○木村衣有子『大阪のぞき』 京阪神エルマガジン社 2010.4
新宿の某書店で「ありそうでなかった、女子向け大阪案内」というポップにつられて買ってしまった。京阪神エルマガジン社の雑誌「Meets Regional(ミーツ)」に始まり、ウェブ版「大阪のぞき」に連載されていた記事を加筆修正したものだ。観光地、喫茶店、飲食店など、大きな写真(人は写さないところがミソ)に短いエッセイがついている。
私は、京都・奈良なら地図なしでも歩けるが、大阪はほとんど知らない。この連休、西国巡礼の総仕上げで初めて大阪に連泊し、西へ東へ動き回ったが、携帯の乗り換え情報どおりに目的地に直行することしかできなかった。けれども、ときどき出会う「東京にはない風景」が新鮮で楽しかった。たとえば、喫茶店(チェーン店でない)で、おじさんがひとりで甘いもの(あんみつとかワッフル)を食べている姿とか…。本書の著者も「東女」(栃木県生まれ、現・東京暮らし)なので、大阪人とは別の視点で見た大阪の風景、というところが、私の好みに合ったのかもしれない。
この間の旅行で、ニアミスしていた物件もある。万博記念公園の太陽の塔(モノレールから見た)。中之島の難波橋(渡ったはずだが…ライオンいたっけな)。阪神スナックパーク(梅田)のいかやき。次の機会には、少し足を延ばしても、見に(食べに)行きたいと思ったもの。まず、本家小嶋の芥子餅。実は、中村不折の原画による包み紙の写真(利休像)が気に入って、本書を買ってしまったのである。ニッキの餅も美味しいとか。それから、黒船のカステラ。これは東京でも買えそうだ。秋鹿酒造のワンカップ(通称・バンビカップ)を買うのは、ちょっと勇気がいるが、このカップは欲しい! 喫茶店なら丸福珈琲店。
そうだ、日本工芸館もサントリーミュージアム天保山も行ってみなくちゃ。でも、その前にヴォーリズ建築の大丸心斎橋店へ。「コテコテ」だけが大阪ではなくて、この街は、のんびり、品よくレトロモダンな表情も持っている。

私は、京都・奈良なら地図なしでも歩けるが、大阪はほとんど知らない。この連休、西国巡礼の総仕上げで初めて大阪に連泊し、西へ東へ動き回ったが、携帯の乗り換え情報どおりに目的地に直行することしかできなかった。けれども、ときどき出会う「東京にはない風景」が新鮮で楽しかった。たとえば、喫茶店(チェーン店でない)で、おじさんがひとりで甘いもの(あんみつとかワッフル)を食べている姿とか…。本書の著者も「東女」(栃木県生まれ、現・東京暮らし)なので、大阪人とは別の視点で見た大阪の風景、というところが、私の好みに合ったのかもしれない。
この間の旅行で、ニアミスしていた物件もある。万博記念公園の太陽の塔(モノレールから見た)。中之島の難波橋(渡ったはずだが…ライオンいたっけな)。阪神スナックパーク(梅田)のいかやき。次の機会には、少し足を延ばしても、見に(食べに)行きたいと思ったもの。まず、本家小嶋の芥子餅。実は、中村不折の原画による包み紙の写真(利休像)が気に入って、本書を買ってしまったのである。ニッキの餅も美味しいとか。それから、黒船のカステラ。これは東京でも買えそうだ。秋鹿酒造のワンカップ(通称・バンビカップ)を買うのは、ちょっと勇気がいるが、このカップは欲しい! 喫茶店なら丸福珈琲店。
そうだ、日本工芸館もサントリーミュージアム天保山も行ってみなくちゃ。でも、その前にヴォーリズ建築の大丸心斎橋店へ。「コテコテ」だけが大阪ではなくて、この街は、のんびり、品よくレトロモダンな表情も持っている。