塵埃日記

つれづれなるままに、日々のよしなしごとなど。

年末のご挨拶

2015年12月30日 | カテゴリ無し
  
本日は今年の城跡納めに埼玉県へ行ってまいりました。先週末も多摩地区の山城跡を訪ねたのですが、そのときは遠くの景色はやや霞んでおり、まだ空気が乾燥しきっていないように思いました。

しかし今日の朝は突き刺すように冷え込み、空気は冴えわたって関東山地や富士山の稜線もくっきりと見えました。ようやく冬らしい天候がやってきたようで、ギリギリ正月に間に合ったという感じです。初日の出を楽しみにされていた方はこれでほっと一息つけるのではないでしょうか。

他方で、滑川町の森林公園では梅が結構咲いていました。ようやく冬本番と思ったら、もう春告げの花が…。

というわけで、季節の区切りは年々曖昧になりつつあるような気がしますが、年の区切りは相も変わらずはっきりやってきます。みなさま、良いおとしをm(_ _)m







梅の花三連で今年を〆ることにします^^ノ

  



自民党国会議員の育児休暇取得検討問題

2015年12月23日 | 政治
  
越年も差し迫った天皇誕生日の今日、自民党の宮崎謙介衆議院議員・金子恵美衆議院議員夫妻が、揃って育児休暇の取得を検討しているというニュースが、大きな話題となっている。といっても、国会の規則には女性議員の出産休暇についての規定はあるものの、育児休暇についてはないため、国会の開催期間中にその都度休暇届を提出するつもりだという。

これについて、さっそく方々では賛否両論沸き起こっているという。常日頃男女平等を心がけている私としては賛成派に与しそうなところだが、今回の件に限っては批判的にならざるを得ない。

理由は、一言でいってしまえば彼らは国会議員であるからだ。突き詰めていうと2つの点において、彼ら国会議員が育休を取得することには疑問を感じる。

一つは、国会議員は一回の任期がかなり限定されている職であるという点だ。参議院議員は6年で解散なしとやや長めであるが、衆議院議員は長くても4年である。この4年の間に何らかの成果を出すことを求められる職分であるが、そのなかで数か月の育休を取る余裕があるのか疑問である。極端な例を考えれば、議員の任期が一年だったとして、そのなかで育休を取得するなどという選択肢が生まれるだろうか。一応定年まで勤め上げる予定のある会社員や公務員などとはワケが違う。自分が引退を宣言するまで国会議員でいるつもりだから、育休を取った方が「地に足の着いた政策を出せるようになると思う」などと言われれば、どうにも閉口せざるを得ないが、山積する課題に限られた期間で取り組まなければならない身分であるという自覚がないというのは、いかがなものだろうか。

もう一つは、国会議員という職の特殊性および職責の重さだ。これも、ちょっと極端な例を挙げれば分かりやすいが、もし大臣を務めている議員が育休取得宣言をしたらどうだろうか。どう転んでも国民の理解が得られるとは思えない。国民の理解が必要であるという点から明らかな通り、国会議員は国民によって選出された国民の代表である。等しく参政権をもつ有権者の一票一票を預かり、選挙区の有権者の声を国会に反映させなければならないはずだ。そのような国会議員が、緊急不可欠というわけではないプライベートな理由で国会を休み続け、その間その議員の地元選挙区は意見が政治に反映されない空白地帯となってしまう。両議員の地元の方々においては、まことにお気の毒という他ない。この点についても、もし両議員の選挙区が東日本大震災の被災地だったらと考えれば、事の重大さは容易に感じ取っていただけると思う。

ここで改めて確認しておきたいが、私は国会議員の育休については批判的だが、女性の出産休暇についてはこの限りではない。男女平等とはいっても、肉体的・精神構造的に取り払うことのできない壁は厳然として存在するもので、出産はそのもっとも大きな壁の一つだ。出産直後の女性は肉体的にも精神的にも著しく不安定であるといわれ、そのような状態で責任ある職務に就くというのは、逆に問題につながりかねない。しっかり安定するまで休んでいただいた方が、むしろ全体のためになるといえる。

最後に、宮崎議員は「国会議員が率先して男性の育児休暇が取りにくい状況を変えたい」と記者会見で述べたとされるが、これは勘違いも甚だしい。男女を問わず育休がなかなか社会に浸透しない理由はいくつかあるだろうが、その根本にあるのは、育休を認める側の雇用主体にそれだけの余裕がないという点だ。とくに、収益を上げなければならない民間企業にとって、育休を認めることはリスクでしかない。男が稼いで女は家を守ってという考えが浸透している日本社会において、育休制度を充実させてもなかなか宣伝効果に繋がらないからだ。

では、国会議員が育児休暇を取れば、一般社会もそれに倣って育休制度に寛容になっていくだろうか。第一子ができたという喜びもあるのだろうが、そう考えているとするなら、ちょっと頭の中がお花畑になりすぎている。国会議員が育休を取得しても、リスクを負うような雇用主体に相当するものはない。負うとすれば、前述の通りの有権者だ。さらにいえば、国会議員は地元や所属団体の都合でしばしば国会を休むものであり、休みを取りすぎたからといって罰則規定はないはずだ。したがって、両議員が毎日休暇届を出し続けても、おそらく議員報酬が減額されるということはないだろう。そして、議員報酬の元手は、いわずもがな税金である。結局、国会議員の育児休暇にともなう負担をしょい込むのは我々国民であり、本人たちや所属政党ではないということだ。

育児休暇をどう無理なく社会に浸透させていくかということは、政治の課題として大いに議論していただきたいところだ。だが、国民の信任のもとで預けられている職責を放棄して、休暇中の給与も国民の税金でしっかり確保したうえで、「私たちは育児休暇を取得しますので、皆さんも私たちを手本に見習って下さい」といえるような方には、ちょっと課題の解決は望めそうもない。せめて、他の真面目に働いている議員の間に、真剣な議論を喚起するきっかけとなってくれればと願うところだ。

  



志摩旅行と賢島

2015年12月08日 | 旅行
  
2泊3日で伊勢・志摩へ行ってきました。半分は人に会うためでしたが、もう半分はもちろん旅行です。深夜に車で出発して、現地に朝着くようにしたのですが、新東名高速道路は当たり前ながらキレイで走りやすかったですね。いくつも続くトンネルも、多くが3車線で明るく快適そのものでした。その分、旧東名に合流すると途端に「狭っ!」と感じてしまいました。

伊勢・志摩というと来年のサミットが想起されますが、今回その会場となる賢島に宿泊しました。といっても、もちろん首脳のお歴々が滞在するようなお高級なホテルではありませんが^^;

賢島に泊まるメリットといえば、何といっても朝日の美しさでしょう。リアス式の島々の向こうから昇る太陽に英虞湾が照らし出されるさまは、何とも魅惑的です。当然といえば当然ですが、ホテルの構造上ベストシーズンは夏場のようで、窓の正面から日の出とはいきませんでしたが。


夕焼けのようにも見えますが、朝日です。。


で、サミット会場となる賢島に寝泊まりしてみて不安に感じたことが2つ。1つは、賢島が開催地に選ばれたのは警備がしやすいからということだそうですが、はっきりいってそれほど守るに堅い島とも思えないという点です。島に入るルートは現況2本の橋だけですが、そのうち1本は全長数メートルくらいしかなく、本州の陸地からきわめて近い距離にあります。賢島の島名の由来は、歩いて渡れるという意味の「徒ち越し島」からきているともいわれ、いわゆる本島から隔絶された孤島というイメージとは異なります。

ですから、海上をいくら警備しても、潜水用具一式あれば船などなくても水中から人目に触れることなく島に上陸できてしまいます。さらに、周辺は日本有数のリアス式海岸ですから、隠れる場所もいくらでもあります。すなわち、島の周囲360度すべてが侵入経路となり得るわけで、賢島が警備上優れているというのは、ちょっと短絡的だったのではないかな?という疑問がわきました。

もう1つの心配は、賢島自体があまりに閑散としていることです。終点駅のリゾート地というイメージがあったので、駅前もそれなりに賑やかなのかと思っていたのですが、とても観光地とは思えないくらいの寂しさでした。


賢島駅前


夕食はホテルでとらず、本島の海鮮料理屋を予約してタクシーで行ったのですが、その行き帰りに賢島駅前を通り、あまりの真っ暗さにびっくりしました。もともと本島の店を予約したのも、賢島に飲食店がほぼなさそうだったからですが、一人では歩けないほどにこうも暗いとは思いませんでした。おそらく、賢島はホテルから一歩も出ないでお金を使う人のためのリゾート地ということなのでしょう。ですが、サミットの経済効果云々と謳うなかでのこのゴーストタウン振りでは、地元の観光産業にどれほど寄与するのか疑問です。

さて、翌朝訪れたのは、賢島から車で20分ほどのところにある横山展望台です。ここから見下ろす志摩半島の島々はまさに絶景!車で来ているのであれば、ぜひとも押さえておくべきポイントでしょう。ただ、ここは賢島の外ですから、おそらく各国首脳の皆様がこの景色を堪能することはないのでしょう。



このあと、大王崎や浦村のカキ小屋などを巡って伊勢へ向かいました。伊勢観光についてはメジャーもメジャーですから、とくに加えて書くようなこともないかなと思いつ、このあたりで筆を置くことにします。