今年最後の三連休が終わりましたが、みなさまいかがお過ごしになられましたでしょうか。小生は日曜日だけ遠出をしましたが、帰りはしっかり高速道路の渋滞に巻き込まれてしまいました。下道を迂回する選択肢もあったのですが、やや疲れていたので、だらだらと渋滞のなかを移動することにしました。
さて、渋滞はなぜできるのか。一般的には、ある程度交通が集中している状態において、上り坂やトンネルの出入り口である車が急にスピードを落とし、それに驚いて後続の車が急ブレーキを踏むなどした際に、その後ろはそれより遅く、その後ろはさらに遅くと続いてしまうことにより発生するといわれています。原理としては分かりますが、実際に渋滞ができる瞬間のようなものを目にすることはとても困難です。
先月ぐらいのことになりますが、私はこの渋滞のできる瞬間に、幸か不幸か遭遇してしまいました。
その時は、先週末よりも気力があったのか、渋滞情報に接して高速を降り、一般道を迂回する方を選びました。その迂回路は山間部を抜ける一本道で、片側一車線の村で唯一の幹線道路でした。トンネルなどはほとんどなく、渓谷部をうねりながら進むような道なのですが、他にベターな道もないので同じことを考えている車が少なからずありました。
私も含めて、とにかく渋滞が嫌で、山道であってもスイスイ走れる方が良いというせっかちなドライバーが集まっているわけですから、信号のないのを良いことに、みんな結構急いで走ります。微妙な車間を保ちながら、みな前の車の都合でブレーキを踏まされてたまるものかといった感じで、赤い後部ライトは一定間隔と一定のリズムで進んでいきます。
ところが途中1回だけ、何か危ういと思うことがあったのでしょう。私が見える範囲で一番前の車がブレーキを強く踏みました。すると、その後ろの車もやはりブレーキを踏みこまざるを得ず、その後ろも、その後ろもと続き、私の晩まで回ってきました。私の後ろがどうなっていたかは見ていませんでしたが、当然ながら繋がっていた分だけブレーキを踏みこんでいたはずですので、その分だけにわかに渋滞状態となっていたはずです。つまり、私はこのとき渋滞の発生源からかなり近いところにいて、渋滞ができていく様を目の当たりにしていたことになります。
本当の発生源の1台がどれであったかまでは分かりませんが、かなり近いところにいたのは間違いないでしょう。その証拠に、私と私より前方にいた車は、すぐに元のスピードと列を取り戻すことができました。
この経験から改めて明らかになったことは、どんなに車数が集中していても、それなりに車間をとって全体が同じスピードで走り続けていれば、渋滞にはならないということです。できるだけ急ブレーキは避け、踏むにしてもできるだけ小刻みにすること。そしてなにより、何かあった時に自分が十分対応できる車間を見誤らずにとること。これが大事なのだろうと思います。
個人的に渋滞の一番苛立たしいのは、渋滞を発生させた張本人は、理論上絶対にそれに巻き込まれることがないということですかね。それどころか、自分が渋滞を惹き起こしたことすら知らない可能性が高いわけですから、なんとも腹立たしいことこの上ありません。渋滞のメカニズムを解明し、発生させにくくしたり、解消しやすくするような画期的な方法が発明されないものかと願ってやみませんね。