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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

3台目のエース級アンプの登板

2014年11月20日 | オーディオ談義

現在我が家には「AXIOM80」を鳴らすのにエース級のパワーアンプが2台ある。

1台は言わずと知れた「WE300B」(1951年製)アンプで、残る1台は1940年代前後に製造された真空管のアンプ。仮に「古典管アンプ」としておこう。WE300Bのように有名な真空管ならともかく、無名に近い真空管なので型番を明かすことで「むやみやたらに煽動している」と読者から受け取られると、それは本意ではないので(型番は)敢えて明かさない方がいいと思う(笑)。

           

パワーは不足気味だが何よりも透明感が特上で「AXIOM80」(以下、「80」)を鳴らすにはうってつけの出力管である。ちなみにこのアンプは初段管が6SN7GT(12AU7系)を使ってあったので、前回のブログに登載したようにアダプターを経由して「ロング管」に差し換えたところ一段と「自然な佇まい」の音になった。

さて、プロ野球と同じでチームにエース級のピッチャーが2人いるとローテーションが大助かりなので、このところわが世の春を謳歌していたところ、オークションでふと目に留まったのが次のアンプ。

             

この古典管を4本使ったプッシュプルタイプのアンプである。

ご存知のように真空管アンプは型式を大きく分けると「シングル」タイプと「プッシュプル」タイプに分かれる。前者は「パワーは不足気味だがピュアな音が出る」、後者は「パワーはあるがピュアな音が出にくい」といった傾向がある。

まあ、スピーカーに応じて使い分けるといいわけだが、我が家の「80」はパワー感を楽しむユニットではないので必然的に現在手元にある7台のパワーアンプはすべてシングルタイプばかり。

つまり「プッシュプル・タイプのアンプは使わない」というのが我が家のモットーだったが、「こと、この古典管に限ってはシングル・タイプとプッシュプル・タイプの音質の差がもっとも少ないです。」とオーデイオ仲間から散々聞かされてきたのを想い出した。

そこで、すかさずこの出品中のアンプをウォッチリストに登録して経過観察に入った(笑)。

価格の方もおそらく部品代にも届かないような安値のスタートなので、入札価格次第では落札してみようという腹積もりだったが、不思議なことに最終日時になっても1件の入札も行われずまったく注目されていない。生き馬の目を抜くオークションの世界では珍しい現象だが、まあ、この古典管の知名度を物語っている象徴的な出来事だろう。

とうとう、落札日になっても入札無しの状態だったので半信半疑のまま入札参加したところ、結局この1件だけの入札で格安の価格によりめでたく落札(11月3日)。こういう事があるのでオークションは止められない(笑)。

もちろん、どういう音が出るか実際に聴いてみないと分からないので、万一の不具合のときに備えて事前にこの古典管の取り扱いに習熟したオーディオ仲間のGさん(福岡)に連絡しておいたところ「ええ、大丈夫ですよ。万一不具合があったときはいつでも送ってください。」という心強い返事をもらっていた。

さて、我が家に無事到着したこのアンプを試聴したところ、とても澄んだ音が出て「これは素性がいい」というのが第一印象だったが惜しいことに片チャンネルからブーンというハム音が出てくる。盛大に出てくるわけではないが、自分の場合はハム音となるともはや音楽鑑賞以前の問題となる。

(もし出品者の方がこのブログを観ていたらゴメンなさい。お値段からするとたいへんなお買い得品で大いに感謝してますからね。)

すぐにGさんに連絡してアンプを送付した結果、ヒーター用のトランスの追加や出力管にかける電圧の調整など、いろんな改造をしてもらって手元に戻ってきたのがこの18日(火)。

Gさんの事前連絡によると「これまで扱ってきたプッシュプルタイプでは一番いい音になりました。」

いやあ、実に希望に満ちた言葉を聞かされてルンルン気分!

ちなみにGさんは長年使ってきたWE300Bをこのほど追放処分してこの古典管を愛用されている真っ最中なのでその(古典管の)実力は百も承知の方。

          

3台目のエース級アンプへの期待を込めて、まず初段管と整流管を手元に所有している中で特上のものに一新した。

まず第一次増幅管の「12AX7」(1本)を前回のブログに登載した「ロング管」(1本)へ入れ替え、次に第二次増幅管の12AU7をRCA(2本、クリヤトップ)へと銘柄の入れ替え、そして音質を大きく左右する大切な整流管には秘蔵しているレイセオンの軍用管VT244(5U4G)を奮発。

これで「80」を試聴してみるとバンザーイ(笑)。この古典管の特徴である並外れた透明感を維持しつつ、パワー感もまったく不足なし。

これで3台目のエース級アンプが登板可能となって完全に駒がそろった。これからは連戦連勝だあ!

すぐにGさんに連絡して「まったく言うことありません。これならシングルタイプと互角の勝負が出来ます。どうもありがとうございました。」

自分独りで聴くには勿体無いくらいと思っていたところ、昨日(19日)の午後たまたまオーディオ仲間(大分)が3名我が家に試聴にお見えになったのでご意見を伺うのには絶好のチャンスが到来した(笑)。

以下続く。
 


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