先週末、宮城県は栗駒へ紅葉を観に行ってまいりました。車では中腹のイワカガミ平というところまで行けます。ここから山を見上げると、遮るものも道路などの障害物もなく、一面の紅葉樹を愉しむことができます。
天気予報では晴だったのですが、山に近づくにつれ雲が厚くなり、かなりしっかりした雨が降り出してしまいました。「これだから山は嫌いなんだーー」と心のなかで叫んだから、かは分かりませんが、ちょうどイワカガミ平に着いたあたりで雨は止みました。さすがに雲が晴れるというところまではいきませんでしたが、一面赤や黄に染まった山肌を味わうには十分でした。
天高く山燃ゆる秋。。
山を下りはじめるとまた雨がぱらついてきて、その日においては絶好のタイミングだったようです。下りる途中でははっきりくっきりとした虹のお見送りを受けました。
さて、帰り道では栗駒から1本脇に入った耕英地区へ立ち寄りました。栗原耕英は、戦後に満州からの帰還者によって開拓された地区です。栗駒山周辺で人の住む集落地区というとこの耕英地区しかないため、宮城県の天気予報などではおなじみの地名です。
ただ、人によっては栗原耕英の地名に聞き覚えのある方もいるかもしれません。耕英地区は、平成二十年(2008)の岩手・宮城内陸地震でもっとも大きな被害を受けた場所の1つです。当時、大規模な地滑りや橋脚の落下などが報じられました。あれから4年が経ち、今どうなっているか見てみたいという気持ちに駆られて立ち寄った次第です。
幸いにも、被災箇所の復旧はかなり進んでいるようで、とくに道路は橋ごと付け替えたり新しく舗装し直したりしたようで、非常に走りやすくなっています。紅葉シーズンには混雑する栗駒の脇往還として利用できそうです。
思い返してみると、ここ数年まともな紅葉狩りをしていなかったような気がします。温暖化が進み、夏から冬、冬から夏への移行期間である春と秋が、年々短くなっているような感じがしています。そのようななかで、今年は1日だけとはいえ秋を満喫できたのは良かったかな、と胸を撫で下ろしております。