国ではこのくらい当たり前だYO!」と感じてしまう可能性は、充分ありうると思うのです。もちろんマーケットリサーチとかはしっかりやっているのでしょうから、机上ではちゃんと計算の上で数字をはじき出しているのでしょう。ですが、やっぱりデフレ☆スパイラルな日本と、高負担高福祉で世界最高水準の北欧型福祉国家とでは、物価の捉え方が根本的に違っているような気がしてなりません。あくまで私がコペンハーゲンで体感したことを直感的に当てはめているだけに過ぎませんが。

ちなみに、デンマークでは外で飲食しようとすると、ビール1杯千円くらいしますが、スーパーだと缶ビールなら100円前後で買えます。彼国で物価が高いのは税金が大きな要因なのでしょうが、それでも現地の人は平気で外食しているわけですから、やはり社会・経済の構造そのものが異なっているのだと思われます。