塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

ペット&インテリアとしておすすめ!アリジゴク

2014年05月28日 | 徒然
  
 去年、子供の頃によく捕まえていたアリジゴクを、久方ぶりに飼ってみることにしたという話題をブログでも紹介しました。そして今年も、引き続き捕ってきて育てることにしました。飼い方や捕まえ方は、こちらをご参照ください。

 昨年は、虫かご代わりに100円ショップでタッパーを買って、そこに数匹放り込んで飼っていました。ですが、考えてみればタッパーに満々と砂を入れなくても、巣を作れるだけの砂があればいいのであって、そんなに大きな容器でなくても良いことに気付きました。また、アリジゴクは巣穴のなかでずっと1人ぼっちなので、1つの容器に複数匹を固める必要はなく、1匹ずつ小さな容器に入れて育てても、孤独がストレスで死ぬようなこともないはずと思い至りました。

 そこで、今回容器として選んだのが…こちらです^^

 

 いかがでしょう。どちらもやはり100円ショップで買ったグラスなので、飼育容器代は〆て216円です(笑)。

 上からみると、こんな感じです。

 

 ただ虫を飼うというだけでなく、一風変わったインテリアとして、お部屋にアクセントを加えることもできているんじゃないかと思っています。難点は、巣作りのときや食事の後で餌の死骸を排出するときに、巻き上げられた砂が多少周辺に飛び散るところでしょうか。まぁ、それが気になるなら給餌のときには紙で蓋をすれば良いだけなので、それほど問題にはならないと思います。

 昨年の記事では飼いやすいペットとしてオススメ!としましたが、どうやらお部屋のインテリアとしても、なかなかのスグレモノなのではないかと考えている次第です。来たれ、アリジゴクブーム(笑)

  



「世界最悪の経営者」にアマゾンCEOが選ばれた件についての雑感

2014年05月25日 | 社会考
    
 労働組合の国際組織である国際労働組合総連合(ITUC)のアンケート調査で、アマゾン・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)ジェフ・ベゾス氏が「世界最悪の経営者」に選ばれたというニュースがありました。調査手法など、選出に経緯について詳細はよくわかりませんが、日本で注目を浴びるいわゆるブラック企業という現象が、世界的にも問題になっていることがうかがえます。
  
 このニュースで、アマゾンのブラックぶりを指摘するITUCのコメントで一例として挙げられている、「アマゾンの物流倉庫の従業員が勤務中に歩く距離は1日あたり24kmに達する」という部分が、私のなかでちょっと気になりました。

 この1日あたり24kmという距離、一般の方にはどのくらいのものか想像しにくいかもしれません。ですが、1つ前の記事をご覧いただけばわかる通り、中山道歩き旅をやっている私は、この24km/日という数字の大変さを身に染みて実感しています。

 近年静かなブームとなっている街道歩きですが、さまざまな書籍やサイトなどを見ていると、1日の旅程は25㎞前後が一般的のようです。私の場合はだいたい30㎞を目安に歩いていますが、宿の人や途中で出会う同類の旅人にはたいてい驚かれます。もっとも、歩き旅なんぞするのは99.9%は定年された人生の先輩方なので、私の方が多く歩けるというのは当たり前ではあります。

 他方で、江戸時代の旅人や大名行列などは、1日に40㎞ぐらい進んだといわれています。昔の人は現代人よりも健脚だったでしょうし、道中は物見遊山ではなくあくまで移動なので先を急いでいたからというのもあるでしょう。ですが、この10㎞を差を生む最大の要因は別のところ、ずばり足場の違いにあると私は実感しています。江戸時代の道路は土道で、よくて石畳だったはずです。ところが現代はほとんどがアスファルトで、歩いているとダイレクトに骨や間接に響きます。私の場合でも、25㎞を過ぎると足の痛みで寄り道がほとんどできなくなります。

 つまり、24㎞というのは、現代の条件において人が1日で足を壊さずに歩ける限度に近いといえます。これに、物流倉庫で扱う物品の重量が加わるわけですから、本当に限界ギリギリなのではないかと推測されます。また、24kmというのはあくまで調査サンプルの平均でしょうから、なかにはこれより多く動いている人もいることでしょう。

 もし報道が事実であれば、この1日24kmという数字から読み取れるのは、人間を壊れる寸前の限界まで酷使し、よしんば壊れても取りかえれば済むという、人を道具としてしか見ない利益主義のように思います。そしてこれが、ワタミ、ユニクロ、すき屋と近年取りざたされるブラック企業に共通する原理なのでしょう。それこそ、『あゝ野麦峠』の女工哀史や『蟹工船』の世界です。

 富の総量は増えたとしても、社会の質が1世紀近くも前に逆戻りしたのでは、はたして進化しているのか退潮しているのかわかりません。日本のみならず、これが世界のトレンドであるということに驚くとともに、将来が心配になります。
  
 アマゾンでは基本的に書籍くらいしか買いませんが、今後はちょっと控えるようにしようかな…。
  
  



浸透するか?軽井沢六本辻のラウンドアバウト

2014年05月04日 | 社会考
    
 GWもたけなわ。快晴続きで絶好の行楽日和ですね。小生は先日、軽井沢へ行ってきました。といっても、おしゃれな街でバカンスを楽しむ…というわけではなく、数年来断続的に続けている中山道歩きで一泊したというだけです^^;翌日には朝7時に出発し(これでもちょっと遅いくらいです)、碓氷峠を越えて高崎を目指しました。今のハイソな街並みからは想像しにくいですが、軽井沢はもともと中山道の宿場町で、ちょうど旧軽銀座通り一帯に旅籠が建ち並んでいました。

 で、私は西(京都側)から東(江戸側)へ進んでいるのですが、旧軽銀座を目指して歩いている途中で、面白いものを目にしました。いわゆる「ラウンドアバウト」と呼ばれる、信号機のない円形の交差点です。欧州などでは一般的にみられるもので、一般道のみならず、時には高速のジャンクションにも用いられているものです。百聞は一見にしかずですので、とりあえず写真を載せます。

 

 

 ラウンドアバウトに進入する車は、一時停止のうえ、時計回り一方通行の「環道」に入り、行きたい道へ左折して進みます。ひとつ右側の道へ行きたい場合は、環道をぐるっと一周近く回ることになります。信号機がなく、無駄に止まっている時間が短いので、一般に渋滞になりにくいといわれています。

 この交差点はその名も「六本辻」といい、読んで字のごとくの六差路です。幹線道路ではないとはいえ、シーズンのころにはさぞ混雑…というより混乱するのだろうと推測されます。軽井沢でこのラウンドアバウトが導入されたのは知っていましたが、旧中山道の途中にあるとは知りませんでした。目下のところは試験導入ということで、ここで渋滞解消や危険減退などの効果がみられるようであれば、徐々に広めて行こうという計画のようです。私が歩いたときには、交通量も大したことはなかったのですが、とくに問題はないように見えました。

 ただ、とりわけ都市部にこれが浸透するかというと、私はかなり難しいと考えています。

 最大の理由は、土地の問題です。道路が直交するポイントに信号機と横断歩道を置いただけの普通の交差点に対し、ラウンドアバウトの場合はそこに円形の広場を設けなければなりません。交通量の多い道路であれば、環道も2車線・3車線にしなければ、ラウンドアバウト内部が渋滞してしまいます。そうなると、交差点周辺で新たに円形の土地を確保しなければならず、周辺一帯に再開発計画でも布かないかぎりは、用地取得はかなり困難と思われます。

 また、信号機がないということは、ラウンドアバウトの円滑な運用は個々のドライバーにかかっているということになります。すなわち、「環道は時計回り一方通行」「進入車と環道内の車では後者が優先」「環道内での駐停車およびバックは禁止」などのルールを利用者全員が順守しないと、信号機交差点以上の混乱・混雑や事故の元となってしまいます。本気でラウンドアバウトを普及させようとするなら、こうしたルールの周知も徹底しなければ、「大枚はたいて作ったわりに信号機の方が良かった」という批判を招いてしまいます。

 他方で、「信号機を必要としない交差点」という観点から、先の東日本大震災などのような災害時に、送電がストップしても有用な交差点の方式としても、近年注目を浴びつつあるようです。たしかに、緊急時にもドライバーがパニックに陥らずルールを順守することが出来さえすれば、ラウンドアバウト内の安全は自助的に保たれることができます。復興中の被災地や海辺の地域などでは、積極的に導入が検討されても良いように思います。ただ、全国的な広がりを見せるかどうかは、ひとえに行政側の本気度にかかっているというところでしょう。

 軽井沢の六本辻は、駅からも市街からも近いところにあるので、お近くにお出かけの際にふらっと立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。私が通った時にも、雲場池などに出向くサイクリングの人たちをチラホラ見かけました。