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見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

韓国古蹟めぐり2008【第5日】温陽→江陵

2008-08-25 23:58:20 | ■アジア(中国以外)
 5日目の午前中は、中清南道の古寺・磨崖仏めぐり。このあたりは、昨日の慶州=新羅の都から一転して、百済の故地である。のどかな丘の上に放置されたような花田里四面仏に、心がなごむ。徳崇山修徳寺は、百済創建と伝える尼寺。本堂の中で仔猫が飼われていたのにびっくりした。

 瑞山の三尊仏は、韓国で最も有名な磨崖仏のひとつ。韓国最古の磨崖仏だというが、はっきりした線刻がよく残っている。ひときわ堂々とした中尊の釈迦如来は、幸福そうな「百済の微笑」が印象的である。その影に寄り添うような観音菩薩。ちょっと離れて、半跏思惟姿の弥勒菩薩。発見されたときの逸話では、付近の村人は、山の神様とその妻と妾、と解していたそうだ。



 最後に見た泰安の磨崖三尊仏は、風化がいちじるしかった。山上から、はるかに黄海(東シナ海)を遠望する。昼食は手打ちうどん。

 午後は進路を東海岸に向けて、再び北上。ちょうど東西の中間あたり、忠州市に中原高句麗碑がある。1978年に発見され、1979年になって高句麗の石碑であることが判明したものだ。これで、このツアー、金官伽耶に始まり、新羅・百済・高句麗の古代三国の遺跡をめぐったことになる。


※中原高句麗碑を収めた碑閣。

 そばを流れる南漢江を渡って、中央塔とよばれる、巨大な七層の石塔も見学。最終目的地の江陵までは、さらに高速道路をひた走る。途中、ドライブインで簡単な夕食。江陵の宿は、夜行列車の灯りが旅愁を誘う、線路際のホテルだった。

(8/29記)
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