出品者(売り手)側は「出来るだけ高く売りたい」、その一方買い手側は「できるだけ安く購入したい」、両者の思惑が激しく交錯するネットオークション。
つい最近のオークションで「巧みな作戦」を見かけた。
出品物はオークションですっかりお馴染みの「AXIOM80」(ボックス入り)である。
何しろ開始価格がふざけていた。「80万円」とある!
そんな無茶な~(笑)。
どんなに程度が極上でも箱付きでせいぜい40万円が相場といったところだろう。れっきとしたショップが売るのならともかく、相手の貌が皆目わからず保証が定かではないオークションなんだから。
相場よりも少し高いぐらいなら「可愛げ」もあるが、あまりにかけ離れていると出品者の強欲振りが推し量られて何だか「卑しさ」みたいなものが漂ってくる(笑)。
こんな金額では誰も相手にしないよなあ、それでも名器AXIOM80だから「ウォッチリスト」に入れてそれとなく注視していたところ、程なく売主側の姿勢が一転していきなり「1000円スタート」へ。
成る程、そういうことですか!
最初に圧倒的な高値で注目を引いておいて、周知が行き渡ったところで一転して低価格からスタートというわけ。
実に「巧妙な作戦」ですねえ(笑)。
結局、この品物は「30万円」で落札された。
まあ、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」といったところですか。
ついでにもう一つ。
レコードのMCカートリッジ用の昇圧トランスだ。近年、レコードファンが増えてこの種のトランスは引っ張りだこである。
出品者は中古専門の販売店で、例によって「1000円スタート」である。
実はなぜ注目したかというと、このトランス(「UTC」のパーマロイコア)は、我が家の「WE300Bシングル」アンプの入力トランスに使っている「HA-100X」と同じ型番だから。
売る気は無いんだけど自宅の敷地の相場がどのくらいになるか気になる心理と同じである(笑)。
そして、結局「10万円」で落札と相成った。
高っ!
アンプ作成時にオークションで購入したときの当時の(およそ6年前くらい)価格は定かには覚えていないが、たしか5万円前後だったような気がする。
古典管の値上がりも激しいが、高名なトランスも負けず劣らずの様子で、これからも大切に使わないと二度と手に入らないだろうなあ(笑)。
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