「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「人生に無駄な経験は一つもない」というが

2021年04月15日 | オーディオ談義

「人生に無駄な経験は一つもない」と、何かの本に書いてあったがいまだに折にふれ過去を振り返って悔やむことが多い自分にとって、こういう前向きな言葉には大いに励まされる。

これまで長年にわたって散々拙い経験をしてきた「オーディオ」もそう思いたいところだ(笑)。

さて、およそ4年ほど前の話だがAXIOM80の復刻版をグッドマン指定の箱で鳴らしたことがある。

          

当時の画像になるが、左側の「AXIOM80」が自作の箱に容れた「初期版」で、一番肝心な「ARU」(ユニットの背圧調整器)は箱の底に付けている。その一方、右側がグッドマン指定の箱に容れた「復刻版」。

その違いはといえばスピーカーの板厚である。自作の箱が「15mm」、そしてグッドマン指定の箱の方の板厚が「40mm」。

この両者をオーディオ仲間と聴き比べたところ、二人の意見は一致した。


「自作の箱の方が伸び伸びとした音です。音響空間に漂う音の余韻が何時までも尾を引く感じがしてことのほか響きが美しい。その一方、指定箱の方は少々堅苦しくて、何だか会社員がキッチリとネクタイを締めてかしこまっている感じがします。」

軍配は明らかに自作箱の方に上がったわけで、板厚の重要性を改めて思い知ったことだった。

このことを裏付けるのが真空管専門誌「管球王国」(2017 SPRING Vol.84:ステレオサウンド社)だった。

                    

本書の172頁に「フルレンジユニットのチューニング法大公開」という特集があって、何と「AXIOM80」のオリジナルと復刻版の両方のチューニング法が公開してある!

今どき「AXIOM80」なんて時代遅れのSPを特集するなんてほんとうに奇特な記事としか思えない(笑)。

ただし、「AXIOM80」に関してはいくら場数を踏んだオーディオ評論家といえども、流した「血(お金)と汗と涙」の量はとうてい自分には及ばないはずなので、鵜呑みにするつもりはまったく無い。

案の定、やっぱり首を傾げる部分もあったが、記事の中で印象的だったのは「このユニットには板の厚みが薄い方が絶対に向いていると思います。」という言葉だった。そのとおり!

というわけで、この経験を生かしてこのほど製作した板厚がたったの「12mm」の小振りの箱に入った「AXIOM80」(復刻版)は信じられないほどの絶好調振りである。何といっても響きが美しい。

そして低音域(350ヘルツ以下:ー6db/oct)を受け持つのは同じグッドマンの「トライアクショム」だ。



この件はご存知の通り先日のブログ「トライ&エラー~スピーカー編~」に登載したところだが、さっそく去る3月23日に福岡からお見えになったFさんの知るところとなり、メールの交換によって再度の試聴日程が決まった。

今度こそ、元オーケストラの一員だったFさんを失望させるわけにはいかないと、細部の調整に余念がない毎日だ(笑)。



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