塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

池袋暴走事故で疑問に思ったこと

2019年04月27日 | 社会考
 
今月19日に発生した池袋の暴走事故。87歳の老人の運転する車が幼児とその母親の命を奪うという痛ましい惨劇は、日本中に大きな衝撃を与えました。ただでさえ高齢ドライバーが社会問題となっているなか、加害者の社会的地位の高さや事故前後の行動の不自然さなども相まって、大きな議論を呼んでいます。

事故直後、加害者の男性は息子に電話をし、「アクセルが戻らなくて、人をいっぱいひいちゃった」と話したということです。この発言について、世間ではとくに指摘されていないようなのですが、私には「アクセルが戻らない」の意味が分かりません。

「ギアが戻らない」なら分かります。「ブレーキが戻らない」も、おそらくブレーキがきかなくなったという意味だろうと察せられます。ですが、「アクセルが戻らない」とはどういうことなのでしょうか?もし私以外の世間の皆様には周知のことだとしたら済みません。

言葉だけを解釈すれば、アクセルペダルが踏まれた状態のまま上がらなくなったということでしょうか。ですが、現場は赤信号でしたので、ドライバーが足を置いていなければならないのは、アクセルではなくブレーキペダルです。ペダルが戻ると戻らないとにかかわらず、アクセルに足を置いていることは、正常な運転をしている限りあり得ません。

となると、加害男性が正常に運転できる状態であれば「アクセルが戻らない」というのは意味不明の発言ということになりますし、もし本当にアクセルペダルが戻らなかったのであれば、それを確認していた時点で異常な運転をしていたということになるのではないでしょうか。

少なくとも各種報道を見ている限りでは、この「アクセルが戻らない」発言はスルーされているように思われ、私にはいささか疑問です。もしくは疑問に感じる私の方が間違っているのか、どなたかご意見いただければと思う次第です。