JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

京都市バスの改革が始まる

2017-02-28 | シャック便り
観光客が増加し続ける京都で交通の主役となっている市バスで新年度から2つの改革が始まります。


(1)市バス一日乗車カードの値上げ
1枚500円で販売している市バス一日乗車カードを値上げし、かわりに地下鉄も使える乗車券を値下げすることで地下鉄への乗客誘導を図ります。市バス一日乗車カードは当初700円で売っていましたが、利用が低迷し500円に値下げしました。市バスは1回230円なので2回でほぼ元が取れる破格の安さとなり、外国人観光客も含め爆発的に売れるようになりました。

このためバスだけが大混雑しまともに動かない、運転手や車両の手配が限界に達してしまう、道路の渋滞に拍車を掛けてしまうという弊害が起きるようになりました。この問題解決のための値上げとなります。


(2)乗降車方法の一部変更
京都の市バスは西日本の主要なバス業者と同じ「中扉から乗車、前扉から降車」です。ところが混雑が激しくなり前扉付近に乗客が詰まってしまい降車に支障が出ています。また混雑をいいことに中扉から運賃を払わず降車する不届き者も出てくる始末です。

乗降客の多い停留所では一旦停留所手前で停車し降車客を降ろしてから本来の位置まで進んで乗車を扱うなど不正対策を取るようになっていますが乗降時間が延びることになり延着の原因ともなっています。このため一部の系統で前扉から乗車し運賃を先払いしてもらい、中扉から降車する方法を試行するそうです。

どの系統が対象になるかはまだ決まっていないそうですが、100番台の番号が付けられた観光客向け系統ではないかと思われます。


京都市交通局としても混雑緩和のため中扉から後ろの座席をこれまでの2人掛けから1人掛けに減らして立ち客を詰め込めるようにした新車を導入していますし、観光シーズンの土休日にはできる限りの臨時増発を行っていますが、車両や運転手の手配は無限ではないため増発にも限りがあります。普段の利用者である京都市民からは「一杯で乗れない」「座席を減らされて座れない」といった苦情も出ているようです。

一方激しい渋滞で市バスがまともに動かなくなり臨時増発したバスも含め京都駅に戻ってこなくなってしまう日も出てきています。運行がパンク状態となって来ないバスを待つ行列がどんどん長くなり、観光地に行く前に時間を食いつぶし疲れ果ててしまうことになります。

これが地下鉄ならば乗務員2名がいれば列車を1本増発できます。メインとなる烏丸線は6両編成なので一度に700人以上を運ぶことができます。バスで言えば10台分以上となり、乗務員1人あたり5倍もの人を運べて効率的です。しかも渋滞で車両が戻ってこないということはありませんから観光のピークでもインフラがパンクせず耐えることができます。


京都市内の観光は市バスだけでは無理」が京都観光の鉄則です。安いから、と市バス一日乗車カードを買って市バスだけで観光しようとするのは甘い考えですし、時間と体力を食いつぶしかえって損です。電車とバスをうまく利用してください。
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